12/08/17 03:37:18.98 US8toac2
>>18
他方、薬物治療以外の治療法についても言及していきたい。
私は、薬学部出身で、薬剤師であるので、薬物治療至上主義に
傾倒している可能性があることは否定しない。
それでは、上記に挙げられた松沢大樹医師の提唱する療法について検討してみる。
再度申し上げるが、薬物治療において氏はうつ病に対してSSRIの使用を明言している。
食事療法について、氏は「セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから作られる。
トリプトファンが多く含まれる大豆類、バナナ、赤身の魚、牛乳のいずれかを毎日食べるようにし、」
とある。確かにトリプトファンはセロトニンの合成に必須であるが、
トリプトファンを多く摂取すれば、セロトニンが多く分泌される、というほど単純ではない。
これを例えるならば、「コラーゲンを摂取すれば、肌が美しくなりますよ」
と言っているようなもので、事実とは大きくかけ離れている。
運動療法についても氏は言及している。
しかし、そもそもうつ病患者は重度になればなるほど運動などする気力はない。
無理やりさせても、自らの意思に反した行為を強制させることになり、逆効果であろう。
最後に、氏は、暗示説得療法なるものについて言及している。
それによると、「扁桃体のキズを見せ、このキズが治れば
この精神病は完治するので頑張ろうと説得する。」
とある。「頑張る」が精神疾患患者に対して禁句であるのは、
もはや医療関係者に限らず常識である。
以上のように、貴方が推挙した松沢大樹医師の治療法は問題点がある。
しかも、少数の成功例のみが羅列され、その他多くの患者の推移は記載されていない。
これを以てしてもまだ、「松沢大樹氏医師の主張は真実だ」と主張できるのか、貴方に問いたい。