ワイが文章をちょっと詳しく評価する![22]at BUN
ワイが文章をちょっと詳しく評価する![22] - 暇つぶし2ch192:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/30 05:36:28.93
>>183
『さらばくの一』で女は忍びの者とわかる! 以前に読んだ覚えがある!
文章の前半は事実に基づいた三人称で書かれていた!
後半は二人の内実を通した幾通りもの未来が書かれているように思った!
複雑な感情をわかり易い行動で捉えたものと考えられる!
特徴的な書き方と文章に見えていて、実はトマス・ピンチョンの影響が色濃く反映されていた!
模倣で終わるのか! この先にある自己の小説に辿りつけるのか!

鬱蒼とした文章の裾野から分け入って愚直に上を目指せばよい!
唇に釣り針を引っ掛けられて上方にひん曲がり、泣きそうな顔ながらも歩くのがよい!
倒れそうで倒れない赤子の掴まり立ちのようにヨチョロヨチョロと進むのだ!
晴れ渡った空に堂々と頂が見えるではないか! 手を伸ばして掴み取るのだ!
ついでに頂点にデンと胡坐をかいておる太陽を存分に握り締めればよい!

芸術を目指した日本語に点数は無用と考える!(`・ω・´)

193:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 11:35:33.04
>>192
点はなしかよ

194:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 20:38:31.64
>芸術を目指した日本語

?単なる純文学じゃね。
点数出してやったら。

195:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 20:40:22.75
だからワイは純文学は読めないってばw


196:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/30 20:59:51.19
読むのは二度目なので!

ワイはビールを飲んでおる!(`・ω・´)

197:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 21:03:41.88
二度目は点数付けてくれない、と
φ(゚-゚=)メモニャン


198:上
12/05/30 21:03:43.41
禁酒しろ

199:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/30 21:09:37.56
>>195
それでよい!

>>197
最初の時も点数を付けなかったような気がする!

>>198
一週間くらいの禁酒はままある!

今日は飲んでいる!(`・ω・´)

200:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/30 21:23:35.72
>>199
エ、これってこのスレで既出だったっけ。。。?
ともあれ嬉しいレスどうもです!


201:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/30 21:30:32.49
>>200
当時、これの抜粋を見たのかもしれない!
URLリンク(ana.vis.ne.jp)

202:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 21:34:25.08
ワイさんアリで読んで感想書いてくれることあるのん?

203:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/30 21:37:08.19
稀にある!(`・ω・´)

204:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/30 21:40:23.70
そうなのかもね。cは今となっては遠い思い出。その時の会社、今はもう無いのん。。。

ピンチョン作品みたいな高密度情報ひしめくラノベ書いてみたい。
ラノベって、ライトノベルとか言いつつも文章だけでアニメ創ってるんだとか個人的に思ってて、文章だけで高密度情報ひしめいて派手なアクションと色んな生き方してるヒロインが沢山出てくるアニメ創りたい。


205: ◆qszVyqfhAdCN
12/05/30 21:42:08.63
これを短編化するならこうだろ?

主人公は女忍者ではなく、この淫僧で、大僧院の中堅。
大僧院の僧侶は全員バイセクシャルで、衆道、ホモ、ロリ、ストレートなんでもござれ
しかしそれが不真面目というわけではなく、皆真面目に仏道を歩んでもいる。それが当たり前、そういう場所。
主人公のこの僧だけが色事を嗜まない。全身に精が漲っているというのに。
僧達は不思議がり、また誘ったりするのだが、主人公は応じない。色事なんでもOKのこの僧院で唯一禁じられている、
戦絡みの恋路に走っていたのだ。 その相手がこの女忍者。主人公は僧院を追い出されたり色々して最終的にこのシーン。

206:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/30 21:55:44.17
>>205
そういうのいいね!僕自身もこれ書いてた時、ヒロインはあくまで添えモノで、書きたかったのは僧さんの方。
へたに月があるもんで、情けなくもキラキラしながら垂れておるとか書きながら「萌えー!」ってなってた。
あと、くの一は間違い。くノ一やった。。。


207:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/30 21:56:27.16
ワイは内容に踏み込んだ話はあまりしない!
作者の嗜好は評価の範疇外と考えている!
美文調の抜粋は判断が難しい! 日本語の意味だけでは成立しないものが含まれている!
曖昧な点数は作者を惑わせる原因と成り得る! その考えでワイは点数を付けないことがある!

