12/06/22 16:51:58.85
非喫煙者の大量増加でもはや大学の目の上のたんこぶとなってしまった隅っこにある至極小さな喫煙所でハイライトを一服をした
5:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 16:52:48.89
喫煙所で友達と「あいつブスだなあ」だの、「いやいや、あいつの方が嫌な顔をしている。きっと親からまともに愛情を受けて育ってないんだな」だの何の実にもならぬ雑談をしていたら、気づけば、もう太陽は西の空に鼻から上半分だけ顔を出す状態になっていた
6:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 16:54:31.46
太陽は口を隠してほくそ笑んでいるようである。まるでお前ら身も蓋もない話をしてるくらいだったら早く家に帰って母さんの夕食準備の手伝いでもしろと言っているようで無性に腹が立った。
7:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 17:53:13.95
帰りに金物屋を見つけたので包丁を手に入れた。相手は誰でも良いので店を出て標的を探した。これで腹の虫も黙ることだろう。
8:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 17:58:54.76
ちょうど公園に差し掛かった時だ。木々の間で繁みが振れていた。手を上空にかざしたが風はない。耳を澄ませば息苦しいような声がする。股間がヒートしていくのをビンビンに感じた。教師ビンビン物語のテーマが頭の中に流れたことはいうまでもない。
9:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 18:02:12.07
教師ビンビン物語を見たのは無論に再放送だ。田原俊彦よりもむしろ野村のほうが俺には眩しく見えた。
彼のようにオベンチャラを使えたのなら俺もこんな愚行を犯さなくてすんだだろう。
10:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 18:10:43.76
過去の甘酸っぱい記憶で頭の中をセピア色にしている状況ではない。俺は手にした紙袋をそっと破り、ケースに入った包丁をすらりと抜いた。
標的は男に決めた。女は既に貫かれている。順番で言えば男の番だ。その発想に強烈な嗤いが口元を歪ませた。
11:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 18:29:41.28
男女交互に並べ。男女男女男女。俺は口ずさんでいた
12:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 19:54:44.45
ちんぽまんこちんぽまんここうごにならべ。
13:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:44:27.28
6の続きです。
僕は木々の上から卑しげな眼差しを向けてくる太陽に向かって余計なお世話だ!と叫びながら石っころを投げると木の枝で交尾していたカラスに当たった。カーッ!!と嗄れた汚い声が校内に鳴り轟くとカラスのカップルたちは不満そうに西の夕空に消えて行った。
14:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:45:41.09
ふと時計を見るとはや6時間が経過していて、体感時間もだいぶ早くなってきたなぁと思った。あー今日も何もなかったな、ってんで喫煙所で無意味な時間を過ごした三人の友達とダラダラ一日の締めくくりということで、
15:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:46:13.51
池袋の界隈にあるビルの5階、木製の机と椅子が無作為に並べられた下呂の臭いとサラリーマン体臭と汗の臭いの充満した大衆酒場に入った。
16:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:47:34.69
これじゃ体臭酒場だなと思ったが、口には出さなかった。店内はいつも通り顔を熟れすぎたトマトのように真っ赤にした土木作業員達のグループが互いに罵詈雑言を言い合っていて、そんないつも通りの光景を目にして自分は何とも言えぬ安堵感を感じ
17:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:48:10.17
うんうん、これでいいんだと不思議な悦に入るのだった。
18:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:51:03.37
えながらいつも最初にオーダーするレモンチューハイを飲んでいると自分の目の前に座っている友達の黒縁の眼鏡をかけたFが神妙そうとも、ふざけているともとれる表情で話を切り出した。
「もしも、明日死ぬとしたら何する?」
19:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 20:52:22.31
「せんずり!」
20:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 21:02:05.00
「せんずり!」
21:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 21:04:12.03
「せんずり!」
22:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 21:06:01.98
「ずりせん!」
23:名無し物書き@推敲中?
12/06/22 21:11:23.81
せんずりトリオを従えて、ずりせん番長が現れた!
24:名無し物書き@推敲中?
12/06/25 12:06:19.09
(完)