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式市場、自民圧勝が誘う「郵政相場」の連想
16日投開票の衆院選では自民党が294議席を獲得して圧勝。
公明党の31議席と合わせると325議席と、参院で否決された法案を再可決できる３分の２（320議席）を確保した。
政権与党に返り咲く自民党が掲げる、追加金融緩和などの政策が進展するとの思惑から、週明け17日朝方の東京株式市場で日経平均株価は9900円台まで上昇。
４月上旬以来の１万円が射程に入ってきた。
もっとも投資家の目線はこれまでの期待先行から、実現を問われる段階に移るとあって、株高の持続性については慎重に見定める必要もありそうだ。
「想定内ではあるが、想定の上限に近い圧勝」（国内証券のエコノミスト）―。
自民党の安倍晋三総裁が唱えてきた大胆な金融緩和、特にインフレ目標の導入や日銀法改正など実現に向けたハードルの高さへの懸念や、
衆院選通過による材料出尽くしに対する警戒感は、衆参のねじれを突破することができる「３分の２」の自公による確保が打ち消す公算が大きい。
17日未明、オセアニアの外国為替市場では円相場が１ドル＝84円台半ばまで下落。
「円売り・株買い」の第２幕がスタートしたとの声も聞かれる。
自民党の圧勝を歓迎する相場の雰囲気は、小泉純一郎首相（当時）が郵政民営化法案の民意を問うとして踏み切った2005年の「郵政選挙」時と似通う。
自民党の獲得議席数は当時の296に対して今回が294。
当時の日経平均は解散日（８月８日、１万1778円）から選挙直前（９月９日、１万2692円）まで８％近く上昇した一方、今回は野田佳彦首相が解散を決めた11月14日の8664円から前週末の12月14日の9737円まで12％あまり上昇した。