12/07/25 22:23:24.29 zjpVYgud0
そのときだ。オレの頭の中に言葉がささやくようにひらめき、
つい口をついて出てしまった。
「・・・おごれる平家は、久からずや。おごれる源氏もまた、久からずや。
・・・・世は、なべて諸行無常なり・・・・」
低い声だった。自分でもびっくりするぐらい。
でも、ヤツは聞いてなかったかのようだった。
じゃ、洞窟の奥に入る前に写真を撮るか、と、
ほこらと看板の前に立ち、入れ替わるようにして2枚撮った。
写真を撮りながら奥に進むと、いっそう不気味さは増した。
洞内のランプが途切れたその先は、飲み込まれそうな暗黒だった。
さすがに、これは進めないと、オレ達は引き返し、テントに戻った。