今後もワイの方針は変わらない!(`・ω・´)ノシ

208:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 22:44:56.41
自分の無能さを知るのはいいことだが、
将来的にも成長しないことを自ら認めるのはどうかと思うぞ。

209:名無し物書き@推敲中?
12/05/30 22:55:12.56


210:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/30 23:02:29.94
>>208
フィイィ!僕のこと指して言ってるのん?
言っとくど僕はまだまだ伸びしろあるでー!


211:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 01:07:12.77
コバルト短編に応募した人がここには多いんじゃないかと思うんだけど、どうなのお(´・ω・`)
みんな、おもしろい短編かけてるよね(´・ω・`)

212:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 01:30:10.48
女の子向けか。
どうなのかね。男が書いても狙えるのかな
女の子の思考意識した恋愛書かないとだめとかなら無理

213:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/31 07:44:15.10
コバルト短編は懐の深い賞だった!
入選した作品の中にはSFや児童文学ものがあった!
主人公が男性の場合もあり、必ず恋愛が絡んでいるわけではない!

新人の枠内の人はカテゴリーエラーを恐れずに挑戦すればよい!(`・ω・´)

214:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 08:56:16.08
>美文調の抜粋は判断が難しい! 日本語の意味だけでは成立しないものが含まれている!

てか、それこそが純文学の評価の重要ポイントなんじゃないの……
校正の範疇で点数評価しても意味ないんじゃない。


215:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 10:31:22.81
完結してるんならもうちょっとなんか言えるんだろうけど

216:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 10:46:51.82
ワイの本音
純文志向の方はご遠慮ください。お願いします!

217:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 13:41:20.10
純文学って言うよりコテの評価希望を嫌うってことだろ
ワイはコテともめるの嫌がってるだけ
美文調って言って言葉を濁してるけど
ようは自分だけが美文と思いこんでる腐った文書いてくんな
ってことだよ 
そう言うともめるけどね

お前に芸術がわからんだけだとか
向き不向きがあるだけとかさ

218:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 18:16:21.93
小説書こうにもプロットが浮かばないです
ワイさん、なにかお題をください

219:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 18:16:25.05
ちゃんと評価書いてるじゃん。実験的だから点数は付けにくいってだけで
じゃあ点数だけ俺が追加してあげる

68+ホモなら+2、好みで+1~5

ってとこだろ

220:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 20:21:58.27
10点~39点 日本語に難がある!

221:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 20:45:37.61
連投してみる。これも何年か前の、手直しバージョンです。
僕なりのラノベ、ワイ先生よろしくお願いします!

222:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 20:46:59.40
「象よ!」
昨日は夜中の三時くらいまでずーっと三人で話したり唄ったりしてたから、まだすごく眠たかった。
象よ象よって騒いでるハンチの向こう、空の色はまだうす暗かったし、
私たちの横で焚き火もまだくすぶってたから、多分ちゃんと寝てからまだ二時間くらいしか経ってないと思う。
だからハンチに「わかった、わかった」って言ってからまた目を閉じた。
「はんちももすこしねなよう」
象だか何だか知らないけど、眠たすぎる。
「象よ! とっても大きくて、真っ白なの!」
んん。
「おっけーおっけー」
「チェリー・ローターが見つけたの! とっても大きな象だけど、真っ白なの! ねえ、紡ぎったら!」
「はーんちはーんち。あーとーでー」
象だったら大人しく動物園か森にいなよう。
私はンッショと寝返りをうった。
ハンチが次なんか言ったら一回起き上がって「もう少し寝かせてよ、ハンチだってもう少し寝たほうがいいよ?」って言おうと思った。
でも私たち三人は今まさに森の中にいて、昨日の夜、静かで真っ暗なこの森で盛大に焚き火して、
盛大にうたを唄いまくってた事をクッキリ思い出したから、自発的にシャキンと跳ね起きた。
リィターが、いない。
ハンチに「ねえハンチ? リィターは今、どこで何してるの?」って聞いてみた。
象だか何だかにキャッキャ言いながら駆け寄ってくリィターの姿が想像できたけど、聞かずにはいられなかった。
「チェリー・ローターならさっきまで象との交流を試みていたわ。本当にとっても大きくて、真っ白なのよ。そうね、きっと紡ぎなら、
ジャンボな象だねって言うわ!」ってハンチが言い終える頃には私はスックと立ち上がり、髪を束ね、くすぶる焚き火をバシンと蹴って痕跡を消し、お爺ちゃんに無断で持ってきた刀を手にしていた。
んん相手が野生の動物なら、焚き火の痕跡なんか消しても意味なかったかも。
「リィターは、今、どこ?」
さあ、とか、判らないわ、とか言わないでよって思いながら私はお爺ちゃんの【赤ヒゲ殺シ】の佩刀を始めた。
「だからチェリー・ローターならさっきまで象との交流を試みていたの」
かちゃかちゃ。
ンッショ。
「ハンチ? じゃあ、ジャンボな象さんは、今、どこ?」


223:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 20:48:26.06
ジャキン!
佩刀、完了。
戦闘準備、オッケー!
「もう紡ぎったら、寝ぼけているのね。しっかりして欲しいわ。象なら紡ぎの真後ろにさっきからずっといるじゃな……」私は「キャー! キャー!」て言いながら足をバタバタさせて、
それからハンチをひっ担いで「キャー! キャー!」って言いながらその辺の茂みにわっさりとダイビングした。
茂みに身を隠しきれてる事を祈りながら、私はハンチに「シイィー!」ってした。
ハンチもクスクスしながら私に「シイィー! クスクス!」ってした。
はり倒してやろうかと思った。
茂みから顔をそおおおっと出すと、本当に象がいた。
確かにジャンボだったし、明らかに象だった。
色も真っ白なんだけど、色なんてどうだっていい。
だって、あの象と私たちの間には、檻も柵もないんだもの。
色なんて、めちゃくちゃどうでもいい。
茂みからぴっこりとハンチの片足が飛び出してたから、ハンチに「あし、まーげーて、あーしー」って言った。
ハンチがワッサワッサワサァ! パキ! って音をたてながら足をひっこめたので、慌てて象のリアクションを確認した。
象はさっき私がキックした焚き火の辺りを夢中でスンスンしてた。
やっぱり意味のないキックだったみたい。
で?
リィターは?
全然、いないよ?
さっきまであの象といたんでしょ?
私はちょっと泣きそうになりながら、ハンチに「りたがいないよう」って言った。
ハンチがなんか答えようとしたけど、向こうの方からスタスタ足音が聞こえたから私は思い切ってグワアって立ち上がって、
リィターがキラキラしながらこっちに猛ダッシュしてるのを確認してホッとして、大きな声で「リィターアァー! こっちいいぃ!」て叫んで、手も、カモオォーン!ってした。
ああリィターが私に気付いてくれた!
勇気だして大声を出した甲斐があった!
リィターは私にウインクしてピョーンてジャンプして象の背中にまたがった。
「ギャー! リィタアァー! ギャー!」
リィターは微笑みながら私にブンブン両手を振って「よーメス豚! いい朝かー? あれ? シシーはどこ行ったんだ?
おい、こっちこいよメス豚! 『いい刀持ってんじゃん』ってさっきからお前に興味津々なんだ、コイツ!」って言った。


224:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 20:54:26.86
私がチェリー・ローターことリィターに初めてメス豚呼ばわりされたのは、今から一ヶ月前、巡礼のスタート地点の雪央寺での事だった。
雪央寺に着いた時点で、一緒に巡礼をする事になる二人の女の子のうち、ルチハンチ・マイヨーメが先に到着してた。
すごく可愛い子で、すごくいい匂いがしたから、お互いの自己紹介をした後に「マイヨーメさんは何ていう香水つけてるんですか?」って聞いてみた。
「あ、えっと、普段から特に何もつけていないんです」って言われた。
家を出発する朝、お爺ちゃんの部屋からは名刀【赤ヒゲ殺シ】を、ママの部屋からはル・ポシェットをそれぞれ勝手に持ってきてて、
雪央寺でもポシェットを首すじと手首につけてたけど、明日から私もなるべくつけないでおこうって思った。
「ねえマイヨーメさん。このご記帳、何だか手抜きみたいだと思わない?」
その辺で売ってる厚紙の端に小さな穴を開けて、その辺に転がってる紐をくくりつけたみたいなご記帳を二人してクスクスしながら眺めて
「なんかサクラ乃ゲート大巡礼って言うより、スタンプラリーみたいでしょう?」なんて言いながら、二人でもう一人の女の子の到着を待ってた。
待ってたらルチハンチ・マイヨーメは私に「花茂さんはとてもいい香りがしますね」って言ってくれた。
私はリュックからポシェットの瓶をだして、何だかどきどきしながら「チノワーのね、ル・ポシェットっていう香水なんです」って言ってみた。
ルチハンチは瓶をそっと顔を寄せて「とっても愛らしい瓶ですね」って言ってくれたから、「マイヨーメさん、あの、もし良かったらつけてみませんか?」って聞いてみた。
そしたらルチハンチがニッコリ微笑んで髪をよけて首すじを近づけてきたから、シュッてしてあげた。
べ、別の商品? ていうくらい、すごくいい匂いがして、なんか「チノワー・パトラメシコのル・ポシェット、真価を発揮!」って思った。
「わぁ素敵な香り! ありがとう紡ぎさん」って言ってくれた。
やっぱり明日からも香水をつけようって思ったし、彼女にもつけてあげようと思ったし、私も彼女をルチハンチさんって呼ぼうって思った。
それと私もニオイじゃなくてカオリって表現しようって思った。
だって三〇ミリリッターしか入ってないのに、三万円以上するらしいんだもの。


225:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 20:57:47.45
瓶をリュックに戻そうとした時に扉がガタン! って開いたから私は瓶を落っことしそうになった。
必死でキャッチして扉を見上げると、夕陽をバックに女の子が立ってた。
ルチハンチに対しては「すごく可愛い女の子だ」って思ったけど、その女の子に対しては「物凄い女の子だ!」って思った。
肌は黒くって、両脚が強烈に長くって、肩のところとか腰のところとかむちゃくちゃ華奢なのに、他の動物の肉を食べて生きてる、しなやかな動物みたいな感じがした。
髪が短くて顔はもちろんすごく小さくて、唇はさくらんぼみたいだったし、眼が凄かった。
もしこの眼で見つめられて、いきなり「我々反乱軍に力を貸してくれ!」とか言われたとしても「ハア? 誰アナタ?」じゃなくて「ハイ! よろこんで!」って言っちゃいそうな、そんな凄い眼。
で、女の子は私を見て、ルチハンチを見て、こう言った。
「オイ! なんなんだお前ら!」
私はめちゃくちゃびっくりしたけど真横でルチハンチがビックーンってなってたからルチハンチの前に立った。
で、女の子は「二人ともめっちゃくちゃカワイイじゃねえか! お前ら一体ナニ食ってそうなったんだ?」って絶叫しながら、夕陽をバックに猛ダッシュで駆けてきて、私とルチハンチをまとめてギュウ! て抱きしめてきた!
噂には聞いてたけど、盗人シティーに住んでる女の子って突き抜けてる! 予測不能! って思った。
「ほんとスッゲーなお前ら! 桃とワタアメしか喰った事ねえんじゃねえのか?」
そう言って私とルチハンチの頭を撫でてくれた。
撫でられながら、何でかは判らないけど私はこの時に初めて、旅が始まるんだ! って実感した。
だから私は彼女をキュって抱きしめ返した。
私もなんか突き抜けた事を言ってみたかったけど、とっさにでてこなかったから、とりあえず「ハアイ?」って言ってみた。
ルチハンチも「ハアイ?」って言った。


226:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 21:01:54.48
私は十六年間生きててこの時初めてハアイ? って言葉を使ったし、ルチハンチに至ってはそれ以上に生まれて初めてだろうって思った。
私たちの旅が、始まるんだ! ってまた思った。
女の子は私たちから体を離して「よし、自己紹介だ。私はリィター」って名乗った。
「苗字はない。お前らが教科書で習った通りだ。盗人シティー人口の70パーセントを占める苗字のない黒んぼ。
私はリィター、その1人だ。リィターakaチェリー・ローター。お前らは?」
私はエーケーエーってなんだろうとか、ロ、ローターとか、それともチェリーとローターを組み合わせる事で全然変な意味じゃない慣用句みたいな感じになるんだろうかとか思いながら
「私は花茂紡ぎ。生まれも育ちも特急ズンドコ号の前から数えて三両目丁よ。宜しくね、リィター!」って名乗った。
ルチハンチはリィターの手を握りながら、彼女なりの元気な声で「私はルチハンチ・マイヨーメ! 舞踏会ヶ丘から来ました!
学校ではハンチって呼ばれています。三人で最後まで元気に、仲良く、サクラ乃ゲートを目指しましょうね! 紡ぎ! チェリー・ローター!」って言った。
私は早速下の名前で呼んで貰えて嬉しかったけど、ローターってハキハキとした口調で言った時は、頭の中だけでヒュウウ! って口笛吹いた。
ママと爺ちゃんと天国のパパの顔を思い浮かべながら、私はちゃんと、リィターって呼ぼうと思った。
「オッケー。じゃあ次はお前らの通り名決めなきゃな!」ってリィターがウキウキしながら言ったから、私は通り名? って思ったけどハンチが「それはいいわね!」って言ったから私も「うん! それ、賛成!」って言った。

ハンチは【シシー】に決まった。
リィターいわく盗人シティーでは「家の中で飼われてる犬みたいな白んぼマンコ」の通り名は【犬っコロ】または【シシー】のどっちかから選ぶんだそうだ。
で、「家の外で飼われてる犬みたいな白んぼマンコ」の通り名は【メス犬】または【パンジー】のどっちかから選ぶんだそうだ。
それから「しつけの難しい糞アマ、野犬みたいにホットなスケ、殺されかけた事のあるマンコ」の通り名は【変質者】、【ザ・リアル】、【コンボイ】の中から好きなのを選ぶんだそうだ。


227:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 21:05:46.54
ハンチが【犬っコロ】か【シシー】のどっちにするかかなり真剣に悩んでる間、私はパッて即答できるように「パンジー、パンジー」って頭の中で繰り返してた。
ハンチがシシーを採用した後、私はリィターからの「メス犬とパンジー、どっちがいい?」を待った。
だからリィターがビューティーの化身みたいな笑顔で「オッケー、シシー。宜しくやろうぜ! お前も宜しく頼むな! メス豚!」って言った時は、私は「ナニソレ!」って言ったし、声が裏返ったからもう一回「何それ!」ってちゃんと言った。
リィターいわく、【変質者】と【ザ・リアル】と【コンボイ】の三つを線で繋いだ時に初めて姿を顕すのが【メス豚】なんだそうだ。
肌の色やイデオロギー、ファッションで語れない、根本の位置にいるハードコアな女だけが、【メス豚】を名乗る事が許されるんだそうだ。
私は何度かうなづいて、その後、もう何度かうなづいてから「ねえ、それは、名誉な事なの?」って聞いてみた。
リィターは「当たり前だろ! まず第一に、刀ブラ下げてるマンコなんて盗人シティーにだってそうはいない! お母さんに中出しする勢いでイカされそうだ!」って言いながら、私が佩刀してる赤ヒゲ殺シのさやを、発掘された神像かなんかを扱うような恭しい手つきでさすった。
それから私の眉を親指でなぞって、耳たぶもフニフニしてから「ああ、間違いない……お前は〈メス豚〉以外の何者でもない……」って凄くウットリした声で宣言された。
私は深呼吸して、また何度かうなづいて「とても光栄だわ、ありがとう! リィター」って言ってみた。
もちろん本心から光栄だと思ったわけじゃないけど「ありがとう!」は本心からだった。

だからリィターが象の上から私を早朝からメス豚呼ばわりしても、私は普通に「リィター! お願いだから今すぐに象から降りて、こっちに来て、お願いよ」って哀願した。
「なんでさ! それよりシシーは? アイツも花を摘みに行ったのか?」
私はンンって足を曲げてお団子みたいになってるハンチの方を向いて、もう一回シィてした。
象を見たら、今度は私たちのリュックの辺りをスンスンしてた。


228:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 21:09:04.48
リィターが象の頭を発掘された神像かなんかを扱うみたいな恭しい手つきで撫でながら
「なんかさ、『すっげーいい匂いするけど何の花だよこれ?』っだってさ! メス豚の香水だと思うんだけど、見せてやってもいいよな?」って言った。
私はリィターの手つきをもう一度、よく見た。
やっぱりすごく恭しい手つきだったから、何度かうなづいて「いいけどそれすごく小さいし、三万二千円らしいから、絶対に割らないでね!」て言った。
リィターはピョーンて着地して、私のリュックから瓶を取り出して、「じゃーん! コレだろ?」って言って象に見せた。
象は瓶をじーっと見てた。
ように見えた。
「よー! 『すっげーきれいだよな!』だって!」
私は赤ヒゲ殺シの柄から手を離して「それはね、シノワーのね、ル・ポシェットっていうの!」って言った。
そしたらジャンボな象が「へえー」って言った。
ような気がした。
だから私は茂みからワッサリ抜け出して「ママにね、内緒で持って来ちゃったの!」って言った。
そしたら真っ白な象が「わおう」って言った。
ような気がした。
だから私は茂みの中のクスクスしながらギューってお団子みたいになってるハンチに「ハンチ出ておいでよ」って声をかけて、一緒に手を繋いでさっきまで寝てた場所に戻った。
「なら絶対大事にしなくっちゃな! だってさ」
リィターがそう言って、ポシェットをリュックに戻した。
私は真っ白でジャンボな象の目を見ながら「ねえ。あなた、お名前は?」って聞いてみた。
今度はハッキリ聞こえたけど、何だか聞き間違えたような気がしたから、リィターに「彼の名前は?」って聞いてみた。
でもリィターが答える前に、象がもう一度、ハッキリ答えた。
「生きる事に疲れたジュエル」

「なんかさ、『なんかおもしれえ事ないかな?』なんてある日思ったらしくてさ、群れからコソって抜け出して1人でブラブラしてたんだって。
で、特に別に面白くも何ともなかったから群れに戻ろうとしたらもう誰もいなかったんだって。それから1週間くらいしてから自分でそういう名前をつけたんだってさ」
リィターがそう教えてくれた。


229:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 21:09:44.19
ハンチが象のピカピカのおしりにポシェットを二回くらい吹きつけながら「ねえ、ご家族やお友達とはぐれてしまってから、もうどれぐらい経つの?」って聞いた。
リィターが「だいたい半月くらいだってさ!」って教えてくれたから、私はため息つきながら象に「あなた馬鹿ねえ。私なんて家族から離れてもう一か月も旅を続けてるのよ?」て言ってやった。
「紡ぎの言う通りだわ。貴方の【生きる事に疲れたジュエル】というお名前、詩的ではあるけれど……。そうね、十二歳の頃から一人で頑張ってきたチェリー・ローターに対して、失礼よ?」ってハンチが言った。
そしたら「お前らは三人でチーム組んでんじゃん」ってハッキリ聞こえた。
だから私は象のシュンてなってる目のところまで移動して「ねえ。もしよかったら─」って言おうとしたら象が「なあ? ヒッチハイクとか、したことある?」って聞いてきた。
リィターの顔をちらっと見たらキラキラしてたし、ハンチの顔を見たらニコニコしてたから、私は何度もうなづきながら「したことないけど、大好きよ! ヒッチハイク!」って、すごくジャンボで、まるでペンキ塗りたてみたいに真っ白な彼に答えてみた。

おわり


230:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/05/31 21:53:29.39
同僚と呑んで帰宅!
かめの真意は汲み取った、と思う!
その真摯な思いに今のワイは応えられない!
酔いが醒めた早朝に改めて精読する!

今日は寝る!(`・ω・´)ノシ

231:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 21:55:13.69
こういうのを読むと、文章が下手って言われてるラノベ作家でも一応はプロなんだな、って思うわ

232:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 21:57:58.66
まずは旗を建てることだな。
俺はプロだ!と。
中国が無人島に番小屋を建て所有権主張するように。

233:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:12:53.75
ワイは勤めてるのか

234:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:32:14.77
>>222
ラノベという事で1回しか読まれないことを前提とした、誤読上等の即興感想を現在進行形で書いてみる。

