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週刊女性増刊『礼宮さま紀子さま青春華燭』
<川嶋家の家庭教育 紀子さまを育てたテレビのない家庭>
■生活は質素に。川嶋家の財産は“家族”そのもの
一方、母・和代さんについて、古くからの友人は、
「とにかく本当に家庭的なんです。布地なんか買って来て、自分のものや紀子さんの洋服を仕立ててますよ。
学生時代から地味で堅実な生き方をする方です」
と、そっと教えてくれた。
まだ、紀子さまと礼宮さまのさわやかな交際が始まって間もなくのころ、
「とんでもない。家柄も格式も全く違います。そんなことあるわけありませんよ」
和代さんは、質素でごくふつうの家庭を強調していた。
学習院大学経済学部教授という社会的地位に比べ、収入は「国家公務員の給与水準よりやや高いぐらい」で、
約800万円ー。
「家族がみんな健康で仲よく暮らしているというのが、環が家庭最大の財産です」
辰彦さんは大学の講義で笑っていたというが、このご両親だからこそ、主体性のある子育てが実行できたのだろう。
和代さんはもちろん“母”としての教育も決して忘れなかった。
「根本的には夫の考え方に賛成ですが、あまりに自由すぎるのもどうかと存じます。私はある程度は規制を持って、
ときどき厳しく娘と接してきました。自分を主張することも大事ですが、人の和も大事であることを理解できる
ような子供にしたいと願ってきました」
その言葉どおり、紀子さまは健やかに成長されていった。
帰国後、日本語にはかなり苦労したが、いつも明るく振る舞い、ハンディキャップを克服。
あのゆっくりと落ち着いたていねいな話し方でもわかるように、かつて紀子さまに
インドネシア語を教えた先生は、「ほかの学生じゃ敬語もろくに話せない」と、留学生の世話を紀子さまに頼んだという。
「学業も優秀でした。心理学の学生はカリキュラムでいろいろな実験をしたり、構内でインタビューしたりするんですが、
そういうことにも実に熱心で積極的でした。とにかく一生懸命している、そういう面が目立つ存在でした」(学習院大学文学部教授)
テニスでは、サーブ1球を打ちこむごとに相手に会釈なさるなど、謙虚な奥ゆかしさも忘れなかった。