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4、5歳の頃、家のすぐ近所で知らないおばあさんに
「さゆりちゃん!大きくなったねぇ。」と話しかけられた。
私の名前はさゆりじゃないので、ちがうよ、といい返しおばあちゃんから離れた。しかし、中学校に上がるまで、忘れた頃に知らないおばあちゃんに「さゆりちゃん」と
話しかけられることが続いた。
社会人になり、地元(東北の田舎)から離れ、東京での生活に慣れ始めた頃、
住んでるアパートのそばで、知らないおばあちゃんに
「さゆりちゃん!大きくなったねぇ!」と手を取り握られた。
幼い頃からの記憶が残ってたため、ゾッとして
「すみません、人違いですよ。」と言ったが
「さゆりちゃんでしょう。だってあなた、さゆりちゃんよ?」
と優しい笑顔で言われた。
「人違いです!」と言ってその場を離れた。
優しそうなおばあちゃんだったため、逃げるように去ったことに罪悪感はあったが、
ひどく嫌な気持ちだった。