12/07/02 23:48:37.67
>>433
内的な時間を文中にずっと抱え込むリルケ的記述から、ストーリーで表現するカフカにちょうど移行する時期の作品で……なんかむらむらとリルケ愛が甦ってしまったのでは。
>>434
意味連関が確定していない、神秘性を認めないという点で象徴(シンボル)ではないということになるかと。
安部は、イメージは実存(主体)がなければ、抑圧を含め社会的なものを示唆するにとどまるというようなことをエッセイで言ってる。
人生の砂漠には一度はまりこむと抜け出せないような窪みがあるから気をつけよう!という側面がないわけではないけれど、そうした固有の意味に還元されるのではなく、イメージはあくまで主体的に解釈されねばならない。
とはいえ寓意的に見やすい作品が高く評価されている気がする。わかりづらさのなかのわかりやすさというか。