13/12/19 18:29:45.03 Tc/xnxhJ
>>649
自分の姉も己の子がほしいと宣っていた。
どういう訳かは知らんが、結婚はしなくてもいいから、子供を生みたいだと。
俺から言わせりゃ何のこっちゃという話なんだが、恐らくは不倫でも
してたんじゃないのかと思う。
いずれにしてもこれまで結婚もせずにきたということは、何かしら
歪な恋愛観の持ち主だったんだろうと訝る。まぁ知らんよ、兄弟とはいえ。
しかしもう四十目前にしてさすがにそれらしいことを口にしなくなった。
どうやら子宮内膜症らしく、近日中には入院、手術という運びになる。
自分も三十後半にもなり、己の遺伝子を後世に残そうなどという愚かな行為は
たとえ己が望んでも叶うことはないだろうという段階まで来た。
母親があんな病弱で薬漬けの身体でもって、子供なんぞ、しかも出来損ないを
作りやがったそのツケは、どうやら俺らで終わることになりそうだ。よかった。
根拠もなく自慢げに自らを卑下してるワケじゃなく、たとえばささいなこと、
ほんとうに取るに足らない問題でも、その前兆はある。
そしてそれは、のちに大きな開きとなり優劣の隔たりや差別の温床となる。
50メートル走で俺ら兄弟は群を抜いて遅く、いちおう学校の立候補者として
出場を決めた姉が、ほかの学校の児童たちにとてつもない差をつけられミジメにゴールする姿を
目の当たりにして、子供心にあぁ、やっぱりウチは劣ってるんだなーと
ちょっと思って、オトナのいま、やはりそれは間違っていなかった。正しかった。