■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 12■■ at MOTENAI
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 12■■ - 暇つぶし2ch2:('A`)
12/06/19 00:05:14.83 0
前スレが埋まったので

前スレ1000がひどすぎてワロエナイ

3:('A`)
12/06/19 00:10:20.04 0
「明日も頑張りましょうね!!」と振り返りながら青信号の横断歩道に飛び出したとたんに猛スピードで車が…

4:('A`)
12/06/19 01:07:11.81 O
運転手が無罪になって復讐を誓う雪歩たち

5:('A`)
12/06/19 20:24:41.62 0
千早は後追いしそう。響や雪歩はトラウマになっちゃって車が通ったりするたびに耳を塞いで座り込んじゃう。美希はそこまでいかないけど一生嫌な思い出として忘れられない。


6:('A`)
12/06/19 21:11:43.55 0
度々出てくる話だけど自分のせいで体の機能が欠損したり精神が壊れてしまったアイドルの責任を取るために婚約するのっていいね

7:('A`)
12/06/19 21:18:32.21 0
身体関係だとアイドルの方が「責任取る為なんですね…本当に愛してはくれないんですね」て鬱になる。ゆきだるまは逆転したけど
精神だとPが虐待始めて挙句の果てに殺しちゃいそう

8:('A`)
12/06/20 08:36:01.17 0
PSPで新作が出るのか…
・ハニーサウンド:如月千早、天海春香、秋月律子、三浦あずさ
・ファンキーノート:高槻やよい、我那覇響、水瀬伊織、双海亜美・真美
・グルーヴィーチューン:星井美希、萩原雪歩、菊地真、四条貴音

このメンバーごとにいじめるのも面白そう


9:('A`)
12/06/20 12:23:00.02 0

中途半端だが、過去スレとか関連スレとかのURLを 前スレから抜き出し


10スレ URLリンク(logsoku.com)
9スレ  URLリンク(logsoku.com)

441 名前:('A`)[sage] 投稿日:2012/03/18(日) 06:37:24.76 O
過去スレ一覧
アイドルマスターの女の子全員性的に壊したい
URLリンク(same.ula.cc)
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用■■
URLリンク(same.ula.cc)
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 2■■
URLリンク(same.ula.cc)
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 3■■
URLリンク(same.ula.cc)
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 4■■
URLリンク(same.ula.cc)
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 5■■
URLリンク(same.ula.cc)
■■アイドルマスター いじめ・虐待専用 6■■
URLリンク(same.ula.cc)


236 名前:('A`)[] 投稿日:2012/02/28(火) 22:55:52.40 0
URLリンク(logsoku.com)
URLリンク(logsoku.com)

10:('A`)
12/06/20 12:32:57.56 0
>>8
今回統一感薄いな…
メンバー間でまたギスギスしてそう

11:('A`)
12/06/20 12:44:11.80 0
メンバーの中でそれぞれが固まっちゃいそう

12:('A`)
12/06/20 12:47:02.27 O
ハニーはSPの月組がみんな(美希のぞく)いるじゃねーか。春香がやりにくそうだ
そしてグルービーは刃傷沙汰の予感がする

13:('A`)
12/06/20 12:48:54.54 0
>>12
意図的じゃないにしろ他のメンバーと距離感を感じる春香さんとかいいじゃないか

14:('A`)
12/06/20 12:49:59.38 0
貴音と響の浮きっぷりが…
腫れ物扱いされる姿が目に浮かぶようだ

15:('A`)
12/06/20 12:51:51.65 0
>>14
ファンキーはまぁ上手くやれそうだけど
一人だけ高校生なのか

16:('A`)
12/06/20 13:20:03.40 0
とりあえず春香(周りが月)響(年下に囲まれてる)辺りはわざとじゃないだろうけど、周りからは浮きそうだ
グルーヴィーはそれどころじゃないというか

17:('A`)
12/06/20 15:04:51.02 0
大人な二人に何となく溶け込めない春香。千早はよく一緒に居てくれるが
自分のせいで他の二人と疎遠になってないかと申し訳なくなってしまう春香。
なんかぬるいなぁ、ギスギスまでは行かないけど空気が淀んでる感じだ

18:('A`)
12/06/20 16:50:12.03 O
残念ながら・・・どうやらストーリーを進める訳じゃなく、むしろL4Uに近いリズムゲーみたいだから、ギスギスした人間関係はあんまり期待できんかもな・・・
まあだからこそ、我々の妄想力が(ry

19:('A`)
12/06/20 17:09:22.77 0
>>16
周りが周りなせいでネットでババア呼ばわりされる響とか。

20:('A`)
12/06/20 17:12:02.82 0
>>18
分割してリズムゲーって、なんか随分と思い切ったなぁ

21:('A`)
12/06/20 17:24:15.05 O
容量の問題じゃないか

22:('A`)
12/06/20 17:40:33.68 0
一人だけを失敗させまくったりすると結果発表画面で嫌味言われるシーンなどが見られるぞ!
とか…

23:('A`)
12/06/20 21:43:28.21 O
伊織「なんか臭うわね」
やよい「犬臭いですー」
亜美「くさいよねーチーム替えしたいよー」
響「…」

24:('A`)
12/06/20 21:58:29.10 0
戦闘機好きも兼務してる俺からすると、ハニーの最強ぶりが半端ない
敢えて言えば、あずさはもう他3人についていくのは厳しいだろうってところはあるな。過去の栄光はむしろ誰よりも輝かしいかもしれないが、歳には勝てないよ
ファンキーも響の存在が浮いてはいるものの、他はいい感じにまとまってる

そしてグルーヴィーの溢れる寄せ集め感・・・

25:('A`)
12/06/20 22:17:24.04 0
なんか浮きまくってる春香と響でデュオを組んだらいいんじゃないかな
そして二人セットで周りの嫌がらせに合えばいいんじゃないかな

26:('A`)
12/06/20 23:06:42.48 0
「千早が居るしお前ら仲良しだからな、頑張れよ!」という感じで突っ込まれた感じだな春香は

27:('A`)
12/06/20 23:11:44.32 0
こりゃ千早も気を使う

28:('A`)
12/06/20 23:36:26.80 0
春香「が、頑張りましょう!おーっ!」

律子「…ごめん春香、私いま疲れてて…ちょっと仮眠させてね」

春香「あ…ごめんなさい…」

春香「あ、今日わたしクッキーつくってき

あずさ「お夜食作ってきました~うふふ、みんな食べ過ぎないでね」

春香(…クッキーは明日にしよう)

春香「あ、お昼一緒に食べませんか?…あれ?みんないない…」

メモ『ちょっと外食してきます』

春香「……」モグモグ

春香「…一人で食べるのってつまんないなぁ」

千早「春香、一緒に食べましょう?」

春香「…千早ちゃん」

千早「春香、どうしたの?元気が無いわ」

春香「千早ちゃんは律子さんたちと行かなかったの?」

千早「えぇ、今月はちょっと苦しくてね。さ、食べましょう春香」

春香(…もしかしたら私のために断ったりしたのかな…)

千早「春香、本当にどうしたの?顔が暗いわ」

春香「…なんでもないよ千早ちゃん!あ、そうだソーセージ食べる?」

29:('A`)
12/06/20 23:51:00.00 0
>>28
やはり気を使って空回りというのは王道だな

30:('A`)
12/06/21 00:35:01.40 0
>>28
実は律子あずさも気を使ってそうだな

31:('A`)
12/06/21 07:53:43.09 O
人数がもう少し多ければぼっち感出るんだけどな

32:('A`)
12/06/21 10:20:17.73 O
亜美・真美「怪人イカズゴケー!覚悟しろ!」ライダーキック
音無小鳥「ピヨー!」爆散

33:('A`)
12/06/21 19:48:59.24 0
春香さんは一人だけ死んじゃったり、一人だけ生き残っちゃったりするのが似合う、とはたびたび言われてるが
だとすると、多数の命を助けるために少数を見殺しにするシチュと相性がよさそうだね

34:('A`)
12/06/21 22:35:00.98 0
~たるき亭~

小鳥「はぁ… 今日もお仕事大変だな~」モグモグ

小鳥 (はっ! この味は…!)ぽわわ~ん
_________

小鳥「だめ、だめよ小鳥~… ふへへへ…  ぴいっ!」

「へえ… 碌に仕事もこなせないくせに随分楽しそうでなによりだなあ このクソアマッが!」

小鳥「ぴよっ!? そんなっ! 今回こそはしっかり済ませたはずなんですけどぉ… あがぅ!い、痛い!髪はやめて下さい!」

「何度も何度も同じミスを繰り返しやがって!テメェのおかげでどれだけ迷惑が掛かってるのか分からねえのかっ!このっ!」ガンッガンッ

小鳥「ぐえっ! ご、ごめっ… あがっ! は、鼻が…  ぐぶう…」ピクピク

「ったくぴよぴよはあんなにも優秀なのにこの給料泥棒は…。 あっ、すみませんね騒々しくて。ちょっとコイツのお代ツケといてね~」

小鳥(…)

小鳥(こんな事になったのはすべてあの忌々しい奇形生物どもの所為よ…)



____________


という感じの話を考えたがいまいちだな…










35:('A`)
12/06/22 01:00:55.90 0
馬鹿!最高じゃねえか!

36:('A`)
12/06/22 01:40:56.88 0
春香が誘拐されて、三日後に春香の切り取られた腕が送られてくる夢を見た


37:('A`)
12/06/22 03:14:47.11 0
>>33 地下鉄の崩落事故で閉じ込められてしまった春香たち。春香は奇跡的に軽傷だったが他の仲間は誰もが大怪我でろくに動けない。
ただ一人動ける春香は世話をしたり潰れたキオスクから食料を探してきたりするが、人数分の食料が足りなくなってきたことに気づく。
そんな状況で春香さんには最悪の選択をしてもらわなければならない。誰に食料を与え、誰に渡さないか、である。自分の分をまわしたとしてもそれだけでは全員に食料が行き渡りそうにない…
第一みんなは自力では動けないのである。春香が世話をしなければ今にも死んでしまうだろう。

あるものは諦めたのか何も言わず、あるものはお腹が空いたとか細い声を出しながら袖を引っ張る。救助隊が来るまでの数日間、暗闇の中で拷問が始まるのだった…

38:('A`)
12/06/22 12:32:17.65 O
律子に「春香が一番多く食べなさい、あなたが倒れたら全員共倒れなんだから」とか強く諭されて言うとおりにするんだけど、
頭では理解できても空腹に耐えられない低年齢組に物凄い目で見られたりして、
さらに、数日後飢え極まった律子がその辺の砂やコンクリ礫食べて衰弱死してたりすると辛いだろうなあ
それで低年齢組に「春香が殺したんだ」とか思われたりして、でも食べ物持ってきてくれる春香にそんなこと言えないから黙ってるけど、
それがかえって辛かったりして


39:('A`)
12/06/22 21:29:13.37 O
全員に食料を与えていたらすぐなくなってしまう
将来性のある子を選んで分け与えるように言いたい
泣き出すのか怒るのか
そのうち錯乱したりする子や助かっても
飢餓状態から急にガツガツ食べて死んじゃったりする子を
春香にしっかり見てもらいたい

40:('A`)
12/06/23 01:35:00.81 0
馬鹿!食料はそこらへんにいっぱいあるだろ!
死んだ人の肉がよ

それより水不足のほうが深刻だよ
お互いのおしっこを与え合わないとね!

41:('A`)
12/06/23 18:45:49.82 0
助かっても閉所恐怖症や暗所恐怖症になる事間違いなし

42:('A`)
12/06/23 20:11:02.67 0
P「ハムッ はむっ、モグモグ! 亜美の尻肉 マジコレウメェッ むしゃ、むしゃ、しあわせー!」
真美「兄(C)やめてよー! 亜美のこと食べないでよぉ!」
P「うるせー!(バシンッ!) 生きるためにはこうするしかないんだよ! 真美も食え、片方残ってればアイドルを続けられるんだ!」
 無人島でも可。

43:('A`)
12/06/23 21:05:41.64 0
魚や牛馬は確かに生で食えるけど、それは刃物で捌いて食いやすい部位だけ食ってるからであって(ry
生き残るために、形容しがたい表情になって生の人肉にかじりついてるアイドルとか、それはそれでそそるものがあるが

44:('A`)
12/06/23 21:25:12.75 0
春香さんは美味しそう

45:('A`)
12/06/23 23:05:01.93 0
アイマスの「アイドルは町から出ていけ」のごとく
アイドルの社会的地位がめちゃくちゃ低かったら。

46:('A`)
12/06/23 23:13:05.15 0
千早とか何人かはそもそもアイドルになってないだろうな

47:('A`)
12/06/23 23:59:01.15 0
亜美の肉を喰らい、真美のおしっこをすする
そんな生活にあこがれます

48:('A`)
12/06/24 06:40:17.27 O
鳥肉は煮ても焼いても食えなさそう

49:('A`)
12/06/24 12:19:22.30 0
生っすかの放送前に春香千早美希に下剤飲ませたい

50:('A`)
12/06/24 12:40:29.29 0
個人的には美希に飲ませて盛大に漏らさせたい
ざわつくスタジオの中涙目でぷるぷる震える美希
なんとか放送終了、お尻を茶色く染めて大泣きする美希をトイレに連れて行ってあげたい


51:('A`)
12/06/24 15:24:01.61 O
ライブ前に常温放置したお寿司をやよいに食べさせたい
おいしそうにほおばるやよいかわいいなあ

52:('A`)
12/06/24 16:47:48.73 0
やよいは優しいから「家に持って帰って皆で食べます!!」となるだろうな。

53:('A`)
12/06/24 17:58:58.76 0
春香さんは単独だとしぶとそうだけど、庇護対象と一緒に閉じ込めたらすぐ落ちそう
というのもここで色々やろうとすると確実に「私はどうなってもいいからこの子は」と言い出すタイプだからだろう
でしばらくそれを受けて春香だけを延々とレイポゥするが、ある日突然庇護対象の方をレイポゥ
するとどうでしょう、今まで気丈に耐えてた春香さんがレイプ目無表情に

