13/04/06 14:50:53.20 4XBrNWe70
手塚治虫 短編集―空気の底 内 「猫の血」 1969年
地方の映画館にフィルムを届けて回る男がいた。
ある地方で、化け猫映画が妙に受ける所があった。
そこでは猫が信仰されていたのだ。
世間では、米ソ(今はロシア)融和で孤立し、
自暴自棄になっているシナ(と北チョン)により、
東アジアの軍事的緊張は高まる一方だったが、
日本人は
おおむね「ささいな地域紛争さ、大したことはない」と楽観的だった
男は、前述の、猫信仰のある地方の農家の美しい娘を嫁にもらい、
東京で暮らすが、娘は都会暮らしになじめず、ノイローゼ気味になり、
「東京が火の海になる」と言いだすしまつだった。
しかし、実はそれは動物的なカンであったのだ。
米ソ(今はロシア)融和で、国際的に孤立し、
とうとう自暴自棄になったシナ(と北チョン)から、
東京に、核ミサイルが飛来したのである。
関東地方南部は壊滅する。
男は旅行に出ていて助かるが、彼女は……。