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ノルアドレナリンは、恐怖や強い不安を受けると過剰になりアドレナリンを生成する物質。
アドレナリンの作用により交感神経を作用し、興奮・覚醒・緊張を催し、同時に不快をもたらします。
長期間回避不能なストレスに晒されるなどノルアドレナリンの使用が合成を上回るとノルアドレナリンが持続的に過少な状態になります。
このとき脳内では不思議な現象が起きます。
ノルアドレナリン受容体の感度が上がり、少ないノルアドレナリンでも反応するようになります。
その結果、些細なストレスにも過剰に反応するようになります。
成長期にこのような状態に陥ると、環境が変わってもずっとこの状態が持続するようになります。
過剰反応が攻撃性として現れるのが反社会性・演技性・自己愛性人格障害など他害性の高い人格障害。
過剰反応が逃避性として現れるのが回避性・依存性人格障害など不安性や依存性の高い人格障害。
ノルアドレナリン再取り込み阻害剤の持続投与により、脳内のノルアドレナリン濃度を徐々に高めることで、ノルアドレナリン受容体の感度を下げることができます。
しかし投与期間中は注意が必要です。特に投与初期は妄想や他害行為、不安焦燥感が酷くなることがありますので、細心の注意が必要です。
また患者が投薬治療を自主的に中断することがしばしばあります。
治療者は患者が自主中断しないよう工夫する必要があります。患者が望む病名を伝えるのも有効な手段のひとつです。