54:('A`)
12/06/24 20:59:50.04 0
アイドルたちのスタンフォード実験SSが読みたいぞ

55:('A`)
12/06/24 21:49:57.56 0
庇護対象は健気なやよいもいいが、美希も中々いいな。結構尽くすタイプだし
自分の代わりにヤられる春香を見続けた結果、少しでも負担を軽くしようと自ら身体を差し出す美希
しかし春香的には身体の負担は減ったが精神的な負担が爆増して壊れたように美希に謝りまくる
そんな春香を見て「ミキは間違ってたの?でもあのままじゃ春香が…でも…」と美希まで精神的に衰弱していく二重スパイラルが見える
ある意味で「春香が犯られるのを放置し続ける」のが両者にとってまだマシな対処という面倒臭いコンビ

56:('A`)
12/06/24 22:32:15.94 0
はるるんに毎日おいしい”プリン体たっぷりな”スイーツを食べさせて痛風持ちにしたい。
レッスン中に足首に違和感を覚えたけどを軽く捻っただけだと思って患部を放置したら、翌朝には足首の痛覚神経を
”切れない”ナイフで無理やり抉られるような痛みを体験することに・・・



57:('A`)
12/06/24 23:11:45.89 0
「春香たちアイドルは、どんな人間がPになったら特別不幸だろう」と考えたら、
『こち亀』の両津が浮かんだ。よってSS書く、相変わらず知らない人ごめん↓

58:('A`)
12/06/24 23:12:38.44 0

 ~両津勘吉がプロデューサーになったせいで破滅する765プロ~


 ――首都エリア 葛飾区 亀有公園前派出所。

大原部長「なんだって! 両津がアイドルのプロデューサーをやるだと」
中川「はい。実は……」


 ―同刻 渋谷区 765プロ事務所。

律子「…社長がまた直感で勧誘してきてね。なんでも『ピーンと来た』って」
春香「えっ」
伊織「相変わらずテキトーね。そんな選び方で何度もうまくいくわけ?」 やれやれポーズの伊織。
律子「まあ今回は実績も、ちゃんと込みみたいだけど。実はね……」

 その男がプロデューサーになってしまった、運命のうっかりミスの経緯が、
秋月律子、中川圭一、それぞれの口から語られた。
 

59:(ぬるいじめ)
12/06/24 23:13:11.57 0
 ~  ~  ~

  葛飾区。

  高木社長「亀有商店街の地域振興祭……、実におもしろいアイディアが出ているね」
  律子「はい。今回は私達、イベントの華としてお呼ばれした程度でしたけど、これならもっと
      積極的に営業をかけて良かったかも……」
  社長「――」
  律子「…って社長?」

   眼鏡アイドルの口からため息がこぼれる。社長はいつの間にか、足を止めて露店の売子と話し込んでいた。
   どうも社長には、知りもしない赤の他人に気軽に話しかけるくせがあるのかもしれない。

  律子(若い頃スカウトの仕事もしていたのかしら?
      そういえば、プロデューサ殿の事も、面構えに見ほれてつかまえて来たなんて言ってたけど)

  社長「ほう。では、彼がこの祭の盛り立て役の?」
      社長に尋ねられた、店番の女性の指さす先には、ひときわ存在感を放つ中年が。

  両津勘吉「ちくしょう、部長め。なにが地域活性化と借金返済のために、時給300円で祭の
         手伝いをしてこいだ。単なる派出所の厄介払いじゃねえか」
  社長「ピーンときた…」


60:(長め)
12/06/24 23:14:09.98 0


  両津「芸能社のプロデューサーになってみないかだって?」

   翌日、町内会に話を通して公園前派出所に訪れた高木社長。

  社長「前任のプロデューサーが今、アメリカに研修に行っていてね。個性のある短期間の
      代わりを探しているんだよ。キミならきっと、彼のような逸材になれる(ような気がする)」
  両津「わしはプラモの製作で忙しいんだ。そんな下らんことにつきあってられるか」
  律子(プラモデルのほうがよっぽど下らないと思うけど…)
    両津勘吉のデスクの上には、三菱F-2A・戦闘機のプラモが。

  律子(でも、断ってくれるみたいで一安心。勤務時間中に遊んでる人なんて、ちょっと信用ならないもの)
  中川「先輩、765プロダクションといったら、アイドル事務所の――」
    社名に反応し、そっと両津に耳打ちをする中川圭一。
  社長「おや? そこの黄色いキミ……失礼、貴方はもしや中川コンツェルンの…」

    水瀬家とも交友関係を持つ高木社長である。上流階級の会合などで御曹司・中川圭一の顔も記憶していた。
    きさくに返事をする中川。元々記憶力は良いが、この妙に黒っぽい男は一度会ったら忘れない。
    金持ち同士の他愛のない会話を始める高木社長と中川、

    一方、その横では、中川から聞かされた情報を元に、両津勘吉が取らぬ狸の皮算用を始めていた。
  両津(ナムコプロ……言われてみれば聞いたことがある、最近メジャーになった事務所だな…
      まてよ、トップアイドルのプロデューサーになって成果を上げれば、“年俸”は、数千万…?)
  社長「ふむ。だが話を聞いてもらえないというのなら仕方ない。765プロは、いつでもきみを…」
  両津「社長! 僭越ながら両津勘吉、粉骨砕身の覚悟で、アイドルのみなさまのプロデュースにあたらせていただきます!」
  社長「おおっ、急に気が変わったようだが、やってくれるかね」
  両津「お任せください! (一攫千金だぁあ!)」
  社長「すばらしい熱意だ。彼はなんだか、とんでもないことをしてくれる気がするよ」
  両津(ぐっふっふ……)
  律子(あの顔はお金の計算をしている顔ね。気が重いわ…)


61:('A`)
12/06/24 23:15:10.63 0

 ライブ会場。客席。
小鳥「こちらが引継書です。……前任のプロデューサーさんは、それはもうアイドルの子たちをよく理解している方で」
両津「へいへい」
 パラパラとめくる。
両津「よくもまあ几帳面に書いてやがるな、子煩悩のオヤジか。なになに……“てんかい”? 尼か?」 天海。
  やる気がないため小学生レベルの漢字力しか発揮しない両津。
  ステージ上では対照的に、アイドルたちが華やかに舞う。

春香「♪ だって わったしが・一番!」

本田「みてくださいよ先輩! 天海春香ちゃんですよ! きゃー! きゃー!」
両津「男がきゃーきゃー言うんじゃねえ。どれがてんかいだ、3人とも使い回しみたいにみんな同じ顔に見えるぞ」
本田「もー、リボンの子ですよー」
両津「アレか! あ、転んだぞ、……おい会場がウケてるぞ……なんだこれは」
本田「そういう芸なんです。あれも含めて、アイドル春香ちゃんの表現活動らしいですよ」 騙されている本田。
両津「さっぱり分からん……」

本田「先ぱーい、引継書読まなくていいんですか?」 Pの作った書類が漢字だらけなので、面倒くさくなった両津。
両津「こんなもんいちいち読んでられっか。わしはわしの勘で売る」
本田「じゃあ僕が読んでいいですか? 双海亜美ちゃんが二人って、双子って、えぇええ!」


62:('A`)
12/06/24 23:15:57.96 0

  765プロ事務所。
社長「紹介しよう。彼が、今日から数ヶ月、きみたちのプロデュースに携わってもらう、両津勘吉くんだ」
小鳥「なんと、少女漫画家もされていた人です。(聞いて驚いちゃいました!)」
真 「……!」
両津「(こいつらがわしの金のなる木か……ふふっ、ちょっとは調子よく接してやるか)
    どうもどうも、わしが両津勘吉です。両津・パトリシア・勘子のペンネームで月刊サファイア
    に連載を持っていたこともあっ、えっ、知らない? あ、そう…」
真 (少女漫画家、ってことは、この毛深いオジサンのが、ボクより女の子らしい感性を持ってるってこと? がーん)
亜美「あー、ゴキブリマン!」
真美「ゴキブリマンのおっちゃんでしょー!」(※69巻)
両津「げげっ、その名前は」
春香(なんですか? ゴキブリマンって) ヒソヒソ
あずさ「あら~。もしかして、あのスポーツ芸人さんなんですか? (一発屋のー)」  さすが古いことには詳しいあずささん。
律子「二人とも…… riola (※絵理シナリオ) の時もそうだけど、よくもまぁ、昔の芸能関係を知ってるわね」
真美「だってパパがグッズ持ってたもん」
亜美「バーチャルコンソールで、ファミコンのゲームもやったよー。ゴキブリマン!」
両津(くっ……わし自身もすっかり忘れていたことを……恐ろしいガキどもだ)
美希「オジサン、ゴキブリなの?」 ろくに話も聞いていない美希。
千早「ゴキブリ」 無表情。
伊織「ゴキブリマン、ですね~」 両津の容姿と照らし合わせ納得したようにぶりっこ笑い。
貴音「御器ぶり…」
真 「えぇっ、ゴキブリっ? ゴキブリが出たの? (ショックで話聞いてなかった!)」

両津「えぇい! 寄ってたかってゴキブリ呼ばわりするな」 歯をむいて威嚇する両津。
雪歩「ひぃい!」 ある少女は本気で恐怖し、またある少女はドン引きする。

春香「おっ、おまわりさん! 落ち着いてくださいっ!」
両津「おまわりさんとも呼ぶな!」


63:(連続投稿規制)
12/06/24 23:18:03.51 0
   ~   ~   ~

両津「ちっ、これだからアイドルなんてやってる女は好かん。
    テレビでは媚び売ってるところしか映さないが、どうせあいつらファンの
    さえない男たちを『キモーイ』としか思ってないぞ」

  初対面で散々いぶかしがられ、避けられた両津プロデューサー。バッドコミュニケーションである。

本田「先輩の場合ぜんぜんお風呂に入らないですから……女の子に嫌われて普通じゃあ。
    ……完全無視じゃないだけ意外に優しいです」
   両津のせいで一言もアイドルの子と話せなかったことにへこむ本田速人。一方、両津、不気味に笑う。
両津「ふふふ、だがいいだろう、わしがプロデューサーになった暁には、根性叩きなおしてやるからな。
    まずは握手会をビシバシ入れてやる。アイドルって連中は握手会が大嫌いで仮病で休みたがるんだろ。
    アイドルオタクが×××を触った手で握手を迫ってくるんじゃ当然だが」
本田「そんな人、ごく一部だけだと思いますよ」
両津「はんっ。どうせファンを金づるとしか思ってないようなガキどもだ。(←想像)
    だが、だからこそ自分たちこそ金づるだという身分を思い知らせてやるんだよ」

  765プロのアイドルたちにとって【夢】や【輝き】や【成長】【幸せ】【誇り】がキーワードの
 アイドル活動も、両津にとって【金(かね)】一色でしかない。
 そんな人間によって、彼女たちのアイドルとしての人生が汚されていくスタンバイは、完了したのだった。


64:('A`)
12/06/24 23:18:40.13 0
>>49
美希は正直に生本番ほっぽってトイレダッシュ
千早は顔面引きつりまくりながら気合いで我慢しきるが、番組の受け答えとかぜんぜんできない
面白そうなのは春香かな。あわあわして結局ブリブリ漏らしてるところを全国放送されて泣き出しちゃう。

>>51
やよいがその程度で腹壊すわけない
ノロウイルスか赤痢菌を塗っておけ

65:('A`)
12/06/24 23:20:59.23 0
両津に巻き込まれるのは悲劇だよな…

66:両津勘吉がプロデューサーになったせいで破滅する765プロ
12/06/24 23:21:24.78 0

  そして、無茶なスケジュールのとあるライブ。

両津「衣装の手配を忘れた…」
本田「引継書読まなかったから。もー、どうするんですかぁ」
両津「近所にマニア仲間がいるからな、衣装になりそうなもん借りるぞ、本田、バイクだ、とばせとばせ!」
本田「おうよ旦那!」

マニア仲間「高校生の女の子に合うサイズの服なんて持ってないよ。僕はミリタリーとか特撮関係の…」
両津「時間がねえー! これと、コレ、借りてくぞ」

春香「“巡査長”さんっ。衣装、まだ届いてないんですか、リハも終わっちゃいましたし、このままだと本番が」
両津「おうっ、特別サプライズ仕様だ、服はそのままで、これを使え」
春香「ガスマスクに……ドリル? (そこにある白バイ、なんの大道具だろ)」
両津「オラッ、もう時間だぞ、とっとと働け」
 春香の背中を押して、強引に行かせる両津。
春香「きゃっ」 どんがらがっしゃーん


67:('A`)
12/06/24 23:22:03.10 0

 スポットライトを浴びて、ステージに立つ天海春香。
 だがその衣装は、“ありすえ装備”。顔を覆うガスマスクに、謎のドリル。

ファン達「ざわ……ざわ……」 「なんだあれ…」 「冗談か」 「あんなのありか…」

 ざわめき立つ客席。右手のドリルがくるくる回る。

春香(うう……なんでこんな変な格好で舞台に立ってるんだろ私……)コーホー コーホー (プロデューサーさん、助けてくださいー!) キュィィィイン


 ところがどっこい、

ファン達「……ゴクッ……」 (審議中)

ファン達「ありだろ……?」 「なんかいい」 「踏まれたい……」

ファン達「「「うぉおおおお! ♪ いまダぁアイビィィイイインー!」」」

 なぜかライブは大成功。両さんのふざけた感性のおかげか、あるいはこれは、天海春香生来の魅力が
 なせるわざであったのかもしれない。…つまり、特徴がないがゆえに何でもござれ。(千早なら痛々しくて直視に堪えなかった。)


両津「わっはっはっは!」

 ライブの反響に、笑いが止まらない両津。
 舞台の成功だけではない。借り物の小道具が、春香のおっかけになんと原価の3倍ほど、9万円で売れたのだ。

両津(この調子で、アイドルたちの使った衣装をファンクラブのマニアに流していけば、中々の副収入になるぞ)

  さっそく汚い裏商売の開始である。秘密の客を確保するため、【裏ファンクラブ】の開設にとりかかる両津。

両津(しかしあのてんかいとかいうの……いまいち特徴がないガキだと思っていたが、黒いイメージがいいかもしれん。
    いや、あいつだけじゃないな………)


