12/02/25 20:11:39.84
グイド・クノップ『100のトピックで知るドイツ歴史図鑑』
ヒトラー暗殺未遂事件の項目で、無条件降伏や戦後の分割占領は
免れなかっただろうと前置きしつつも、もしシュタウフェンベルクのヒトラー暗殺と、
彼の同志のクーデターによる暫定政府樹立が成功していたら、その時点で
間違いなく戦争は終わっていた、その分犠牲も少なくて済んだ、ドレスデン爆撃も
ベルリン攻防戦も無かったとクノップは主張しているが、やや楽観的な仮定分析だと思った。
彼らは西側とだけ講和して、ソ連との戦争は続ける構想だったから、仮にヒトラー暗殺と
暫定政府樹立に成功していたとしても、直ちに戦争終結が実現したかどうかは疑問だし、
何よりクーデター派には国内に支持基盤を欠いていたから、ドイツ国民の支持を得られたかどうかも疑問。
最悪、イタリアの二の舞、親衛隊との内戦や、第二の「匕首伝説」の誕生など、戦後に禍根を残す結果に
なっていた可能性の方が高かったと思う。