12/11/03 17:36:25.53 dyodeejR
>>295の続き
●湯気立つ水面「あり得ない」
階段下の地下室をヘッドライトが照らした。うっすら湯気の立つ水面が見えた。「あり得ない」。
たまり水は、高濃度の放射性物質で汚染された水だ。家で待つ子どもの顔が脳裏に浮かび、身体が震えた―。
原発事故からまもない昨年3月24日午前のことだった。福島第一原発3号機。
原子炉タービン建屋に関電工社員らと6人で入った。地下室の電源盤にケーブルをつなぐ作業にとりかかった。
作業を開始して数分後、線量計の警告音が次々と鳴りだした。設定は毎時20ミリシーベルト。
動揺する作業員に、関電工の社員は「故障もあるし、誤作動もある」となだめた。
地下への階段に身を乗り出すと、線量が高くなり、コンクリートの壁に隠れると低くなった。
茨城県内の高校を中退し、さまざまな職業を経験。6年前から原発の電気設備会社の従業員として働いていた。
「線量も確認せず、たまり水に触れてはならない」。
常識のはずが、同僚作業員は水深15センチほどの水に足をつけて作業していた。
くるぶしまでつかった水は「生温かかった」という。