68:('A`)
12/06/24 23:23:09.87 0

  ~  ~  ~

小鳥「ユニットの、抜本的なイメージチェンジですか?」
両津「ああ。どーうにも売り方が古いんだよ。こいつらの顔ぶれを見てると、わしのころの昭和のアイドルでも違和感ないぞ」
春香・律子・雪歩「……」
小鳥「社長に相談してみないとなんとも言えないですけど……
   (でも社長、現場にはあまり関わらない人だから、オッケーしちゃうかも。プロデューサーさんも
    自由にやってたから。……今思うと、こわいわよね。もしかしたら、プロデューサーさんの能力
    によっては、みんな無名のままアイドル引退っていう結末も、ありえたのかも)」


 ミーティングルーム。
両津「――というわけで、プロフィールや宣材写真も変更。そのための次の衣装を用意してきた。
    わしは漫画も描けるから衣装デザインも思いのままだ……これを見ろ」
亜美「じゃじゃーん☆ 亜美がモデルだよー」
  ドリルとマスクが似合いそうな、赤いビキニアーマーの衣装を“装備”した双海亜美。腰には日本刀が。
春香「ええっ!」

千早「それ、SF映画の撮影用……?」
律子「注文して既に作っちゃったんですか? 両津プロデューサー、そういうのは事務を通してからお願いします」
両津(わざと言わなかったんだよエビフライ。こういうのは先にやっちまえばこっちのもんだからな)


69:('A`)
12/06/24 23:23:49.61 0

 そっぽを向いたまま拒否するのは伊織である。
伊織「私はお断りよ。そんなバカみたいな格好。スーパーアイドル水瀬伊織ちゃんにふさわしくないでしょ」
両津「おやあ? 『ネットアイドルだか訳の分からない地味なのに負けて、アイドルアルティメイト杯の
    予選落ちのみじめな水瀬伊織ちゃん』が何か言ったかな~?」
伊織「うっ…」
両津「聞いたぞ おまえら、ナムコプロの大躍進とやらは、前のプロデューサーがいた頃の話。そいつがいなくなってから、
    業界の新星、バンナムプロのアイドルたちの『噛ませ』状態が続いてるそうじゃないか」
あずさ「そうなのよねー、困ったわね」
律子「あずささん、あっさり認めないでください」
貴音(売れることよりも、売れ続けることこそ、まこと、難儀なものです…)
両津「はっきり言ってやる。お前らはもう賞味期限切れてるんだよ」
あずさ「…っ」
小鳥 (びくっ)
両津「半年も経たずに飽きられるのがアイドル業界! だからこそ、時代の需要を先取りしていかなきゃならん。
    前のプロデューサーがいない間に、みじめなオワコンアイドルになりたくなかったらな」


春香「でも、こんな衣装じゃ、恥ずかしくて人前に出られませんよ!」
両津(転ぶのはいいのかよ)
千早「なぜ左の腰に刀を……?」
亜美「なんかかっこいいっしょー!」 グルグルグル
春香「右手がドリルだから、これじゃ刀が抜けないですよね」
両津「いーんだよ。どうせ飾りなんだから」
真美「ゲームみたい」
両津「衣装はもう決定事項だ。アイドルごときが口を出すな。てんかい春香と、ふた…うみ亜美はこの服な。次」
本田(読めない漢字、誤読のまま覚えてる…)


両津「そこのホスト。お前の服はこっち。プロフィールももっと女ウケするものに変えていくぞ」

70:('A`)
12/06/24 23:23:53.43 0
>>55
なんだかんだ年下だしね
春香はそういう庇護欲みたいなの強そうだから、それを利用するシチュエーションはいいな

71:('A`)
12/06/24 23:24:49.13 0
真 「なんだかボクの衣装、全身シルバーアクセで、手に負えないベルトフェチみたいな格好ですね。
   黒に染まれっていうか。ボク、もうちょっと女の子らしい…」
両津「あ? なんで女装になるんだよ」
真 「……ボク、女の子ですからね!」
両津(マリアみたいなのがいるもんだな)

  ~    ~    ~

やよい「あのっ! うぅ、私のIQ 38っていうプロフィール、なんですか?」
  渡されたプリントを見てうつむくやよい。
やよい「それに、こんなこわい人みたいな衣装と演技で、だいじょうぶでしょうか…」
  目を閉じて頷くと、両津は、やよいの小さな両肩に手をのせ、顔を接近させる。
両津 「なぁ、高……やよい(※読めない)。考えてみろ。ここでお前が世間で飽きられて、売れなくなったら、どうなると思う?
     弟たち、妹たちを養ってるんだろ。そいつらを大学にいかせてやるには、いくらかかるか知ってるか?」
やよい「う、えっと、百万円くらいですか?」
両津 「やれやれ、こりゃ車買ったりとか贅沢してる場合じゃない。もっと親孝行してやらんとな。(ちなみにわしも知らん)」


  ~    ~    ~

千早「ぜったいに嫌ですっ!」 ぎりぎり
両津「えぇいっ、強情なやつめ」 ギュウゥゥ
春香「巡査長さん! 千早ちゃんの髪の毛ひっぱらないでー!」
響 「やーめーろー!」
真美「誰か、ピヨちゃん呼んできてー!」
いぬ美「バゥウ!」 ガジガジ
  両津の提案するプロデュースプランを、あまりにふざけていると千早が断固拒否。
  その生意気な態度にキレた両津が、たまに麗子相手にやるように、ヘッドロックを
  かましつつ髪の毛をむしろうとしているのである。
  完璧に野蛮人であった。それでも態度を曲げない千早も頑固どころではないが。


72:('A`)
12/06/24 23:25:38.66 0

  ~  ~  ~

両津「はぁっ、はぁっ、ワニと大型犬を押さえるのは さすがのわしも苦労したぞ。
    おい、そこのキャバ嬢みたいなガキ、これがお前のステージ衣装だ」
美希「なにそれ。ミキ、プロデューサーの決めた衣装じゃないとヤなの。
    (ハニーの言うとおりにすれば、ミキ、すっごく輝けるもの)」
両津(メールの『ハニー』ってのはそいつだな……やれやれ事務所のトップアイドルがカレシ持ちかよ)
美希「それに比べて、そのオジサン、ゴリラみたいでキモイって思うな。センスも無さすぎ」
  対話しているはずだというのに、完全に距離を置いた姿勢。“そのオジサン”扱い。
  しょうがなく両津は、声のトーンを下げ、ぼそりとつぶやく。

両津「…悪い女のほうが、“ハニー”にもウケルぞ」

美希「……! …な、なんで知ってるの?(ハニーのこと…ふたりだけの、秘密なのに)」
両津「メールだ」
美希「盗聴!?」
両津「傍受はできる。が、そんなめんどくさいことせんでも指の動きで何を打ってるかは分かるぞ」

 アイドルたちのメールの内容を、すらすらと言い当てていく両津勘吉。
 ひじの動きだけで暗証番号を盗み見る詐欺師の眼力である。

美希「このオジサン、野獣じゃなくて……化物なの…」


 こうして強引に、従来とは真逆・『悪』のイメージで売り出すことにされた春香たち。新生765プロの始まりだった。



本田「アイドルのみんなも、否応無しに従うしかないみたいです…」
中川「根が素直な人間ほど、先輩の悪魔のような説得に流されてしまうんです。それに、
    キレたら消化器振り回して暴れますからね、僕にも手が付けられません」

73:('A`)
12/06/24 23:26:23.81 0

  アイドルは夢を売る仕事。すなわちアイドルの仕事とは、おしばい。
  アイドルとしてのキャラクターを演じるのは、いわば映画の撮影で役を演じるのと同じ。
  そんな正当化の理屈で、春香たちは嫌々ながらも騙されるようにイメージチェンジさせられ、

春香「そこに跪いて~♪」

  “ステージ上で猟銃をぶちかますアイドル”の斬新さで、
  両津プロデュースの765プロは、世間を騒がせることになった。

  だが同時期に、等身大フィギュアや抱き枕、はてはテ×ガもどきなど、怪しいグッズも世に出回り始めた。
 もちろん犯人は両津。秘密裏にやっている商売である。
  また、春香たちの使用済み衣装や盗撮ビデオも『裏ファンクラブ』に秘密ルートで販売されていた。
 ……例えば、萩原雪歩がバラエティ番組に出たときに使っていた座布団、2万5千万円。
 如月千早が練習に愛用していた唾が飛んだであろうマイク、大特価72万円。
 三浦あずさが海のレポートで使っていた水着、120万円のところを半額で60万円。
 スタッフロールにも名前が出る「両津プロデューサー」から直接買うのだから、信用が高い。
 『この値段なら買ってみてもいい』という層を巧みに誘い、『絶対に手に入れたい』という層の足下を見る、
 購買意欲をそそる見事な商売テクで、マニアたちは5桁から7桁の値段をふっかけられていた。
 本来のPはアイドルと『思い出』でオーディションに勝つが、両津プロデューサーは『思い出』を売る。
 プロデューサー権限でアイドルの衣装の『選択権』を、その衣装とセットでの高額販売などなど、
 汚い手段でマニーを着々と増やしていった。


74:('A`)
12/06/24 23:26:57.07 0

 そして両津の被害者は無論、外部にも広がっていく。

  首都エリア 品川区。ここは876プロダクション。

まなみ「ファンからのプレゼント、今日もいっぱいね」
愛 「わー! 見てくださいこれ!」 箱を持ち上げる日高愛。
まなみ「あら、中村屋の……」
愛 「私、このお店の和菓子大好きなんです! 箱おっきい! 何コ入りでしょう??」
涼 「愛ちゃん、アイドルなんだから、あんまりお菓子は…」
絵理(ファンの人は手作りで送りたがるものだけど。やっぱり食品は、有名店に注文してもらって、
    送ってもらうのが…安全?)
愛 「じゃあ、いただきまーす!」 パカッ

涼「ぎゃぉおおん!」

  =   =   =

尾崎P「なにごとっ! …! …きゃああ!」

 うごめく黒き悪魔たち。愛がお菓子の箱を開けた瞬間、
 ご対面したのは、箱いっぱいに詰められた、大量のゴキブリどもあった。
 有名菓子店からの配達商品を偽装した、巧妙かつ悪質な嫌がらせ。
 876プロ事務所には、数十匹のゴキブリが所狭しと狂喜乱舞。
 パチンコの玉箱をぶちまけたような、狂乱状態。地獄絵図。
 ゴキブリマンからの小粋なプレゼント。


 石川社長に誘導され、外に避難したアイドルたちだったが、
 みな心に傷を負っていた。
愛「………」プルプル
涼「愛ちゃんしっかりして! ほら、服の中のゴキブリとらないと」
絵理は、恐怖と驚愕のあまり、そのまま帰宅した模様。

まなみ「最近頻発してる、いろんなアイドル事務所への嫌がらせ、うちにも来ましたね…」
尾崎P「迂闊だったわ。…絵理、また引きこもらなきゃいいけど」


75:('A`)
12/06/24 23:27:39.88 0

 いっぽうこちらは神奈川県 横浜市。
 日本トップのアイドルユニット『魔王エンジェル』を擁する、東豪寺プロの事務所。

朝比奈りん「あーもう、うちの“覇王”のやつら。よりにもよって喫煙写真なんて撮られて」 バンッ

  魔王エンジェル3人のメンバーのうち1人、りんの開いた雑誌には、同プロの姉妹アイドル
グループ・『覇王エンジェル』の知られてはならない姿が映されていた。赤みがかったツインテ
ールが怒りで揺れる。

朝比奈りん「それに“麗華のカレシが撮った裸の流出写真”って、これコラだってば! 胸おっきいって!
        悪徳記者はこれだから」
三条ともみ「これ……みて。雑誌社が本人疑惑を立ててる、りんそっくりさんの…AV」
東豪寺麗華「よくもま、似てる子を見つけてくるわね。フフッ、ねえりん、その子親戚かしら?」

  同じく魔王エンジェルの一員・三条ともみの深刻な顔に、リーダー・東豪寺麗華は
  余裕の笑みで返す。

東豪寺麗華(ホント汚い……けれど、これ、やり口に傾向があるわね。誰がが糸を引いてる。
        昔私が絶望したアイドル業界の汚さとは、別次元の、
         子供の汚さと大人の卑怯さを、足して二十を掛けたような下衆さ…)

 ブラインドの隙間から、太陽に目を向ける麗華。

東豪寺麗華(なにかしら、この気持ち、ふふっ、ククッ)

76:('A`)
12/06/24 23:28:20.19 0

朝比奈りん「麗華……?」
東豪寺麗華「ここ最近、業界の動きがおかしいわ。覇王のほうは厳しく処分させて。身内斬りで
        潔白さを示すのよ。それから、警備に注意を呼びかけなさい。
        雑誌社に手を回して。悪徳記者をこっちの味方に付けるの」

 携帯電話を仕舞うと、何故かニタリと嗤ってしまう、赤い髪のリーダー。ない胸が高まる。

東豪寺麗華(ねえ伊織、見てる? 分かったかしら。これがアイドル業界よ。
        それとも、この規模。もしかしてあなた達がやったの、気づいたの?
        アイドル業界の不快さと愉快さ、退屈さを)

  ~   ~   ~ 

両津「さすが金持ちの東豪寺プロダクションは対応が早いな。
    だが、くくくっ、悪徳記者は釣り餌だ。
    東豪寺側につかせたと見せかけて逆スパイをさせる。やつはわしと同じタイプだからな。
    これまで何度か一緒に仕事をしたこともある仲だ。動かすならわしが一枚上。
    次は、『こだまプロ』の『新幹少女』をやるぞ」
本田「せんぱ~い、さすがに、トイレにカメラを仕掛けるのは、やりすぎじゃ」
両津「“本田くん”。これがアイドル業界だ」


77:('A`)
12/06/24 23:29:01.18 0

律子「困ったわね。両津プロデューサーを怖がって、また雪歩が出社拒否よ。
    代わりは私が行くけど……プロデューサーが代わってから事務が滅茶苦茶」
響 「ドタキャンの連続なんて、雪歩らしくないな。そこまで嫌なのか……」
伊織「あの原始人、アウストラロピテクスというか、オラウンタンていうか、
    もう人類じゃないから、逆に男が苦手な雪歩でも平気なんじゃない?と思ったけど、
    あの子、動物もダメだったわね。チョウチョすら」
響 「自分も、なんかもうやだよあの人。暴れるし。くさいし。自分、ねずみは頭に乗せてるけど、
    ゴキブリは好きじゃないぞ、……プロデューサー! 早く帰ってきてくれー!」
小鳥「あっ、電話です。…………雪歩ちゃんのこと、春香ちゃんと真ちゃんがなだめすかして、
    一応は連れてきてくれるみたいですけど」

