軍事板書籍・書評スレ49at ARMY
軍事板書籍・書評スレ49 - 暇つぶし2ch229:名無し三等兵
12/07/15 16:08:15.55
『南洋“アニマル戦線”異状なし』読了
前に紹介した『陸軍“めしたき兵”奮戦記』に続く、雑誌「丸」収録の戦記記事をまとめて文庫化したものの第2弾。
全5話収録なので以下簡単にその概要を説明する。階級は取り上げられている期間の最終階級。
異色の戦記の副題の通り、第1弾と同様、普通の戦史・戦記ではあまり取り上げられなかったり、さらっと流されるエピソードを手軽に読むことができるいい本に仕上がっていると思う。
①南方戦線の動物たち(中尉)
所属:近衛師団通信隊→近衛歩兵第四連隊通信中隊
期間:1940年~1945年
中国南部からマレー半島、そして中心となるインドネシアまで、著者が出会った様々な動物にまつわるエピソードが描かれている。
敗戦後になるとう動物の話に交じって、戦後のゴタゴタや独立運動との関係についても触れられている。

②蘭印特殊任務(中尉)
所属:中野学校→那須部隊(第二師団)
期間:1942年
まともに戦闘するのはこの本の中ではこの話だけ。ジャワ島で悪戦苦闘しながら、色々ぶん殴ったり脅したりして任務を達成していくのでなんとなく後味が悪い部分もあるかも。

③海軍航空研究開発・整備(技師)
所属:三菱重工業名古屋飛行場(各務ヶ原・鈴鹿飛行場)→草薙(神田)工場
期間:1941年~1945年
飛行検査課時代から零戦をはじめとする海軍の航空機にかかわってきた著者によるエピソード集。
各機体やそれに関わる人々のエピソードのほかにも、零戦を牛車で運んだ話の裏話とか、大戦末期の秋水工場の惨状とか何かと興味深い話が多い。

④海上輸送とフィリピンにおける苦闘(軍属)
所属:南方軍通信隊
期間:1944年7月~10月
徴用→輸送船→撃沈、漂流、救助→フィリピンに着いたがマニラに行けない、飯無くて重労働で死にそう→何とかマニラ着→司令部の移動でサイゴンへ向けて出発、と通信の話は一切出てこない

⑤陸軍航空(少尉)
所属:第二十五教育飛行隊
期間:1944年~1945年
満州の教育飛行隊に配属された特躁の著者は、機体の不調で不時着したり、陸軍病院で特攻で墜落して半分ジョニーみたいになった同期を見たりしながら終戦を迎える。
終戦後は無理やり連れてこられて文句を言う民間人を何とかまとめ上げて新京を出発するが、行く先はシベリア…。


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