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「尖閣で軍が出てはいけない」丹羽前中国大使
12月18日に大使を退任した丹羽宇一郎前駐中国大使は20日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見、日中関係は今までとは次元の違う緊張局面にある、
とした上で、「尖閣問題で臨界点を超えてはならない。取り返しのつかないことになる。臨界点とは両国の軍が出てくることだ」と述べ、日中両国に自制を求めた。
丹羽氏は領土、主権問題の一般論として「一寸たりとも譲歩するべきではない。白黒つけるには戦争以外にない。話し合って解決できるものではない」と断言。
その上で、日本の尖閣問題への対応について、「1996年以来、領土問題は存在しないと言っている。今更あるとは言えない。
外交上の『係争』はあると認め、国益のために何をすべきか考えるのが外交だ」と強調、政府に注文を付けた。
外交には軍事、政治、経済から成る国力が必要とし、「軍事では自律の精神を持たないといけない。いつもアメリカさんお願いしますよじゃ(国際的に)バカにされる。自分で自分の国を守るという決心が必要だ」と述べた。
さらに「日本と中国は夫婦以上の関係。夫婦なら別居したり離婚したりできるが、日中は引っ越しもできない。仲良くするという道しか残されていない」などと述べた。