   ~  ~  ~ 


雪歩「はぅ……萩原雪歩…ただいま到着しました……すみません、みなさんにご迷惑をかけて」
春香「だいじょうぶだよ雪歩。今日はずっと一緒にいてあげ…」

両津「やあやあアイドル諸君、今日も稼いでるかね」
真 「っ!」
 そこへ社長出勤してくる両津勘吉。
 新たなマネージャー役として屈強なマッチョ男2名、ボルボ西郷、左近寺竜之介を引き連れて。
 自分でアイドルの世話役をやるのが面倒になったので、人任せというわけだ。
 (汚い手段を散々使っているので、ボディーガードという意味もある。)
 元軍人と柔道家。突然の大男たちの来訪に、社内は騒然。

春香「へ、兵隊さん……?」

78:('A`)
12/06/24 23:29:45.10 0

両津「こいつらが、今日からお前らのマネージャーを…」
善永「お世話さまでーす」
ボルボ「!? 殺気ッ!?」
 ボルボの発砲した銃弾が、善永記者の目前に銃痕を焼き付ける。
善永さん「ひゃぁああ!」
 社長に会いに来ただけなのに、殺されかけた。へなへなと腰を抜かすと、
 ボルボの発するすさまじい闘志に気づき、一目散に逃走する善永記者。
両津 「おいバカ、お客さんに発砲するな! 今のっ、ウチの御用達記者だぞ」
ボルボ「す、すまん。鋭い雰囲気があるもので、つい反射で」

真 「じゅ、銃刀法違反、じゃぁ…」
春香「警察だからいいのかな……別の犯罪になりそうだけど」


左近寺「……(これがアイドル事務所…? 美少女ばかりで、まるで『どきめも』か、
     『ドレアムクラブ』のような空間だ。 い……いかん、平常心が保てなくなってきてしまう。
      むっ、あの子! か、可憐だ……『みさくら大戦』の花火くんに似ている……)」 ギロッ
雪歩「ひぃぃぃいいい!」
両津「こら左近寺、おまえがスケベな目で見るからびびってるじゃねえか。ゲームキャラじゃねえんだぞ、遠慮しろ」

雪歩「ごめんなさい、逃げてごめんなさい逃げてごめんなさい許してくださぃぃ」
  ぷるぷる
両津「あーあ、床下にひきこもっちまいやがった。こうなったら梃子でも動かねえ」
雪歩「ぁぅぁぅ……」
左近寺「わ…悪かった。顔を上げてくれるか」
雪歩「(ちらっ) はぅぅ!」
両津「左近寺。そんな甘い態度をしてたらそれはそれで付け上げるぞ。こいつの場合は、
   ますます怖がってるみたいだが。おい響っ。犬コロ借り……」
響 「ゆ、雪歩を動かしたいからって、この前みたいに、いぬ美を投げつけるのはナシだぞっ! あれで雪歩、ますます―」
両津「ちっ……しゃあない、応援を呼ぶか」

79:('A`)
12/06/24 23:30:30.34 0
 
麻里愛「萩原雪歩さん?」
雪歩 「え…(……お母さんみたいに、やさしい声……です)」
麻里愛「雪歩ちゃん、怖がらなくても大丈夫ですわ。安心して穴から出てきて。
      雪歩ちゃんのマネージャーはわたくしですから」
 天の方角から差し出されるしなやかな腕。
 雪歩がおそるおそる麻里愛の手につかまると、妙にやたら強い腕力で、穴から引っ張り出される。
麻里愛「にこっ」
雪歩「あ、あの…」
真 「雪歩の担当は、そっちのおっかなそうな人たちじゃなくて、そのマサトさんだって」
春香「よかったね雪歩!」
麻里愛「よろしくね、雪歩ちゃん」
雪歩「はい! (私、こんな女性らしいやさしい人とだったら、がんばれそうな気がします!)」
千早「………(…くっ)」
両津「マリアより女らしいやつは滅多にいないだろうからな。おぎわらには丁度いいだろ」
伊織「マネージャーがアイドルよりスタイルいいなんてイヤミね……」
両津「まぁ男だけどな」
雪歩「えっ―」
雪歩(男の人―? この人―?)
真 「雪歩、石になってる」
麻里亜「もう、両様。私は魔法で女に性転換しましたのに」
雪歩(手術して…? 女の人になった?……男の人? なんですか?)

 男への苦手意識と、体型へのコンプレックスから、マネージャーに会う度、
劣等感と恐怖・混乱に苛まれることになる雪歩だった。


 一方、真は格闘家警官の影響を受け、女の子らしさからますます遠ざかることになる。

80:('A`)
12/06/24 23:31:06.58 0

 首都エリア 墨田区 上空。

両津『どうした! 太陽みたいになって、みんなに元気を降らせるんだろうが!』
やよい「もうだめです! 私、しんじゃいま゙う!」
両津『泣きごとはいらん! 早く歌えー!』

 東京スカイツリーのてっぺん、立ち入り禁止の高域に、
 高槻やよいはひとりぼっちで追いやられていた。
 強風でツーテールが激しくしなる。命綱は、ない。

 これが、両津の提案した、新曲のプロモーションビデオの撮影である。
 あらかじめPVの内容について知らせる文面には『スカイツリーの最上部で踊るやよい』とだけ
 あった。それを読んで、やよいは建物の内部か、あるいは合成撮影でやるのだとばかり思っていたのに。

 ……本当に立入禁止区域に登らされるとは。
 名前に“高”の字があるというだけで、「高いとこがいいだろ」と、やよいをここに追いやった両津。
 Pからの引継書など捨てたため、やよいが高所恐怖症ぎみだということなど知りもしない。

両津『このシーンはPVのメインだぞ、ちゃっちゃと営業スマイルですませろよっ!』

 ヘリコプターからやよいに向かって叱咤の槍が突き刺さる。逆らうと両津がブチキレるため、
 狂犬に追い立てられるように恐怖して登ったが、結果歌うどころか、降りられなくなって
 しまったやよい。

やよい「ぷろっ、ぷっ…!」  顔面蒼白で、膝がわらっている。
 そしてなにかに触るように、虚空で手をひらひら ひらひら。
 死を目前にして、どうやら走馬燈のように思い出ルーレットが回り、幻覚が見えはじめているようである。
 

81:(連続投稿規制のため小休)
12/06/24 23:32:19.13 0

 震えているうちにも、両津の怒声はますます大きくなる。
 実はこれ、無許可のゲリラ撮影であるため、早く済ませてずらからなければならないのだ。

やよい「っ、…っ」

伊織『こらー! やよいになにやらせてんのよ! ゴリラプロデューサー!』

  そこへ新たなヘリコプター、伊織の救助ヘリが現れた。

伊織『やよい! 今レスキューの人間がいくから待ってなさい!
    まったく、塔に登りたがるキングコングの感覚で、やよいをプロデュースするんじゃないわよ』

両津(チッ、あのガキ、水瀬財閥だか何だか知らんが金の力でわしのプロデュースに逆らって。いつか見てろよ…)


  なんとか救出されたやよいは、しばらく伊織の呼びかけにも反応を示さなかったという。


82:('A`)
12/06/24 23:38:47.11 0

  ~   ~   ~ 

 数日後。再び765プロ。ミーティングルーム。

両津「響は“ヴァイ”の発音がいいな。おしっ。このままの悪役キャラで売っていくぞ。
    復讐狂の『動物ジェノサイダー』。ちゃんとプロフィールの設定を覚えろよ、
   “かつて好きだったイヌに、目の前で兄を食い殺されて動物を憎むようになった”だ」
響 「自分、本当はペットが好きなのに。…兄貴は沖縄で元気にしてるぞ」
両津「次のステージでは、いよいよ動物を殺すパフォーマンスを加える」
響 「そ、そんなこと、できるわけないさ。動物はみんな友達で」
両津「うるせえ、今日からお前は『イヌ殺しの響』だ。
    犬は某国では食用だからたぶん舞台で殺してもセーフだろ。
    こいつは派出所で買ってる犬。どうせ出番もないしこの際だから使っていい。
    いいか、こんな風に、ダンスのステップを振りながら、ぶっさして捌け。躍り食いの感覚だ。
    歌は『ダンシングドッグイーター』。踊り食いだな。首チョンパをしたら、
    切りはずした首は頭にのせて、会場を威嚇。がるると吠える。滴る血の化粧でいい感じになる。
    犬ッコロは、血抜きのためにさかさまに干し、その後、こんな風に腸を引きずり出して
    弦をつくる。そして今度は蛇を捌き、皮を使ってその場で三味線を完成させ、ライブを―」
響 「ぶくぶく…」
小鳥「卒倒してます…」
両津「しょーがねえなぁ……作り物でやらせるか」


83:('A`)
12/06/24 23:39:24.55 0

  四条貴音の公式プロフィールを、どのようにいじるか、検討する両津。

両津「しかしなんだこいつのプロフィール、秘密、秘密の秘密だらけじゃねえか」
律子「本人が言いたがらないんだから仕方ないじゃない」
両津「宇宙人とか京都人とか欧州人とかこりん星人とか、どうせ決めてねえんだろこいつ」

   書類を前に腕を組む。

両津「インパクトが足りんな」
律子「はい?」
両津「人類を滅ぼすために来襲してきた宇宙からの使者、と書いておけ。芸名は四条・ヒッポリト・貴音に変更」

  ~  ~  ~

 Pからのメール 【件名:悪女モードの美希もかわいいね】

 【本文:新しい衣装の写メ、みたよ。
      美希にぴったりじゃないか。
      生で見られないのが悔しいな。
     
      美希。とまどうこともあると思うけど、
      アイドルはおしばいだから、何をやってもいいんだよ。
      もっと柔軟になろう。
      これからも両津プロデューサーの言うことをよく聞いて、
      いっぱい稼ごうな。】

美希「ハニー! ミキね、ハニーだけが心のささえなの!
    いっぱい稼ごうって、それってつまり、結婚資金の話!?」

 今日も海の向こうのハニーとのメールにいそしむ星井美希。
 プロデューサーのメールアカウントが、両津によってハックされてるとも知らず。


84:('A`)
12/06/24 23:39:56.97 0


 そして。

響 「自分、動物、の肉が大好きだぞ! 内臓を引きずり出して、生き血をすすって、完璧にハイさーぃ!」
貴音「けものたちは無に。そして人がけものに。人間牧場を作るのです。腸のらぁめんをすするのです」
美希「プロジェクト・デュラハンの新曲、人間牧場なのー!」 (ヴァーイ ヴァーイ ヴァイヴァイヴァイ!)

  ロールプレイングゲームのラスボスの如き、ファンタスティックな格好で歌わされる美希たち。

黒井社長「な、なんというセンスだ…………私ならばもっとまともな妖精の名前で売り出し……ん?
       “デュラハン”のやつらが腰につけている首、あれは……」

  デュラハン。女性の姿という説もある首無しの妖精。死期を知らせ、首を小脇に抱えているという。

ファンA「おい、なんか、生首をひっさげてるぞ」
ファンB「……ぁ……ぁあ」
ファンC「あれ、アイドルの、“新幹少女”だー! ひかりちゃんの首だーッ!」
ファンD「きゃああああ!」
ファンE「殺したんだ! アイドル殺しだァ! ミキさまがマフィアのボスの娘というのは本当だったんだー!」
ファンF「やっぱり響は野獣そのものだー 理由なんて無い、弱肉強食だから殺ったんだー!」
ファンG「うわわああ! ほらみろ四条ヒッポリト貴音はヤバい宇宙人だよ! 歌で洗脳されるぅぅ」 ぐるぐる

美希(なんだか、ミキたちのライブのお客さん、変な人ばっかりになってきた気がするの)


本田「ひどいです…。他社アイドルの、つくりものの“首”をベルトにぶらさげてのライブなんて」
中川「こだま事務所からの抗議も、先輩は『関係ない』『たまたま似ているだけ』と主張しています」



85:('A`)
12/06/24 23:41:42.70 0

ナレーター小鳥『さぁ、いよいよすべての悪を束ねる存在、現人神《あらびとかみ》、天海《てんかい》 春香閣下のご登場です!
          みなさん、命が惜しければ顔を下げてください!』

  スモークとスポットライトが乱れ舞い、特別製の神輿に乗って、ゆっくりと現れる天海春香。
  大名行列を迎える百姓の如く、会場のファン達は、こうべを垂れて迎える。
  誰の目にも春香の姿は映らない。

ファンC「ごくり……天海春香閣下は本物の凶悪犯罪者だぁ……顔を上げると…殺されるぞぉ」
ファンE「だがこの緊張感がいい…!」

春香(これ、ライブの意味あるんでしょうか……)

 今や春香は、『警察も手を出せない伝説的カリスマ凶悪虐殺犯』というプロフィールにさせられていた。
 凶悪犯ならば何故アイドルなどできるのか不明だが、証拠を残さないためやら、裏社会の権力者だからやら、
 不思議パワーやオカルト的な要因があるからやら、様々な説が振りまかれていたのだ。両津によって。


本田「この記事みてください、『天海春香、ライブ会場を爆破か!?』って。これほんとは先輩のせいなのに。
    舞台装置を派手にしようとして、ボルボさんの手榴弾を、まちがえて大量のプラスティック爆弾に……。
    このショッピングモール水びだしも、デパート動物大騒動も、ガソリンスタンド事故も、老人ホーム全焼も……」
中川「毎週、先輩の巻き起こす関係のない事件が、全部天海さんのせいにさせられてるんですね」
本田「なんとかしてあげたいですけど、あぁなった先輩はもう手がつけられません…」


