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「ザ・メイン・エネミー前巻」書評
冷戦末期のCIAとKGBの諜報戦を描いた本
作者がCIA勤続30年で、幹部を勤めていただけあって内容は凄く詳しい。作者は本の中でも主要人物として登場する。
尾行を巻く方法や、エージェント獲得、どうやって情報を得ていたのかも具体的に書かれているが、それよりも個人的な興味をひいたのは、大物亡命者ユルチェンコについて。
彼は将官昇進目前のKGB第一総局大佐というエリートだったのだが、ちょっと病気で弱気になったことと妻や子供を捨てて昔付き合っていた不倫相手(ソ連外交官の妻)と自由に恋愛したいというアレな理由から発作的に亡命してきた。
CIAもこの亡命者によって大規模な情報漏洩を複数発見して裏切り者を見つけることが出来たので、彼の精神を安定させて今後も生かすべく、ユルチェンコの恋路を全力バックアップすることを決意。
CIAの護衛班を引き連れ、カナダ政府をも巻き込む大恋愛作戦を行うのだが…この結末はご自身の目でみてね!