12/10/29 21:04:39.91 d8S9QhAp
>>198
まともな官僚制度を作れたから明治維新は成功したし、あれだけの戦争をしてあれだけで済んだんだよ。マスコミやデマゴーグ型政治家を信用しちゃ駄目。
どのような国体でも、善政というのは官僚制度と官吏の任用が適切な政治、悪政はその逆だよ。官僚制度と官吏は政体を問わず国の根幹を成すものだ。
敗戦に到った原因は倒幕や明治の元勲達を理想化し、その実像が忘れられたところで民主化、大衆化をしてしまったからだ。武力倒幕とかは駄目モトの博打のようなもんでしょ。
しかも列強に囲まれた中でどうなったかもわからない無責任さがある。
元勲達自身は成功が危ういものであった事は承知していて以後は慎重だったが、死後、実像が忘れられてしまえば、勇ましい冒険を国家に強いるような空気が国民の間に浸透する事になる。
しかも南朝賛美では、義挙ばかりが強調され、結果すら省みない事になる。日清日露の危うい勝利が三千年不敗神話の延長とされる。そして本格的デモクラシーだ。
政府の外交や軍事的見地による軍部の慎重姿勢を庇う元老はもういない。
そこで、軍部の幹部教育の欠陥が露呈する。
維新や南朝遺臣の敢闘精神と駄目もとの革命思想に凝り固まり、補給と作戦失敗への対応を軽視した教育を叩き込まれていれば、大衆からの圧力に抵抗し、職業的使命感から軍人本来の慎重姿勢を貫くのは難しい。
誇りを以って民間から応召した兵に対し格好がつかない。軍内部は一般社会の鏡と化し、男社会の中に与謝野晶子のように抜け抜けと女子供を主張するものはいない。
天皇に対する本来の意味での忠誠心ももうない。天皇に対する忠誠とは、治世の結果として不徳を追求され、改元譲位に追い込まれる事がないようにする事である。
治世の結果において天皇が不徳の主上と化す事がないよう忠義を尽くす事は忘れられ、主君を不徳の主君としないために命を懸けるとされた御家大事の侍の士道もない。
元勲による維新倒幕の功業を強調すれば、倒幕の血と混乱の責任を天皇と側近に問いかねない思想や倫理の教育の継続などできるわけもない。
そこで普選とデモクラシーでは原敬の心配した通りになるわけだ。