13/06/21 06:23:00.91 NjfATwmu
僕は、、基本的にはやはりこの世に生まれてきたくはなかった。それをはっきり意識し始めたのは
かなりあとだったけど、幼い時から無意識の中でそれは感じていたらしい。そんな僕いとって、
セックスや性欲は、排泄と同じく必要悪だとしか思えなかった。排泄行為に時間と労力を
かけて楽しむ人は少ない。数分以内に排泄は終わらせたいと思うのが、普通の人の感覚だろう。
排泄物を眺めて感動する人は、ごくわずかだろう。
それと同じく、僕にとってはセックスは、出来るだけ短時間に終わらせるべきものだった。
楽しむべきものではなかった。どうしても、それを楽しんでいる自分の猿みたいな
下等さを肯定はできなかった。
食事も、僕にとっては同じようなものだった。どちらかというと、食べ物は汚く感じる。
最初は、綺麗に盛り付けてあるからいい。しかし、しばらく箸をつけていると、
食べ物はとたんに醜悪になる。口の中で咀嚼されると、醜悪極まりない。口の中での
感触も、気持ちが悪い。だから僕は、幼稚園の時から、クラスで最も早食いだった。
幼い時の僕は、それを自慢にしていた。歳を取ってからかんがえなおすと、それは実は
僕が食欲を満たそうとする人間の本能を醜悪だと感じているからだろうと思うようになった。
だから、歳をとった今に至るまで、まともに食事に時間をかけたことがない。味わったこともない。
食事やセックスにさほど喜びが感じられない人間が、この世を苦しみだらけで、
ほとんど楽しいことがないと感じても、さほど不思議ではなかろう。