86:('A`)
12/06/24 23:42:45.55 0

五十嵐局長「わ、私のおこなった、尾崎玲子のライバル崩しの工作が、すべて765プロの悪事ということになっている……」

天ヶ瀬冬馬「765プロ……。卑劣過ぎて笑いしか出ないぜ…」
黒井社長「み、見ろ……。私の言った通りだろっ (た、高木がついにキレた、怖い…)」

石川社長「みんな、しばらく765プロの子たちとは目を合わせちゃだめよ」

桜井夢子「私がゾッとするくらい卑怯……。激辛キャンディーとか、そういう次元じゃない…」

東豪寺麗華「ふふ、そう。伊織…。あなたも、私と同じになったの。うれしいわ…。そして、天海春香…」

  ~   ~   ~

両津「春香、記者会見だ。準備をしろ」
春香「は、はいっ」

春香(また、あのよくわかんない、薄い布を挟んでの撮影ですねっ)

  記者会見、という名目にはなっているが、そのさまは異様であった。
  春香がくつろいでいる場所は、記者席より数段高い位置になっており、
  また、布を挟んで、魔王様のようにシルエットだけが見える状態で記者に回答する。

記者1「春香閣下(※ここまでが芸名)。担当プロデューサーを、ミュージカルの舞台の奈落に突き落としたことが
     あるというのは本当ですか?」
春香「獅子は我が子を千尋の谷へと蹴落としますっ……ふふっ……あのプロデューサーさんは死にましたが、
    最後に愉快な悲鳴を聞かせてくれました。(うぅ、お話の中でプロデューサーさんを殺しちゃいました。
    外国にいるからって、こんなことにしちゃっていいんでしょうか)」


両津(ちっ。まだまだ極悪人の演技がなってねえな……帰ったら“地獄の特訓 無限ループ”の刑だ)

87:('A`)
12/06/24 23:43:34.90 0

記者2「ミキ様は、社員の忠誠心をトラックに轢かせて試したとか」
春香「強靱な肉体を持たないと、私たちに近づくことは許されません。
    車に轢かれた程度で消える命に、価値は……ありま…せんから。
    …そうですね。あなたも轢かれてみますか」
両津(おしっ。そこでバイクに乗ったフルフェイスヘルメットの本田が登場っ)
本田「オラオラオラオラ!」
記者3「うゎわあああ! 白バイがなんで!?」
記者4「春香閣下は人間の心を自由に操れるんだ、警察だって、ごらんのあり様だよ!」
春香(私……なんてことを言っちゃったの……千早ちゃん、ごめんね……ごめんね……)


両津(よし。まあまあいいだろう。みんなきっちり台本通りやってるからな。
    ここにいる記者たちはすべてわしの味方の、ろくでもないやつらだ。
    こりゃ面白がって素晴らしい記事ができるぞ)


   ~    ~    ~

  テレビ局の廊下。アイドルを連行する両津を、律子が追いかける。

律子「春香に何させてるんですか、両津プロデューサー!
    社長がいないのをいいことに、765プロを好き放題しないでくださいっ。
    社長は……春香の起こした噂になってる事件のことで、春香をかばって警察に身柄を拘束されてるんですよ!
    警察の人間として何かできないんですか。
    ちょっと! 私は、気づいてるんですよ、あずささんの入った温泉のお湯を裏サイトで売ってるのも、
    亜美の変なプライベートビデオが出回ってるのも、両津プロデューサーの差し金なんじゃないですか!」

両津「(ちっ、うるせえ。無能の分際でよく気づくな)……おい春香、ちゃっちゃと歩け、次の現場だ」
春香「私……がんばらなきゃ…アイドルだから……トップアイドル…夢……こうしなきゃ……夢が終わっちゃう……
    プロデューサーさん、みてますか…私、ぜったいトップアイドルになりますから」


律子「みんな恐怖と疲労で極限状態よ。何日も徹夜したみたいに思考が働かなくなってて、
    休ませてあげないとだめなのに……小鳥さんからも何か言ってください」
小鳥「ぴ、ぴよ…」
律子(だめ…。完全に脅えて非力な小鳥の目になってるわ)


両津「さて……そろそろ準備も整ったな」

88:('A`)
12/06/24 23:47:10.36 0


 横浜市。 “魔王エンジェル”のライブ会場。
 一見、いつもと同じライブ風景だが、目をこらしてみると、観客に交じって、いくつもの怪しい影があった。

 彼らこそ、両津がカネとコネで集めた、国内トップアイドルのコンサートを潰さんとする精鋭工作員たちである。
 
両津「よし……3……2……1…!」

 麗華たちがノリにもノッて踊るさなか、突然、会場の電気が落とされる。

麗華(え? 何……?)

 暗闇に沈み、ざわめく会場。
 複数の電源が同時に切られ、麗華たちの歌声も止まってしまう。あらかじめ録音したものを流していたためである。

りん (ちょっと、こんなの打ち合わせにはなかったよね)
ともみ(……)
麗華 (しかたないわね、ここはぶりっこで…………えっ!?)

 どこからともなく、地の底を這うような声が響く。

春香『魔王エンジェル……魔王をかたり、不愉快な歌を垂れる目障りな小娘たちですね』

麗華(この声、まさか!)
春香『本物の魔王というものを教えてあげるわ! 死をもって!』

 空から血の雨(※ という設定の赤い着色水) と共に、降り立つ765プロのメンバーたち。

 そう、つまりこれは、ライブの荒らし……かつ、乗っ取りである。
春香「虐殺(ジェノサイド)ですよ! 虐殺(ジェノサイド)っ !」

89:('A`)
12/06/25 00:00:19.45 0
真 (ごめんっ……)
ともみ「きゃっ」
  すぱんと切れのいい下段蹴りで、ともみを転がす真。そんな真王子の、ファンの間での別名は、鬼畜マコト。最低である。
やよい「とー」
  戦っているようなポーズをとる765プロメンバーの横、黒装束をつけたボルボ西郷ら屈強なスタッフによって、
  魔王エンジェルやバックダンサーたちの身柄は強制回収される。

ファンにまじった両津 「おおお! 765が、いきなり降臨して、魔王エンジェルをジェノサイドしたぞおお!」
ファン1「てか魔王エンジェルしょっぺーぇ!」
ファン2「しょうがないじゃん、魔王とか、天使(エンジェル)とかいうけど、ただのガキだもの!」

  両津が手を回し、客席に潜り込ませていた、春香たちの筋金入りのファンたち、金で雇った
サクラたちの煽りによって、会場が765色に支配される。

 “春香閣下”に手を引かれ、舞台裏に連行される麗華。

  サウンドエフェクト『どごっ……バキッ……ずしゃ……キャぁあぁ……』

 ファンの耳を、スピーカーから流れるまがまがしい合成音が襲う。

ファン3「舞台裏で何が起こっているんだ……」

 三十秒後、舞台の一番の高みに登り、あらかじめ用意しておいた麗華たちの生首(※ つくりもの)を掲げる春香。

麗華の生首「――」
ファン4「れ、麗華様ー!」
ファン5「うわぁあああ! 765が魔王まで殺したー!」
ファン6「魔王殺し! 神だ! もはや神だ」
ファン7「やっぱり目障りだったんだー!」

 竹ざおの先に麗華、りん、ともみの生首(つくりもの)が取り付けられ、会場内に高く掲げられる。
 マンガを真似した演出。両津が金で雇ったサクラたちの仕業である。

90:('A`)
12/06/25 00:01:03.24 0

春香(うぅ……巡査長さん……これって、本当の本当の本当に、魔王エンジェル側も承知してる演出、なんですよね?
    何度も確認しましたけど)
春香「…うふふ。今宵、魔王は死んだわ」
やよい@IQ38「うっうー! うっうー! うっうー!(←春香を讃える合言葉。悪の秘密結社ショッカーのイーに相当する感じのもの)
          うっうー!はるかかっかに、えーこーあれー」

魔王のファン「あ…あ……そんな……あんなの、つくりものだろ……」
765のファン「おいおい、諦めろよ。お前も765のファンになろうぜ。本物の凶悪犯集団、765ルシファーズの
         前で“魔王エンジェル”なんて名乗っても、もうお子ちゃまのごっこ遊びにしか見えねえだろ。魔王は死んだ」
765のファン「いいから早く鞍替えしろよ、じゃないと、今日は何が起こるか分からないぞ、会場全焼か、倒壊か、爆発事故か…」


美希「この会場で、まだ魔王エンジェルのファンをやってるゆとりさんはー、魔王とおんなじに、みなごろし《ジェノサイド》なのー!」

会場のファンたち「「「うっうー! うっうー! うっうー! うっうー!」」」

  そして、おぞましい『滅びの唄』を歌い出す春香さん。


麗華(…何? なんなの今の? 何あれ? 私、今すごいのに襲われた。
    訳も分からないまま、舞台もファンも全部を奪われて、それで、この歌、この音楽……!
    天海春香……あれもアイドルなの? じゃぁ、アイドルって何? 私は、何に絶望してたの?)」

  舞台裏。拘束されたまま、放心状態の東豪寺麗華が、春香の晴れ姿を見詰める。
  不思議と、心の臓は跳ねるように高鳴っていく。

ともみ「むぐー……! むぐ……!」

両津「やぁやぁ、残念だったな、東豪寺麗華」
麗華「……!」
両津(にたぁ)

  それから数週間の沈黙の後、……魔王エンジェルは、無期限の活動休止を発表した。

麗華「うっうー、うっうー!」

  ……リーダー・麗華の精神が、変調を来してしまったために。

91:('A`)
12/06/25 00:01:39.99 0

千早「♪ 消ーえる 飛行ー機ー雲ー ♪ 僕達は―」

千早(くっ……私が、いかがわしいゲームの歌を…)

鍵オタのみなさん「汚い……さすが765プロ……汚い……!
           国歌をカヴァーするとなれば、最低3枚買わざるをえない…」
手遅れな鍵オタ「くそっ、美鈴ちんを汚しやがって……美鈴ちんで商売しやがって、如月千早っ、この悪女め……買うけど」
辛口な鍵オタ「ま、72点ってところかな…買うけど…」


両津「いい歌が作れなければな、すでにあるいい歌を歌わせればいい。
    他人のふんどしで相撲をとる戦法だ。この調子でガンガンカバーしていくぞ」

千早「♪ な・み・だが、溢れ出す~♪」
千早(くっ……なぜ私が、いかがわしい魔法少女触手陵辱猟奇ゲームの歌を…)
 ごらんの有様。

  ~   ~   ~

 アイドル事務所 対抗運動会では。
実況者「おっーーっと、765プロ、また反則だぁ! 他のチームのコース、全部に落とし穴がありました!」
解説者「汚い。さすが765プロ、汚い。まったくこりない。わるびれない。その姿勢は卑怯を超えてある意味正々堂々」
実況者「先程の反則的行為について、物言いが入りました」
解説者「当然でしょう」

審判 「不正はなかった」
実況者「おおっと! これは明らかに審判を買収しているー!」

主催者「いいねぇ! 盛り上げるねえ! すばらしいよ両津くん!」
両津 「悪役は必要だからな。わしには分かる」

真 「ボク、普通にやっても勝てるのに…」
響 「やる必要もないのに悪事をするなんて、もういやだぞ」
雪歩「でも、打ち合わせ通りやらないと怒られますぅ…。マネージャー、キックがすごく強くて、恐いんです」

実況者「さぁ、いよいよお待ちかね、今大会の目玉、天海閣下の出場だぁ! なんとこの大会に、裏社会の王者が出てくれたぁ!
     閣下はどんな走りを見せてくれるのかっ。……ん……今入った情報によると、き、棄権!」
解説者「棄権? まさか。覚醒する前のあの方なら兎も角」
実況者「いえ、閣下以外の選手が、全員棄権です!」
解説者「なるほど、命は惜しいですからね」
実況者「自動的に天海閣下の首位が確定したぁ! 争うまでもなくトップになってしまう、これでこそ天海春香閣下だぁ!」


92:('A`)
12/06/25 00:02:16.53 0


 その後も続く両津プロデューサーの強引な妨害工作……もとい、破壊工作によって、
名だたるアイドル事務所はみな一線を退き。
 悪堕ち765プロによる、芸能界蹂躙の、暗黒時代が幕を開けたのだった。

 『天海閣下』が悪役を務めたテレビ番組では、主人公のヒーローが敗北して人類滅亡する結末を迎え。

 人気ゲームを餌食にした、千早や亜美、真が声優が務めるアニメ、『ドレアムクラブ ~ゼノグラシア~』を発表。
 原作ゲームと比べ、名前以外全てが間違っている内容は、『原作レイプしたかっただけ』と評判に。

 春香本人たちは知らないまま、両津プロデュースによる出来レースのオーディションなどが次々と行われ、
 765プロのアイドルたちは、前後不覚の夢遊病状態のまま、魂と引き替えに地位と知名度(というより悪名)を得たのだった。(金は両津が得た。)


 特に星井美希は、天賦の才能と、“ハニー”をネタにしたモチベーションコントロールのしやすさ、名前の読みやすさを見込まれ
 誰よりもハードスケジュールを強いられ、心身ともに順調にボロボロになっていた。

美希「ミキ、生放送の収録、何してたか覚えてないの………あふぅ(深刻)…」
両津「番組中に寝てただろ、あれウケてたぞ。大物芸能人を前にして、あの馬鹿にした態度、別次元の大物だってな」


春香「……」
 そして、天海春香の精神は、着々と後ろめたさに蝕まれ、限界に近づいてきていた。


93:('A`)
12/06/25 00:03:31.37 0

春香「………うーん……」 じー
両津「ん? てんかい春香、何を見てるんだ?」
春香「い、いいえっ、巡査長さん、何でもありませんっ! あっ、記者会見の台本覚えなきゃ!」 ささっ
 すっててーん

両津「カエルのきぐるみ…?」


小鳥「それは『ゲロゲロキッチン』のことですね。春香ちゃん、無名時代にやった料理番組が
    気に入ってるみたいで…。両津プロデューサーは知らないかもしれませんけど、
    春香ちゃん、お菓子作りとかお料理が好きな子なんですよ」
両津「思い出の、番組ね」



  外階段でこっそり仮眠をとっている春香。
  その細い肩に、両津勘吉の毛深い手が乗る。
両津「春香、おい」
春香「え、あ、ごめんなさいっ、私、眠くなっちゃって、でも寝てませんよっ」
両津「料理番組に出してやる。おまえ、料理好きなんだってな」
春香「?」
両津「番組名は、…ゲロゲロキッチンってやつだ。
    出演者は、ちょうどスケジュールの都合がつく……春香・千早・四条ヒッポリト・響の、四人でいいな」

