11/12/24 22:38:35.92
内務省の強権たけなわの昭和10年代に入省した世代が
戦後バラバラに分散させられて、何となく面白くないと
感じてる運輸官僚あたりが課長やらになる時代でな…
948:岩見浩造 ◆Pazz3kzZyM
11/12/25 00:08:36.70
ま、開拓というのは棄民だという説明の影響を受け過ぎていたかもしれません。
成田に関しては都市労働者に転換したり、東京の文化的恩恵を受けやすい点は
プラスに働いたがその効果が出てきたのは交通が整備された開港後。
マンガ『カメレオン』的な世界観ですな。
軍事的には日本海が「天皇の浴槽」状態で亡くなった時点で、首都にも軍事的な拠点が
残存することは避けられなかった。アメリカの半島の扱いも日本の都合よくは無かった。
一方で飛行機とは便利だが使用の際に多くの空間を「消費」してしまう。
そういう状況で、態度だけは内務省時代のまま、レシプロ機時代の感覚で押し切ろうとした
ことに問題の根本があったように思われる。
もっとも、昭和30年代の住民運動はすぐ金をせびる態度や思想の押し付けが露骨で、
大衆受けが悪い面があったことは否めず。この辺がこなれてくるのは40年代以降。
で、民間飛行場で悪い事例を造ると自衛隊や米軍基地でも類似の現象が起きることに。
百里しかり、小松しかり。
この辺を思想絡み抜きで突いた民間の書籍というのは中々ないですね。
しかし、防衛施設庁発行の『調和』をめくっていくとそういう一面が見えてくる。
949:名無し三等兵
11/12/25 00:53:51.72
最近読んだ本
『九七重爆隊空戦記―サリーの防御はゼロだった』 久保 義明著
URLリンク(www.amazon.co.jp)
陸軍予科士官学校(54期)から航空士官学校に入り、開戦が近い1941年6月に97式重爆のパイロットとして飛行第14戦隊付きとなった著者の戦記。
著者が所属する第14戦隊は台湾に駐屯していたが、開戦後フィリピン、マレー、ビルマを転戦し、続いてラバウルそばのココポに派遣されてソロモン・ニューギニア方面の航空消耗戦に巻き込まれる。
著者は部隊がソロモンから転進した後少ししてから転任し、浜松と福井県の三国で航空士官学校の教官として終戦までを過ごした。
割と長期間を教官として過ごした経験からか、教官時代自体の描写はそれほど多くないものの、搭乗員の育成や教育に関するコメントが端々に見られ興味深い。
一方戦闘描写ではソロモン・ニューギニア戦の困難さが際立つ。
敵への爆撃のみならず輸送などの任務も行い、敵の爆撃を避けて必死に機体の隠匿に勤めて少ない機会を狙って損害覚悟で出撃する任務が続く。
圧倒的な数の敵を相手にしてこちらは補充が続かず、部隊の稼働機は43年3月の派遣から11月の転進までで4分の1程度に急落してしまっている。
また著者の世代はちょうどもっとも若い士官層であり、航空士官学校を重爆で卒業した同期90名余りのうち、1945年初頭の時点で生き残っていたのはわずか十数名という状態だった。
著者がニューギニアで輸送した軍司令官の参謀が回想で「戦況から見て、彼も勤めを果たして立派に散華していったことだろう」と言っていたという笑えないエピソードもある。
基本的には同じ部隊や戦場にいた兵士から指揮官までの回想録を時には引用しつつ、真面目な記述が続く戦記だが、ペナンでのお休みやP-39との空戦といったちょっとほのぼのする話も少し混じっている。
掲載されている写真では、爆撃中に上空から著者が撮影した2枚が興味深い。1枚には被弾し高度を下げる僚機の重爆が写っている。
著者は日本陸軍の爆撃機が戦闘機などと比べて注目・評価されていないことを嘆き、特に大戦後半に活躍できなかったのは搭乗員が原因ではなく、制空権や性能、補給や作戦計画といった要因が主因だったのだと主張する。
著者の真面目さと陸軍重爆隊の苦境が伝わってくるようなこの戦記を読む限り、その主張は頷けるものである。
950:名無し三等兵
11/12/25 00:59:40.59
やがて懸案にありそうな土地に引っ越して、住民ヅラして待ち受ける乞食根性の団塊世代とか実際にいるからなぁ。
ヤンバルの辺りとかね…。
もうそのやり方は儲からないし面白くもないということを、一度何かの事案で証明できればいいんだけどね。
951:岩見浩造 ◆Pazz3kzZyM
11/12/25 04:13:51.59
そこまで札付きの活動家はごく一部です。
逆に、攪乱などごく一部の活動家が居れば足ります。
公共事業の説明会に出ているとどこでもこういうタイプの人物がやってきます。
現代社会ではどこの土地でも程度の差こそあれ(取分け都会なら)、一定の確率で存在しているものと
受け取った方がいいです。つまり、彼らは正当な意味の住民ですよ。
その点を踏まえないで説明会で高邁な説教を垂れる保守派の方の中には
却って浮き上がってしまう方もいます。
で、書評の話にシフトするわけですが、研究の場においても
数十年に渡る基地反対運動を客観的に眺めた書籍というのは中々出ないですね。
その理由の一つは軍事雑誌を読めば分かるがそういう文化が形成されてないから。
偶にある基地特集を見ても保守オヤジや兵器おたく、ちょっと思慮に欠ける一部関係者を
満足させるための、役所の統計数字のコピーで終わってるようなものが目に付く。