>「って言おうと思った。」→でも私たち三人は今まさに森の中にいて、

くだけたニュアンスはわかる。しかし「って言おうと思った。」だと、「と言おうと思った。」に比べて
その事柄を過去に遠ざけすぎてしまう。「今まさに森の中 と続けるのなら、
言い換えれば現在進行形の記述による臨場感、没入度などの恩恵を受けたいのなら、オーソドックスに語りの
主体を抑えた方がこの場合いいような気がする。微妙だが。


>象だか何だかに
しかし何だかかわいいな。曖昧な想像の中の象のまるっとした感じが。
この時点で想像しているのはワンピースのアレ。


235:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:37:28.15
>さあ、とか、判らないわ、とか言わないでよって思いながら

「って」は便利だが多用はどうだろう。理解がすこし躓いた。「」を使えばいいだけの話かもしれないが。
:「さあ、とか、判らないわ」とか言わないでよって思いながら


>佩刀を始めた。

 「佩刀」。動作として使うのは違和感。ロジックとしては合っているが。

236:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 22:38:14.25
>>234
実況ぽいのとかマジでどきどきする!


237:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:43:00.74
速読みのうっすい理解で印象だけ書いてるから、2回読んだら感想は全て変わります

238:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:46:34.35
>>223
この辺で、もっと最初のほうで「夜の森」の描写があったらよかったな、と感じた。


>もう紡ぎったら、

名前奇抜すぎるだろ。紹介入れないと。



私は「キャー! キャー!」て言いながら足をバタバタさせて、
それからハンチをひっ担いで「キャー! キャー!」って言いながらその辺の茂みにわっさりとダイビングした。

おかまが騒いでるイメージ! これは完全にコテとしての「かめ」を知ってるからだがw
ちなみに「かめ」はドロヘドロの「「鳥太」で想像している。


>「シイィー!」ってした。

やはり「って」が気になる。この口調に対する回収があるのなら別。

239:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 22:49:57.41
やばいめちゃくちゃ参考になる。。。


240:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:51:18.33
>確かにジャンボだったし、明らかに象だった。

ここまで動き回ってこんなでかい物がこの段で普通に見つかるのはどうだろう。暗闇の黒牛的なひねりのある展開を想像していた。


>慌てて象のリアクションを確認した。

象モエ


>>224で意識的にだろうが温度がかわる。ここまで変えるなら、前のシーンに1オチつけるべきだ。

>装備、香水、etc
キャラクター紹介を、この辺の「本文のノリで」最初にやってほしかった。

この辺以降はじっくり読まないと味わえない。「ラノベ」から外れてきたのでここまで

あくまで単なる感想!

241:名無し物書き@推敲中?
12/05/31 22:55:07.27
>>231

でもこっちの方がぜんぜん良いじゃんw
ど下手はど下手なんだけど取り繕ってないし
伝わりにくいけど、書かずにはいられない何か、があってとかそう言うのがわかる

あの春画を幼児がまねして左手で書いたみたいな奴
よりよっぽどいい
この方向性で、わかりやすい文章とか他人に伝えるテクとかを
身につけていくべきだと思うけど
(サスペンスやクライマックス、どんでん返し的な落ち等をこしらえて)
人が面白がる小説にするのもやってさ





242:240
12/05/31 23:07:43.49
新しいやつの方が好き

243:かめ ◆1q5xukD1QY
12/05/31 23:14:09.69
ここまでのレスで解った事。
たとえラノべ調と言えども、未成年者な女の子の一人称は鬼門。


244:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/06/01 06:59:48.92
>>222-229
出だしがもたつく! 場所はどこなのか! どのような関係の三人なのか! 何を目的としているのか!
早めに三人の名前を出して>>224に進んだ方がよい! 話を引っ張るのと情報不足は似ているようで違う!
三人の本名の他に呼び名と通り名まで書かれていてややこしい!
印象を深める効果を狙っているのならば、主人公の視点で対象の人物を語ればよい!
齢の割に話し言葉や考え方が幼いように感じた! 全員が似たような印象なので長い話だとだれる可能性がある!
短い話で異彩を放つ! 長い話では目が疲れる! そのような作りにワイには思えた!