春香「おまわりさ…、巡査長さん……」



94:('A`)
12/06/25 00:04:11.99 0

  ゲロゲロキッチン・撮影スタジオ。当日。

愛 「春香さん! おひさしぶりです!」
春香「愛ちゃん!?」
愛 「えへへ、春香さんと同じ番組に出られるなんて、あたし、感激です!」

春香(今日の料理対決の相手は、愛ちゃんたち、876プロのみんななんだ。
    巡査長さんのスケジュール管理が適当で、今はじめて知りました)

  天海春香と一緒に仕事ができることを、素直に喜ぶ日高愛。
  その無垢な笑顔が、あの頃の……プロデューサーさんと協力してアイドルをしていた頃の自分のようで、春香にはつらい。
  不可解に思って、春香が訊いてみる。

春香「…愛ちゃんは、私が怖くないの? 私、天下の凶悪犯だ、天海閣下だって、変に有名になっちゃって…」
愛 「またまたー、世間のみんなはこわがってますけど、あたしは分かってますから!
    春香さんが閣下とか、悪人とかいうのは、役でやってるだけだって。

   春香さんは、すごくやさしくて、女の子らしくて、あたしの目標とするアイドルのおねーさんです!」
春香「愛ちゃん……」 ほろ
両津「おい春香、打ち合わせがあるぞ。他社アイドルとの会話はそれくらいにしておけ」

響 (なんか、嫌な予感がするぞ…)

    ~     ~     ~


春香「……」

春香(……えっ…………うそ……ですよね)

    ~     ~     ~

監督「さ、本番スタート!」

響(うぅ、あれ、本気なのか…)
貴音「ふふっ…」
春香「………」


涼 (さぁ、律子姉ちゃんの事務所には負けないよ)
絵理「まずは、割り当てられた食材の把握…」
愛 「あたしたちのは―」 ガチャ。

95:('A`)
12/06/25 00:04:54.37 0

 冷蔵庫を開け、硬直する愛。
 白いはずの冷蔵庫の壁が、真っ黒であったのだ。
 ……冷蔵庫の内壁いっぱいにみっしり張り付いた、ゴキブリたちによって。
 
愛「ゃぁぁああ!」

 わ゙ざわ゙ざと黒光りする悪魔たち。

愛 「いやぁ……こないで……こないでくださいゴキブリさん……」
涼 「あのときのトラウマが!? 愛ちゃんしっかり! ゴキブリは噛まないよ、あっ、絵理ちゃん、一人だけ逃げないで」
絵理「ゴキブリ、こわい……戦略的撤退?」 ささっ

 ヒステリー状態の876プロ側に、スタッフたちがゴキブリ人間のような動きで迫る。

AD「ごきー」 カサカサカサ
衣装係「ごきごきぃー」 カサカサササ

涼 「こ、これ、春香さんの、天海閣下の、人を操る能力ってやつ?」
絵理「という名目のヤラセで、スタッフもグル……?」

 あっという間に、ゴキブリ男に扮したスタッフたちによって3人は捕まってしまう。
 そして、帰ってきたウルトラマンがやられたように(知るか)、大の字のポーズで逆さ吊りにされる愛ちゃん。
 ゴキブリマンの洗礼である。

  ポコポコパンチで抵抗する涼。
涼 「(今こそ男らしくしなくちゃ……!) あ、愛ちゃんにひどいことしないで、うわぁあ」
  既に涙目の絵理。
絵理「ひぅ……降伏?」
  だがこちらの2名は、簡単に十字架に縛り付けられてしまう。ボルボや左近寺に捕まっては、
 たとえ菊地真でもどうにもならなかっただろう。

96:('A`)
12/06/25 00:05:30.94 0

愛 「あぁ、なにするんですかぁ?」


 ――それからの時間は、愛にとって、悪夢という言葉ですら言い表せないものであった。

 『765プロの“材料”“調理器具”は、日高愛、おまえだ』『あ゙ー』『食べなさい。食しなさい』
『生卵。チーズ』『ミルク、マヨネーズ』『お酢。ドドリア。ゴキブリ』『そうゴキブリの唐揚げ。ゴキブリ』
   『食べなさい。食しなさい』『もっと口を開けて、もっとゴキブリを食べなさい』『そして母親に助けを乞いなさい』
 『助けなどこないけどな』『しっかり噛んで』『おいしい? ねぇ、おいしい?』『ゴキブリ、おいしい?』
   『触覚、どんな歯ごたえ?』『羽根、油っぽい?』『ねぇ、おいしい?』『助けを乞いなさい』『ゴキブリ早食いのギネス記録に挑戦なさい』

   ――…うぇ……―

   ――え゙ごえごえごろげお…!―

「うひょー、アイドルの日高愛が、公衆の面前でゲロ吐いたぞー!」
「ゲロゲロキッチンだぁああ!」


  =  =  =

 ゲロゲロキッチン、最終回。
 最後の料理は、「日高愛のゲロゲロシチュー」であった。
 アイドルの胃液で、乳製品と蟲を溶かし、ブレンドした至高の一品。


 番組の打ち切りを利用して、見事な花火を打ち上げた……。
 極悪アイドル・天海春香の伝説に、また新たな一頁が加わったのだった。

千早「春香。歌のコーナーよ……」
春香「そうだね……」

春香「♪ 追いかけて、逃げ惑うがいい がっと丸呑み 私バハムート!」

 

97:('A`)
12/06/25 00:06:24.66 0


春香「……」
貴音「もう……。このような衣装で悪行三昧など、故郷のみなに示しがつきません……」
響 「きのうさ、沖縄の兄貴と電話で話したら……なんか怖がられてて、ぎこちない敬語だったぞ。
    まさか家族に沖縄弁じゃなくて、標準語の敬語で接される日がくるなんて」
千早「私も。こんな仕事が、私の理想とする歌手の仕事につながるなんて、到底思えないわ」
春香「……でも、もう戻れないよ」
響 「うう、なんで、なんでこうなっちゃったんだ…? 両津プロデューサー、病気になったワニ子を
   運んでくれたり、ちょっとはいい人だと思ってたのに!」

悪徳「へへっ、両津プロデューサー、一発いいネタお願いしまっせ」
両津「他社アイドルのスキャンダルだな、アイドルに盗聴器をつけてるから、わしのネタの信憑性は抜群だ。
    わしの商品の有利なように頼むぞ」

律子「やっぱり、彼、悪徳記者を味方に付けているわ…」
美希「ある意味たのもしすぎなの…」
真 「善永記者は嫌ってるし、プロデューサーの頃とは、敵味方が逆転、してますね…」


春香「……」 無気力状態の春香の目に、とある雑誌記事がとまる。

  かつてのトップアイドルユニット・“魔王エンジェル”の、その後に関する記事であった。


98:('A`)
12/06/25 00:08:28.30 0
愛ちゃんwww
雪歩はどうなるんだろう・・?!!

99:('A`)
12/06/25 00:12:23.59 0

 魔王エンジェルのリーダー・東豪寺麗華は、中央(中部)エリアの山奥の精神病院に、ひっそりと入院していた。


伊織「春香、良くお見舞いに来れたわね。仕事はドタキャン?」

  伊織の隣。高級車の後部座席に、ぎこちなく腰掛ける天海春香。
  財閥のお嬢様同士、伊織と麗華は幼なじみの関係であり、伊織も時間をみては面会に行っていた。

春香「うん。巡査長さんに嘘ついちゃった。もしばれちゃったら怖いかも。
    他人を思いやる姿なんて、イメージ悪いから、お見舞いとかには行くなって厳しく言われてて」
伊織「そりゃ、今のあんた、天海春香閣下だもん。悪の女王、偉くなったもんね」
春香「そんなんじゃないよ」

春香(今日は、ちゃんと謝ろう。麗華さんに。ひどいことしてごめんなさいって)
伊織「……悪かったわ。天海春香は変わったって言われてるけど。……その顔が見れて、安心した」
春香「なに?」
伊織「あんたは何も変わってない。お人好しで、ドジで。傷ついてる人を、ほっとけなくて」

伊織「今日は、りん達もお見舞いに来る日なの。あんたも話したいことあるんじゃない?」
春香「りんちゃん、ともみちゃん、“魔王エンジェル”のメンバーの」
伊織「中川さんって人の取り計らいで、私たちだけでじっくり話ができると思うわ。兄さんの知り合いなのよ」


りん「う、うゎあああ! 天海春香!」
ともみ「……! ぁ、あ! あなたなら もっと厳重な病棟のはず……」

  春香の顔を見た途端、指名手配犯にでも鉢合わせたような顔をする元アイドル2名。
  ともみに至っては、春香が強制収容される患者として精神病院に来たと思っている始末である。


100:('A`)
12/06/25 00:48:47.74 0
愛ちゃん…
舞さんが来るか?

101:('A`)
12/06/25 01:00:56.04 0

  だがそのとき、ベッドの上で、自失状態であったはずの東豪寺麗華の瞳に、魂の火が灯った。

麗華「あまみ……はるか………………さま」

  その赤毛は、血相を変え、ベッドから転げ落ちる。
  そして痛がるそぶりもなく、春香の足下にしがみついてきた。

春香「だ、だいじょうぶ? ベッドから落ちちゃって、どこか怪我とかしてない?」
麗華「はい! 死んじゃいました!」 ぎゅ
春香「え…?」
麗華「東豪寺麗華は、死んじゃいました!」
伊織「ど、どうしたのよ麗華? あんた……」
麗華「ずっと絶望してたの、アイドルなんて全部飾りなんだって!
    ずっと退屈だったのよ、ファンも仕事もつまらないって!
    頂点に立って、いつも苦しくてつらくてイヤでキライで、
    でも、その絶望から救ってくださったのが、……っ、天海春香です!
    私のつまらない地位も、ファンも、全部奪ってくれた、私を殺してくれた、
    私の想像を超えた、アイドル! 歌も、踊りも、パフォーマンスも、言葉も、
    なにもかも、私を驚かせてくれる、あのころの私にしてくれる、憧れの偶像(アイドル)!」

  幼女のような純粋さと、汚れきった狂気の表情で、春香へのあこがれを語る麗華。
  どこか小物臭の抜けないお嬢様には、両津の演出による擬似『殺され』体験と春香閣下の御姿は
  いささか強烈過ぎて、おかしな方向に目覚めてしまっていたらしい。
  春香と伊織は、戸惑い、逃げるようにその場を後にしてしまう。

麗華「うぅっううう! うぅッウゥゥー!」

  精神病院の外。
伊織「なに、あの子、どうしちゃったのよ」
春香「………(私が、憧れ? 春香閣下が? 意味が分からないよ……麗華さん。
    トップアイドルに今でも憧れてるのは、私のほうなのに)」

102:('A`)
12/06/25 01:01:49.28 0

  =  =  =

千早「私に、そのようなことをやれと……」
両津「ああ。この写真をバラまかれたくなかったらな」
  
   目を細め、JC118巻のときのように、写真(コラ)で婦女子を脅す両津。
   (こちらは抜かりなく貧乳のモデルを使っている。)
   調子に乗ったこの金の亡者には、血も涙もない。

   一週間後、ステージ上に登場した如月千早、その全身には、機械的な特殊メイクが施されていた。

千早 「ア・ア・ア・アサダ ア・ア・ア・喰べヨウ」
ファン1「メカ千早だー! 噂は本当だったんだー」
ファン2「天海春香閣下に逆らったために、殺人兵器として改造されたんだー」
ファン3「実力派幹部であった千早様も、春香さんの怒りを買ったらああなってしまうんだぁ」
ファン4「サイボーグになって胸が鉄板だぁ」
千早 「サ・ア・イッパイ・コロソウヨ♪」
ファン5「あんな姿になってなお、春香閣下に復讐を誓っているらしいぞ」
ファン2「いや違う、あれはダミー、本物の千早様は宇宙を我がものにするために自分のコピーであるメカ千早を量産してるんだ、メタルクウラ的なあれで!」
ファン6「こりゃ目が離せないな」


律子「なんなのあのファンたち……。完全に分析不能よ」

千早「もうだめね……。“メカ千早”なんて、ひどいプロフィール」


  アイドルのイメージを犠牲にして、短絡的な人気と話題性をとる両さんの“焼き畑農業”に、ついに限界が訪れようとしていた。
 

103:('A`)
12/06/25 01:02:39.04 0

春香「……ぅぅ……」
千早「…」
美希「……zzz」

両津(ちっ……あいつら死んだみたいになりやがって、人気もいまいち盛りあがらんな、やむをえん)


両津「律子、水瀬、三浦、亜美」

  それは、突如言い渡された。

両津「おまえら活動休止、リストラな」

伊織「リス、トラ? どういうこと、スーパーアイドル伊織ちゃんを……」
両津「あぁん? どういうこともなにも、キミ、“私”の言うこと聞かないでしょ? ライブも出ないし。
    千早くんやテンカイくんみたいに素直な子じゃないと、この業界、やっていけないんだよね」



亜美「ねぇ、おっちゃん、なんで亜美がやめさせられて、真美が残るのー」
両津「同じやつが二人いてもしょうがないだろうが」
亜美「亜美、真美じゃないよー!」
真美「真美だって、亜美じゃないよー!」
両津「ほら同じじゃねえか…」 耳をほじほじする両津。
両津「律子は、もともと裏方志望だろ。本業に専念してくれ」
律子「えぇ、そうですね……そうだけど…」


あずさ「私、まだ……」
律子「……(だいじょうぶ。あずささん、私たちは、私たちでやっていきましょう)」

両津「おっとおまえら、おまえらは765プロをクビになったわけじゃないぞ。
    “活動休止”だ。わしの見てないところで金儲けなんかするなよ」

伊織(……。うそでしょ、アイドルが、できなくなる? 765プロで? あいつ、一体、何をたくらんでるのよ)


