12/03/30 00:05:53.75
坂の上の雲を文章で読むと
(そして90年代まで司馬遼太郎の孫引きで大江シノブあたりまで)、
旅順要塞を「ベトン20万樽の<城壁>」という風に誤解するんだよね
日清戦争ではまさに城壁要塞だから、ひとたび城砦を越えて内部に入れば
それだけで防衛機能を失い陥落する
ところがロシアの旅順要塞は、最終的には
港湾機能を拠点として防御する、
ベトンの堡塁間を連絡塹壕でつないだ「縦深防御陣地」なんだよね
堡塁間を(それこそ白襷隊のように)抜いても、結局は両側面からの十字砲火を浴びて全滅する
いやでも一つ一つの堡塁を、火力で、弾がなければ肉弾で潰していき
十字砲火を、せめて一文字砲火に減殺しなければ「抜けない」
だから乃木軍は堡塁一つ一つに攻撃をかけた
それが「ベトンの要塞に肉弾で正面攻撃の愚を犯した」という風に
後世、歪曲誹謗中傷されるのはたまらんなぁ