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知り合いの話。
アメリカへ家族で出張していた時のことだ。
長期休暇を利用して、職場仲間の家族とサマーキャンプへ出掛けたのだという。
キャンプは楽しく過ごせ、彼の家族も喜んでいたのだが、最終日の前日、
子供たちが口々に「おかしなものを見た」と言い始めた。
「エレファントマンがいた!」
子供たちは興奮したような口調で、そう声高に叫んでいた。
聞いてみると、森の端から大きな黒い人影が、テント地を覗いていたという。
人型ではあったが服は着ておらず、黒い皺だらけの肌は、とても人間のものとは
思えなかったらしい。
更に不気味なことに、そいつの顔からは、まるで象のように長い鼻がずるりと
下がっていたというのだ。
そのためアメリカ人の子らは、そいつのことを「エレファントマン(象男)」と
仮に呼んだのだが、彼の子供だけは自信たっぷりに、次のように言い切った。
「アレは忍者怪獣サータンだよ、僕テレビで見たから間違いない。
アメリカにもいたんだね」
そう言って片時も離さない、ウルトラマンの怪獣図鑑を見せて説明してくれた。
「おい、本当にそんな風体の怪物が見えたっていうのか!?」
「いや熊を見間違えたのかもしれないぞ」
何にせよ、かなりの大きさの動物がいたことに違いはない。
大人たちがバタバタと撤収を急ぎ出す横で、子供たちはニンジャという響きが
気に入ったのか、「エレファントニンジャ」を見たと盛り上がっていた。