104:('A`)
12/06/25 01:03:32.36 0


両津「さぁて残ったメンバーの諸君。君たちにはまず、CDの売上げを競ってもらう」
春香「競う…んですか」
両津「正確には、客達に競わせる。信者に複数枚買わせんだ。
    今の765プロの客は、規模や売上げのわりに層が狭い。
    だから1人の客からいくら絞り取れるかが重要になる」
やよい「お客さん、しぼりとる…」
両津「競争原理の導入ってわけだ。そ・こ・で4人をあらかじめ脱落させたというのが生きてくる!」
響 「ど、どういう意味さ」
両津「ファンどもと、おまえたちアイドル、両方に、効果大ってことだよ。
    いいか、765プロの中で、人気のぱっとしないイメージのやつを中心に、
    行政のスリム化ってやつで4人“消した”。ファンはこう思う。次に脱落するのは誰かな?
    きっと人気の出ない奴から真っ先に消えるぞ。ファンは必死で、崇拝するアイドルを
    買い支えるぜ。そしてお前らアイドルも、尻に火がついたみたいに本気になって、
    わしの言う通りやるようになるだろ」
真美「ちょっ、真美たちをおどかすために、亜美を切ったの!?」
両津「そういうことだ。実際にやっちまう以上の脅しはないからな、真美ちゃん。
    キミも姉ちゃんみたいになりたいかな、あれ、妹だっけ?」
真 「そんなこともハッキリしない人が……プロデューサーをやってるなんて」


105:('A`)
12/06/25 01:04:21.04 0

両津「サイドビジネスもさらに充実させていくぞ。(星井美希で成功したのをベースにして)
   まずは、アイドルからメールが届く課金サービスをはじめる」
美希「…ミキ、ファンのみんなにメール打たなきゃならないの?」
両津「いいや。メール書いてるのはわしや左近寺ら男スタッフだ」
千早「アイドルのふりをした会社とメールして課金って、ニュースになってる詐欺では……」
両津「いいんだよ。うちは公式だから。電話のサービスも入れて……
    もちろんライバル潰しも続けていくぞ。覇王、魔王エンジェルと、新幹少女、佐野美心、
    日高愛とめぼしい連中は潰した。だが、やっかいな新興勢力はバンナムプロだけじゃない。
    減った分、雨後のたけのこの里のようにいろいろでてきてるからな。
    さしあたってのターゲットは、渋谷凛に、三村かな子、桜井夢子、城ヶ崎、神崎に……多いな。
    春香。お前にも天海閣下としてアイドル潰しに役立ってもらうぞ」
春香(いやです……もうやめてください……)
両津「そして、聞いて驚け! あの初音ミクを、今スカウト交渉しているところだ。
    どんな汚れ仕事でもこなすあいつの態度を、おまえらも見習っておけよ」
両津「スカウトといえば。女の購買層も狙って、男性アイドルたちも入れる予定だ。荻原雪帆、おまえも
    今のままじゃ飽きられるし、この765プロにキャラが合わなすぎる。男好きキャラで売って行くぞ」
雪歩「そんな……あぅ」
両津「あーっ、おまえのそのオドオドした態度、いい加減にしねえとそっくりさんにすり替えるぞ」

両津「それからヒッポリト宇宙人。おまえは後で、わしの部屋(※社長室)に来い。合わせたい奴がいる」
貴音「……」

106:('A`)
12/06/25 01:05:15.30 0
  イベント会場。
小鳥「以上で、TGS(頭狂グロテスクショー)、765プロ合同ライブを終わります……」

ファン「お、おい、なんだよこれ。さっきの発表、一体どういう判断だ?」
ファン「……」
ファン「俺の憧れてる765と違う……」


 しかし、765プロを待っていたのは、アンコールの無いライブであった。
 ファン心理を顧みず、安易な金儲け至上主義に走った両さんの策は、
以前のような成功はみせなかったのだ。


 都合の悪い事は重なるものである。畳みかけるように、酷使し続けた星井美希が、ダウン。
 過労で入院となったが、美希の悪女設定と折り合わないので、『敵対するマフィアに撃たれた』ことにしてあった。

 千早はテンション低下のスパイラルに陥り、ドタキャン、出演拒否の連続。
 雪歩は、両津とその仲間たちを恐がり、どうせ私なんてダメダメですから二代目に替えてくださいと家に篭もり、
 貴音も様子がおかしく、響も目立って元気がなくなった。やよいは、高槻家が家庭崩壊のような状態でアイドルどころではなく。


 ……そして、あるニュースが、ついに春香を潰した。

春香「私のせいです……私のせい…………ひくっ……」

 生首を野ざらしにし、警察を挑発するなど、狂気そのものの猟奇殺人事件を起こした
ある犯罪少年。…家宅捜査の末、その少年が、大量の天海春香グッズをもっていたことが
明らかになったのだ。
 犯罪少年は、天海春香のダークな歌の大ファンだったという。

 春香は、自分が、少年を狂気へと駆り立ててしまったと思っている。

春香「ごめんなさい……私が、私が殺したようなものです……うう…………償いきれません」
 

107:('A`)
12/06/25 01:06:10.59 0

 ~ そして、十数週間後 ~


司会「今ニートアイドルが大流行! 今週ご紹介するシンデレラガールは、双葉杏ちゃんです!
    番組の終わりには歌のコーナーもあるので、杏ちゃんにはがんばってもらいましょ!」
杏「えぇ~めんどくさい」
   どっとうける場内。なぜ。

ナレーション「若者の無気力の時代、彼女の生き様は多くの共感を呼んでいるようです」

ファン「杏ちゃん、イイな」
ファン「ニートってことは、温室育ちで清らかだということだからな。怖い人ばかりの765プロとは違う」
ファン「あぁ。なにより小さい。ちっちゃいことは、いいことだ」


  ~   ~    ~


ファン「うおおおかわいい!」
ファン「男の娘、男の娘!」
ファン「女アイドルなんてどいつもこいつもビッチだ! 男の娘なら、よごれない。仮に涼ちんに彼女がいたってー、『百合』だからセーフ!」
涼 「なんで男アイドルだって公表したのに、僕、女の子の格好させられてるんですかー」
まなみ「かわいいからいいじゃない?」


108:('A`)
12/06/25 01:06:46.96 0

ファン1「ええよな、エリーのデュオ相手の、サイゼリア!」
ファン2「サイデリアだろ!? 」
ファン1「あ、そうそれ!」

サイネリア「やりましたねセンパイ!」
絵理 「ライブ、大盛況……満員御礼?」
尾崎P「……(絵理ったら……私の果たせなかった、デュオの夢まで)」
サイネリア「リアルアイドルなんて、センパイの頼みじゃなかった正直ごめんデスケド、先輩と二人でアイドルできるなら
      しょーがないって感じでがんばっちゃいます。ロン毛のプロデュースというのが気にくわないですがw」
絵理 「…。765プロは、手段を選ばなくなった。勝ち残るには、サイネリアの力が必要」
サイネリア「ハイッ。悪名高い765のゴリラプロデューサーみたいに、利益の99.98%搾取なんかしないよう、しっかり目を光らせマスからね」
尾崎P「はぁ。そんなことするわけないでしょ……あんまりうるさいと本名公表するわよ。鈴木さん」
鈴木 「ひょぇえ! それはカンベンしてください。ガイジンっていう設定なんですから」
絵理 「その砲丸投げのポーズはなんなの?」

  ~    ~    ~

律子「みんな、アイドルアルティメイトの予選、どうだった…」
伊織「審査員が速攻逃げ帰ったわ……」
雪歩「会場に出禁ですぅ……」
真 「男のオーディションに出ろって」

 悪役路線が外れ、芸能社765プロはいよいよ破産寸前になっていた。
 打開策もことごとくコケ、両津は慌ててさまざまな方針を撤回し、伊織たちも復帰させたが、時すでにおすし。

 一部のファンからはカルト的な人気を得ているが、一般層からはとっくに飽きられて見放されている。
 アイドル達の稼ぎや、事務所への融資は、両さんが着服し、ギャンブルや豪遊、無駄な投資で霧のごとく消し去っていた。
 破滅は、時間の問題である。
 

109:('A`)
12/06/25 01:09:09.24 0
 =   =   =

 渋谷区。
 夜の闇に、巨大で不気味な影がのそりと動く。

本田「先ぱ~い、本当に大丈夫なんですか?」
両津「だいじょうぶだ。立ててから許可を得る」

  両津勘吉は、本田速人を伴って、春香閣下の巨大銅像・建立大作戦にとりかかっていた。
両津「ばらばらになりかけているファンの心をまとめるにはこれしかない。“偶像”が必要だ。
    (思えば あいつらにはちょっとだけ酷えこともしちまったからな……)
    だから、デカい銅像を、765プロゆかりの地に立てる。765プロを復活させるためにな」
本田「どこかの独裁政権とか宗教団体みたいです……」

両津「まぁ、名だたる職人にみな断られて、しょうがない わしが自分で作ったために、
    つくりがシンプルな“ののワさん”になってしまったが。やむをえん」

 渋谷の坂道の上、クレーンでぶら下げられている巨大“ののワさん”像。

本田「先輩、次どうしたらいいですかっ、僕、クレーンの運転の仕方なんてよく分かりませんよ」
両津「バイクが運転出来んだ、どこをどうすれば動くか勘でなんとかしろ」
本田「わわっ、先輩これ、頭の比重が重いから、すごく不安定ですよ!」
両津「おいこら、本田、よそ見するな」
本田「あっ」 ぐらっ

 まるで春香本人が乗り移ったように、クレーン車が転倒しかける。
アウトリガ(張り出して地面につける足部)が格納されたままだったために、
過重に耐えきれなくなったのである。つまり、素人ゆえに起きた事故。

両津「あぁぁあ! 製作費・数億の銅像がぁ!」

 反射的行動であった。両津勘吉は、銅メッキ像に思わず飛び乗っていた。落下を止めようという無駄なあがきである。
 丸っこい頭のため、大玉転がしのごとく、渋谷の坂道をゴロゴロと轟音を響かせながら転がり落ちる巨大“ののワさん”。
 

110:('A`)
12/06/25 01:10:20.93 0

  ゴロゴロゴロログロゴロゴ……

 「おわっ!」 「何だあれ!?」  「鉄球!?」  「爆弾!?」 「閣下だ! 天海春香閣下だ!」  「でけえ!」

 巨大ののワさんが、車に、雑居ビルに、人に。あちらこちらに衝突し、壊滅させながら、坂を下っていく。
 その勢いは、坂道のおかげでますます加速。渋谷を文字通り蹂躙する天海春香・ののワさん。

両津「うぎゃー、止まってくれええ!」 その上には、両津勘吉が。


  ~渋谷区内 公開収録場~
司会「へぇー。じゃあ冬馬君は、765プロが怖くないの? すごいなぁ」
冬馬「あぁ。……あの手のショーは、全部、会社ぐるみの演出さ。たまたまうちの社長がそういうのに詳しいんだ。
    地獄だとか、魔王だとか、ほんとバカバカしいぜ」
翔太「冬馬はそういうのに厳しいね♪」
司会「でも、765に逆らったアイドルは、みんな本当に……やめちゃってるよ。
    有名所だと、覇王も、新幹も、ミクちゃんも。
    ……魔王エンジェルも……ああなっちゃったし……」
冬馬「ん?」

                  ゴロゴロゴロゴロゴロロ……

北斗「地震……?」

  両津「どいてくれええええ! どけぇええ!」

 ――それは、155mph級ハリケーンのように、瞬く間に全てを奪っていった。

 残されたのは、死屍累々。
 数多の負傷者、崩壊状態の収録所。ゴミと化した高価な撮影資財に埋もれた、スタッフとファンのうめき声。
北斗「お、おいっ、翔太、しっかりしろ! 息をしろって」
翔太「━━」
冬馬「じ、地獄だ……魔王だ……」


111:('A`)
12/06/25 01:15:41.87 0
両津のやってることってギャグ補正が入らないと悲惨きわまりないな

112:('A`)
12/06/25 01:16:44.54 0
スレを多数消費するSSはそれ用のロダ作ったほうがいいかもな

113:('A`)
12/06/25 02:04:14.48 0


 ~たるき亭~
大原部長「いやあ、署長がこのような若者の街にお詳しいとは、恐れ入りました」
屯田署長「うむ。昔なじみが ここの店主をやっていてな。ここらの飲み屋の研究を
       たまに手伝うんだ。だが、今日は趣味の話だよ大原くん。彼が盆栽に
       はまり出したというから、造詣の深い人物として、ぜひを君を紹介しよう思ってな」
たるき亭店主「宜しくお願いしますよ大原先生、おっ、これサービスしときます」

  カウンター席で日本酒をあおる、新葛飾署の屯田署長と、両津の上司・大原部長。

署長「ところで大原君。知っているかね、この上の階に、例の芸能プロダクションの。……765プロの事務所があると」
部長「はっ。もちろん。管轄外とはいえ、事件があるたびに、モザイク入りでよく紹介されておりますから」
店主「765プロかぁー。あいさつもよくできる、良い子たちだと思ってたんだがねー。事務員さんも礼儀正しいし」

署長「ほう、意外だね。要注意集団として、渋谷署にはギャングみたいに思われてるそうだが」
部長「治安のほうは大丈夫ですか」
店主「ま、警察署長様の鶴ちゃんが、こんな風に部下と呑みに来てくれれば、心配はありませんな!」
署長「はは、それもそうか」
三人「「わっはっはっは!」」

  轟音。激震。
  何の前ぶれもなく。たるき亭に巨大な鉄の塊――もとい、ののワさん像が突撃。
  あらゆるものを、破壊しつくしていた。


114:('A`)
12/06/25 02:05:03.79 0
  
署長「……」
部長「……ぁ……ぁあ」

両津「ふぅ。やっと止まった……」 特大ののワ像の上には、安心して一息つく両津勘吉の姿が。
店長「わ、私の店が……」
部長「く……くぉの…………――」
両津「げげっ、部長ぉ!? こ、これは、そういうパフォーマンス! そう、わしが社長を務める、765プロの新しい宣伝活動でして……」


  そして、渋谷区の上空に、高速で戦闘機が近づく。
  大音量のリヒャルト・ワーグナーの『ワルキューレの騎行』とともに。

爆竜大佐「よおし、両津が言っていたのはあの像だな」

  ベレー帽に黒い眼帯、百戦錬磨の軍人・爆竜鬼虎がうなずき、部下に指示を出す。

爆竜大佐「でっかい花火をあげてくれとのことだ。あの目標に向かって、豪快なやつをプレゼントしてやれ」
部下 「大佐。本当に、繁華街でロケットミサイルを発射してよろしいのでしょうか」 おそるおそる意見する部下。
爆竜大佐「馬鹿者。軍人が花火などもっているか。“ロケット花火”とはつまりそういうことだ」