同じ勢いを続けていると単調になる63点!(`・ω・´)

245:名無し物書き@推敲中?
12/06/01 09:34:23.28
オチツケはコバルト短編に出していたのか……
頑張ってデビューして下さい

246:よろしくお願いします。
12/06/01 18:14:00.19
サイト名「アリの穴」 400字五枚計算
URLリンク(ana.vis.ne.jp)

247:名無し物書き@推敲中?
12/06/01 18:24:17.69
>>246
アカシックレコードからも見過ごされそうな田舎に
駅があって笑ったw JR偉大すぎるだろww
ごめ、続きは後で読むw


248:名無し物書き@推敲中?
12/06/01 18:44:28.07
ありがとうございます! 最近知った「アカシックレコード」という言葉をとにかく使ってみたい感がいきなり見抜かれてしまいました

249:名無し物書き@推敲中?
12/06/01 20:23:13.08
『生保ノスゝメ』 河本ぢゅんを。著

 今年、還暦を迎える初老の男はテレビのワイドショー番組を見て声をあげた。
「子ども名義のマンションに住んでもええなら、わいも持ち家を娘の名義にして生活保護を受けたるわ」
 早速市役所に出向く。
「なんであかんのや! ドンキコングっちゅう芸人の母親はな、息子の名義の億ションに住みながら生活保護受けてたんやで? んならわいも同じや。娘の名義にしたったわ。はよう生活保護よこせや」
「断る!」
「だからなんでや! ドンキコングの母親はな、不正受給しとったわけやないって、ワイドショーに出とったごっつお偉い大学の教授もゆーとったで。ありゃ東大卒やったかな。とにかくやな、出すもん出せっちゅうこった」
「断る!」
「永遠に踊り続ける、アスペルガー!―やないわ、ドアホ! 出さんかい! 入れ墨職員なんか目やないぞ。われの菊の紋みんかい。いざとなったらここに火ィつけたるぞ! 屁をこいたるさかいな、ごっつうよう燃えよるぞ」
 ピピーッ! 笛が鳴り、初老の男は二人の警備員に身柄を確保され、連絡を受けて駆けつけた警察官に現行犯逮捕された。市役所の監視カメラに恐喝の様子が記憶されていた。
 市役所の職員は警察官の質問に答えた。
「あのオヤジ、段ボールに自分の娘の名前を書いて出してきたんスよ。マジ呆れたっス。つーかホームレスのオヤジでもう生活保護も受けてて最近痴呆が始まってて忘れてしまっててマジウザいっス。とっとと死刑にしたほうがいいんじゃないっスか」
「御意」

250:名無し物書き@推敲中?
12/06/01 20:25:00.32
わろたw

251:オチツケ ◆uxG0R0EdkU
12/06/01 21:16:34.36
>>245
がんばりたい!が、今月の応募は無理かもしれぬぬ……。

252:秋吉君@熟れたデブのへそ汗 ◆2itMTGf8Qk
12/06/01 21:55:35.27
湊かなえの少女読んだけど、つまんなかったな。
それでも売れる理由があるんだろうが

253:名無し物書き@推敲中?
12/06/01 22:00:32.14
>>251
デビューしたら報告しろな。
ワイも応援してる筈だし。


254:名無し物書き@推敲中?
12/06/02 00:05:30.61
>>252
そりゃ、お前のよりは面白いからに決まってるだろ。

255:名無し物書き@推敲中?
12/06/02 00:13:12.28
うわ、何時の間にか祭りが始まってるじゃんか。
ナマポ祭。。。!?

256:名無し物書き@推敲中?
12/06/02 00:20:01.34
>>255準備室のあれは、二人のタイマン。

257:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/06/02 04:12:05.58
>>246
>錆びて所々穴がホゲていて~
(ホゲるは九州地方の方言! 主人公の出身地が気になる!)

虫の気持ち悪さがよく書けていた!
主人公の描写は大雑把なのは虫に焦点を当てる為なのか!

村の名前が落ちのようになっていた70点!(`・ω・´)

258:ぷぅぎゃああああああ ◆Puug571Ifs
12/06/02 04:32:30.07
>>249
皮肉をふんだんに込めた時事ネタ!
生活保護を受給していてホームレスの理由がわからない!
痴呆は昔の言い方なので認知症を使った方がよい!
市役所の職員と警察の遣り取りが浮いて見えた!

作者の何かしらの憤りは伝わった!(`・ω・´)


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