日輪の暗黒騎士団・其の漆拾at OCCULT
日輪の暗黒騎士団・其の漆拾 - 暇つぶし2ch427:本当にあった怖い名無し
12/08/06 19:39:39.65 t3DePwqvP
「一発やるかぁ」
朝食を取り終えると、縦じわでよれよれのゴシロリを整えた。川の前に立ちリボンを締める。
既に厄を漏らし、郷の人妖は私の仕事を待つ。
身体を横にして川に映すと、河原に乗り上げて、流し雛がそこにあった。
「子どもの病気一本の厄ね」声に出していう。
「子どもはやっぱ健康一番」
やおら形代の脇から、ズルムケ状態の死病招来の厄を取り出す、リボンに厄をたっぷり取り、逆手で形代をこね回す、
「ヌリュッ、ヌチョッ」音が私の使命中枢を更に刺激する。
「吸厄たまんない」扱きに合わせて、身体を上下させる。
「厄の回収にゃあこれだわ」日本酒を呑み込む。
「クッ、クッ、クッ、クッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「お仕事、お仕事」「厄神の使命」
頃合いをみて形代を引き抜く。私は自分のこの格好が好きだ。
白い形代だけが手に残り、ぐにゃぐにゃの平仮名の名前に、懸想垂らして、首を振り、左手で頬を引っ張り、右手でヌルヌルと日本酒を扱く。
川の中の私は、郷有数の年増女になっていた。
「ちきしょう誰かに見つけて貰いテェよ」最高潮が近付くと、いつもそう思った。日本酒をもう一度効かせ、リボンを追加すると、仕事へ向かってまっしぐらだ。
「幸神になってやる」「仕事一本のほんまもんの神様」
「うりゃ、そりゃ」「ズリュッ、ブチュッ」しぶきを飛ばしながら、クライマックスをめざす。
「たまんねぇよ」目の奥から、激しいうねりが起こった。やがて奔流となり、頬を濡らす。
 -やめてぇ- -もっと続けてぇ-相反する気持ちがせめぎあい、私は崖っ淵に立つ。
「きたっ」私は手を垂直に伸ばし、それに備える。川は流し雛を沈め様としていた。
「女一柱 ! 」「がちゃっ」
酒瓶を割り出て、白い日本酒がしゃくり出ていく。
真っ白い時間が過ぎ、目の前が真っ暗になる


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch