12/02/01 16:47:54.91 vhJHbT8b0
それからすぐ後に廃墟は取り壊された。
理由がなんだったのかはわからない。
その後は「ロアニの家」の話は消滅して行った。小学生だからね、すぐ忘れる。
数ヶ月後、食卓を囲んでいると中学生の兄が
「そういやあそこの廃墟取り壊されたんだってな」
「もう三ヶ月くらい前やで。」
「そっか、最近あそこら辺通ってなかったからなぁ。そういや○○、あそこなんて呼ばれてたか知ってる?」
「え、名前なんかあるん?ウチらは勝手に”ロアニの家”って呼んでたけど」
「へぇなるほどな。俺らはクチアニの家って聞いたわ。」
なんでも家の一番おくの部屋にでっかい赤い字でクチアニって書いてるらしい。
「ロアニにクチアニか、なるほど。見つけたんが小学生で良かったんかもな」
そう言って兄は笑っていた。
その後言葉の意味が分かって、廃墟に行かなくて良かったと感じた。
まぁ結局その廃墟が本当に曰く付きだったかを調べる術はもうないけれど。