両津「なっ、爆竜、おいまさか! なぜミサイルを装備してるんだ!? 話が違うぞ、わしがいるんだぞっ 花火にしろー!!」
爆竜大佐「Fire」



115:('A`)
12/06/25 02:06:35.24 0

 ===============

 ===============

P「久しぶりの日本だ…。765プロのみんなが迎えに来てくれるって言ってたけど……緊張するなぁ……」

  その日、ついに空港に降り立ったプロデューサー。765プロの皆とは、電話もメールも
  なかなか通じず、会社に連絡しても、男性職員のそっけない返しだけ。
  連絡先の電話番号も転々と変わるし、物騒な噂は伝わってくるし、男性職員が伝える
  情報は何かおかしい、『心配することはない、研修に専念しろ』の一点張り。
  社長やアイドルとも話せない。……不安だったので、予定より早めに帰ってきたのだ。

  もしかしたら、有名アイドルになった彼女たちは、プロデューサーのことなんて……。
  だが、そんな切ない不安も、律子や千早ら、共に業界を歩んだ彼女たちの顔を見て、ふきとんでしまう。

 「プロデューサー!」「プロデューサーさぁん」「にいちゃーん」「プロデューサー殿ー!」「プロデューサー」

P 「…って全員いる?」「…いろいろあったようだけど、何事だ」
真「はぁっ、はぁっ、やっと捕まえました」
  プロデューサーの顔を見るや否や、駆けてくるアイドルたち。なぜかデビューしたころの古い服を着ている。

律子「申し訳ありません、プロデューサー、765プロは、悪役路線が外れて破産を…」
P 「エッ!」
響 「自分たち、完全に悪モノのイメージがついちゃって、もうアイドルとして、やっていけないぞ」
P 「ちょっと、どういうことだ? アイドルができないって」
真 「テレビ局も出入り禁止だし」
雪歩「日常生活もままなりません…」
P 「……順を追って説明してくれ」

116:('A`)
12/06/25 02:07:47.39 0
P 「俺がいない間に、765プロにそんなことが……。おい美希、大丈夫か」
 プロデューサーに揺すられて、うっすらと目を開ける星井美希。
美希「ハニー……。ミキね、プロフィールだとアメリカンマフィアのボスの娘ってことになっちゃってるの、
    ミキのパパ、公務員なのに……ハニーは、信じてくれる? ミキを怖がらない……?」
P 「あぁ、俺はみんな知ってる。美希が本当はどんな子なのか。みんなの事もだ」
真 「美希のやつ、プロデューサーの帰国の日だっていったら、無理してついてきて。ほんとは休んでなくちゃいけないのに」

雪歩「あぅ、プロデューサー、それで私、どうしましょう、お父さんに勘当されちゃって…」
伊織「私もよ。イメージが汚いから水瀬グループに近づくなって……株価も暴落したって」
P 「わ、分かった。親御さんたちとは俺が話をつけるよ」

響 「それだったら自分のがひどいよ! プロデューサー、かくまってくれー! 自分、
   過激派の動物愛護団体に追われてるぞっ!」
P 「げ、もしかして、それってあの、爆破とかする、宗教系の、某カルト環境テロ集団か」
響 「自分、ホントはハムスター1匹殺してないのに! あれはみんな、つくりもので。
   それなのに、『我那覇響は全世界の動物の敵』だって」
律子「強引な手で芸能界を荒らし回ったから、ヤクザの怖い人の恨みもだいぶ買ってるわね、私たち」
P 「貴音たちが警察の仕事してくれたおかげで、警視庁に友人がいる。なんとか安全は確保できると思う……
   いざとなればうちの実家に…」

あずさ「あのー、私は、雑誌で『結婚したくない女優ランキング』で1位に」
千早「私も、嫌いな歌手ランキング1位と雑誌やTVで……」

117:('A`)
12/06/25 02:08:17.68 0
P 「やよいは、大丈夫か?」
やよい「プロデューサーぁ、あの、弟たち、長介やかすみたちが、私のマネして不良になっちゃいました。私、お芝居でやってたのに」
P 「あの子たちが? そんな、あんなにお姉ちゃんっ子だったのに」
やよい「私がいくらいっても聞いてくれないんです。今は、かっか、春香さんに夢中で。ファンの悪い人たちのチームに」
P 「だいじょうぶだ、俺から叱ってやる」
やよい「はいっ、お兄ちゃんみたいに思ってる、プロデューサーの言うことならきっと」

真美「兄ちゃーん、そのはるるんが精神崩壊起こしちゃったよー!」
春香「あー。あー……♪」
 車椅子に鎮座した少女。真美が彼女のフードを外すと、虚ろな目で、歌にならぬ歌声を発する春香が。

 愛ちゃんや麗華さんをはじめ、何十人ものアイドルを再起不能に追い込み、積もりに積もった
 罪の意識が洪水を起こして、精神崩壊、こんな有様になってしまったのだ。
春香「ぅ゙ぁ~」

 元々、アイドル天海春香の原点には、子供の頃出会った、近所の歌の上手いお姉さんへの憧れがあった。
 自分もあのお姉さんのような、歌声でみんなを元気にできるアイドルになりたかったのに。
 気づけば自分の仲間のはずの他社アイドルたちを潰し、少年たちを犯罪へと駆り立てる極悪人、
 歌声で他人を絶望のどん底に陥れる人間にさせられていたのだ。両津プロデュースに乗せられて。
 その心裡は、察しきれないものである。

P「おい春香、俺が分かるか?」
  春香を揺するP。だが、少女の目は遠い彼方しか映さない。
P「嘘だろ……、わ、笑ってくれよ、これまで、どんな時でもお前が一番強くて、前向きだったじゃないか」
春香「へへー……♪」

118:('A`)
12/06/25 02:08:53.73 0

亜美「亜美たちもね……もともと行ってた学校、いられなくなっちゃったの」
P (某宗教団体の、教祖の子みたいに、拒否されたのか……)
真美「区立の学校にも行ってないし」
亜美「このままじゃ亜美たち、サイシュー学歴:小学校中退 だよ!」
貴音「ふふふっ ふふふふふっ!」
P  「びくぅ!」
貴音「○×△◇↑X↓Blyra」
P 「なっ、な……貴音? (…どこの星の言葉だ)」
千早「気にしないであげてください。発作的にこうなるんです」
律子「妹がどうだとか、訳の分からないことを」
やよい「バラライカさんになっちゃったんです」
P 「パラノイアな」

真 「ボクも相当まずい状態です……業界では、完全に男の子だと思われてます」
P (不幸中の幸いだ……真だけは別に異常事態ってほどじゃない)

 そのとき。
 かなりの歌唱レッスンを積んだであろう、よく通る声がプロデューサー達の耳に飛び込んできた。

 麗華「あぁ、見つけたわ、春香様!」

伊織「げっ! 麗華」
春香「ぅー……」
P 「魔王エンジェル!?」
春香「ー……」 ぶるぶる

119:('A`)
12/06/25 02:09:59.41 0
 ファン1「車イスだぞ!」
 麗華  「まだ精神体は魔界にいらっしゃるのよ。私に続きなさい」
 ファン2「春香様をお救いするぞ! うっうー!」

 りん 「いたわね……麗華を狂わせた悪魔。……天海春香」
 ともみ「…………殺す…」


P 「な、なんだあの、春香の出来損ないのお面をかぶった人たちは。遠巻きに何人も……何十人も……
   仕切ってるのは、魔王エンジェルだよな!?」
真美「やばっ、ここまでバレてたの!?」
P  (春香のお面と、おそろいのセンス古い服の人が大勢いる、女も、男も同じ面と同じ服……すごく気持ち悪い)

律子「アレは、“H-OMEN ANGELS”」
P  「ほめん……?」
律子「無軌道な若者たちが、渋谷テロのマネをして、各地で破壊活動を起こしているんです。
    早い話が、元・魔王エンジェルが率いるストリートギャング集団ですよ。
    天海春香閣下に賛同し、魂を捧げた証として、面をかぶってるとか主張してる……」

  虚像だらけのアイドル業界に嫌気がさしていた東豪寺麗華は、両津にやられたショックで、
  本物の魔王・ギャング集団のボスになり果てていたのだ。
  『渋谷で大規模テロ活動! 必殺ののワ落とし』の騒動は、こんな事態をも招いていた。

あずさ「逃げましょうプロデューサーさん。あの子、春香ちゃんに変なことしようとするんです」
  珍しく、あずささんがおっとりしない口調。これは本気で危険だとPも動揺する。
響 「そうだぞ。春香がこうなったのは、麗華に一回誘拐されて…………助けにいったときは、裸で……多分そのせいだよ…うう」
春香「う゛ぁ~……」 ぶるぶる
真 「外にタクシーを待たせてあります」

 眠る美希を背負いつつ、春香の車椅子を押して空港を走るプロデューサー。真が先導し、
やよい、千早、雪歩、律子、伊織、あずさ、亜美・真美、響に貴音も続く。


120:('A`)
12/06/25 02:11:31.86 0
やよい「あっ! タクシー代ありませんっ、ごめんなさいプロデューサーぁ、お金貸してください!」
  駆けながら、やよいが頭を低く下げる。(手は上がる)
P 「?? ……やよいも、みんなも、今や俺なんかよりよっぽどお金持ちのはずじゃ……?」
やよい「それが、両津プロデューサーに勝手に養子縁組の届け出をだされて、お給料全部もってかれちゃいました」
あずさ「私たちの報酬も、ずっと未払いで」
律子「すみません、大胆かつ巧妙な手口で、765プロのお金、ほぼ全て、横領されてしまいました。私がいながら…」

P  「警察に行って―」
響 「社長も小鳥もずっと拘置所で……実は、自分達、警察もマズイぞ」
真美「K察のおっちゃんが『警察の許可を得ている』って言うから、真美たちはっちゃけたのに」
亜美「全部無許可だったって そんなのないっしょ!」
千早「渋谷テロの、765プロ爆破事件も、春香の仕業にさせられてるんです。天海春香が、アメリカ軍を操ったって…」

P 「……」

千早「この状況を立て直すなんて誰にもできません……でも、プロデューサーなら、
    無名の私達を、一年でトップ近くまでにしてくれたプロデューサーなら」
雪歩「もうプロデューサーにしか頼れないんですぅ」
貴音「ふふっ…………」 さわさわ
P  「わかった……」

  春香のお面をかぶった若者たちが大量に迫り来る。
  その不気味さに、Pたちの駆け足に力が入る。

  麗華「春香さまー! 春香様の魂を呼び戻すため、私達、ほ面集団は来たる9月18日、大虐殺を敢行し、数百の魂を生け贄に捧げますっ」

 テロ予告を聞き流し、車に滑り込むアイドルたち。

 家無し、文無し、追われる身。犯罪容疑、出入り禁止。ギャング集団の崇拝対象。
P「ほんの数ヶ月離れただけなのに著しくマイナスな状況になっている……。
   這い上がるにはFランクよりも数倍難しい、いわば『Zランクアイドル』に」

P「一体、俺がいない間、どんな人がプロデューサーをやっていたんだ」

  ~   ~   ~

 亀有公園前派出所。
部長「くおぉおらぁ両津!!」  三菱F-2A アイマス痛戦闘機で派出所に殴り込む大原部長。

部長「両津のバカモンはどこだ!」
中川「ブラジルに逃走しました……」
麗子「違法規制のない途上国でアイドルモバゲーを売るって言ってたわ…」

 ~終~

121:('A`)
12/06/25 08:21:42.50 0
レスを消費しすぎだ。一人で50レス近くも使うなよ…

122:('A`)
12/06/25 09:01:31.57 O
春香ラブな麗華様にちょっと萌えた

123:('A`)
12/06/25 09:54:45.75 P
なげぇ

124:('A`)
12/06/25 10:15:18.48 0
クロスものは久々だな

125:('A`)
12/06/25 10:21:30.77 0
何気にrelationsのキャラの名前が出たのってこのスレ始まって以来初めてじゃね?
麗華ぶん殴りたいよ麗華

126:('A`)
12/06/25 10:24:56.72 0
まぁ名前だけ借りた漫画オリキャラに近いし
そもそもこのスレだとシンデレラガールズですら殆ど話題にならんし

127:('A`)
12/06/25 13:27:15.98 0
URLリンク(s.cyrill.lilect.net)

128:('A`)
12/06/25 13:43:51.76 0
いろいろと想像を掻き立てられるいい絵だ

129:('A`)
12/06/25 17:12:59.45 0
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130:('A`)
12/06/25 19:29:30.57 0
キチガイの巣窟って素晴らしい!

131:('A`)
12/06/25 19:35:24.43 0
うむ、春香はカニバが似合うな

132:('A`)
12/06/25 19:53:43.99 0
>>129を見るに、春香さんは四肢全部落としちゃ駄目だな
手足それぞれ1本くらいは残しておいたほうが綺麗

133:('A`)
12/06/25 20:11:36.56 0
>>132
やよいの頭なでてる絵が一番だよな

134:('A`)
12/06/25 20:35:23.54 0
>>133
3枚目もさ、これで両腕残ってて台の端からぶらんと垂れ下がってたら、倍とは行かなくても4,50%くらい興奮が増すと思わないか?

135:('A`)
12/06/25 20:46:56.71 0
やよいが春香を食べてるのは監禁とかだろうけど貴音は何で春香を食べているんだろう

136:('A`)
12/06/25 20:50:40.28 O
グルメが暴走したとか

137:('A`)
12/06/25 21:00:34.02 0
そこに肉があったから

138:('A`)
12/06/25 23:06:29.99 0
>>133
この状況で(ギリギリ)微笑んでる(ように見える)顔でやよいの頭撫でてる春香さんが実は一番イカれてる説

139:('A`)
12/06/25 23:09:14.49 0
>>138
いやぁ、そもそもどう考えても春香さんが一番やばいだろう
この絵では

140:('A`)
12/06/25 23:37:55.88 0
真美をいじめたい
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141:('A`)
12/06/26 00:33:50.04 0
>>140
フヒヒ


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