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山本博文『江戸お留守居役の日記』読売新聞社、1991
177頁
余談ながら、大名の正室というものは、藩主帰国中においては、
江戸屋敷の最高責任者ともいうべき地位にあった。諸大名の江戸屋敷絵図を見ると、
かならず裏御門につづく奥方の居所に、玄関・式台・対面所といった
来客を応接する設備がある。これもその権威ある地位をよくしめしている。
やはり数ある武家の内でも大名家で、その奥方ともなれば、
事情と時期によっては「奥向きに限らず、屋敷全体を支配する女ボス」
そのものとなりえたんですね。
時代小説で、大名の奥方が悪業の報いで、命を奪われる作品は
どなたかご存知ありませんか?