12/02/12 14:21:54.10
つぎに「血のバレンタインデー」。
この行事をネタにこういう悲惨な形で話をひねり出してきたのには
虚を衝かれた。着想そのものが「一本取られた」という感じだった。
引きも強いし流れも淀みなく、感情移入できた。
ただ一方で疵は致命的と言えるほどの大きなもので、
既に指摘されているけど語り手の「現在」が情報として皆無。
そのため締めの二行も完全に空転してしまってる。
これらの順位付けは無理。
だから敢えて言うなら一位、上記二作ってことで。
ほかに印象に残ったのは、以下の通り(順不同)
チロル(素朴で瑞々しい恋愛感情がよく描けていた)
荒川堤(描き出された情報の繊細さ、重層性に深みを感じた)
エスパー麻夫(筆さばきが魅力的)