URLリンク(www.amazon.co.jp)
しかしながら、最近はこのような本も最近出ています。
で、去年買って読んでみたのですが、基地内に取材をした部分を除くと掘り下げが少ないですね。
基地というものの公共性を認めて肯定的に描くことまでは否定しません。
むしろこれまで取り上げられてこなかったこともあるでしょう。
しかし、まだまだ社会的な視点から腰を据えて再構築した本は無い。
そういう方法論は左の方が優れているのは否めないのではないかと思います。
この著者の方々にももっと頑張って良い本を書いて欲しい、僭越ながらそう感じました。
952:岩見浩造 ◆Pazz3kzZyM
11/12/25 04:18:59.09
×数十年に渡る基地反対運動
○数十年に渡る基地反対運動、および基地を容認して共生する方々を含めた歴史
やはりいいところもあれば悪いところもあり、技術で解決すること、解決できないこと
というのはいつの時代でもあります。騒音問題などは好例でしょう。
953:名無し三等兵
11/12/25 11:11:59.91
ところであっちのスレ、とうとう言葉狩りを始めたな。
そういう行為が回り回って自分の首を絞めることになると想像も
できないんだろうか。
954:名無し三等兵
11/12/25 11:28:58.06
>>949
最近「九九双軽空戦記―ある軽爆戦隊長の手記」(光人社NF文庫 土井 勤)を
引っ張り出してきて読んでるんだが、陸軍爆撃機隊の扱いの悪さってのは
まったく同様だよね。
この本でも軽爆に対する無理解から白昼攻撃で1個戦隊が丸ごと消滅したり
点滴のような意味ない物資投下に従事して少しずつ確実に部隊が消耗していくさまが
見たままに書かれてる。
やや自画自賛的な部分はあるものの、歩兵から転科した戦隊長として
指揮官の立場から書かれた回顧録は貴重だと思った。
955:名無し三等兵
11/12/25 14:30:16.19
>>923の続き。3冊届いたので読んでみた。特に航空自衛隊F-4はオススメ。
RF-4EとRF-4EJの後席の違い、先に退役しそうなのはヤレているRF4EJだとか。
ネットの断片的な知識と違ってまとまった本はいいね。写真も豊富だった。
空自戦闘機はどれも言い訳が多いネ。脅威に対して必要な装備をしているというよりも
身内だけで通用する理論で、機数だけ懸命に合わせようとしているだけというか。
F-35で一気に盛り返す事ができるだろうか?
956:名無し三等兵
11/12/25 14:59:09.94
普仏戦争 に詳しい本、もしくは大部をさいた本はないでしょうか?
957:名無し三等兵
11/12/25 15:21:02.54
>>956
【質問】 普仏戦争に関する,まとまった日本語文献は出てる?
URLリンク(mltr.ganriki.net)
958:名無し三等兵
11/12/25 15:24:12.35
書評とは全く関係ないのですが
武経七書を自力で訳そうとしているのですが辞書に載っていないような漢語が出てきます
このような漢語を訳すにはどうすればいいでしょうか
959:名無し三等兵
11/12/25 17:59:48.21
>>958
世界史板の雑談スレに山野野衾というコテがいるので聞くがよろしと思われる
960:岩見浩造 ◆Pazz3kzZyM
11/12/25 19:00:42.51
908で挙げた岩波の李鴻章本を吟味してきた。
とりあえず、著者が冒頭で「少なくとも戦後は書かれていない」と言っていたのは事実。
しかし、参考文献欄で訳書として1987年に出た伝記を挙げているので、
この著者が言っているのは「日本人による」とか「バイアスのかかっていない」
という限定詞付き。
言い忘れていたが同時代には今のアメリカの国務長官を評するがごとく何冊かは出ているようだ。
李についてはつい最近も日本語である程度のボリュームの論文が出ており、
これらがどの程度岩波の本に反映されているかは微妙。
最後の参考文献欄には載っていなかったような。
清朝の軍事に興味のある人は、Geniiで拾える論文と併せ読むのがいいと思われる。
961:名無し三等兵
11/12/25 19:17:52.94
アーヴィングやカレルの著作は、食材で言ったらフグのようなもの?
962:名無し三等兵
11/12/25 19:19:49.91
グイド・クノップの『ヒトラーの共犯者』でも、アーヴィングの書いた
ゲーリングとゲッベルスの伝記(共に未邦訳)が参考文献に挙がってたな。
963:名無し三等兵
11/12/25 19:22:44.61
>>961
古典でもなんでも「書物には一定の割合で過誤や誤認が含まれている」ってのを認識してればいいんじゃない?
964:名無し三等兵
11/12/25 19:30:20.00
>>956
マイケル・ハワードが定番じゃないの?
URLリンク(www.amazon.com)
965:名無し三等兵
11/12/25 20:07:09.09
初版が1969年だから、古典の部類に入るか。2001年に第2版が出てるけど。
966:名無し三等兵
11/12/25 20:09:02.15
当事国のフランス人やドイツ人の手による普仏戦争本ではどれがオススメ?
967:名無し三等兵
11/12/25 20:50:49.82
>16 :最低人類0号:2011/12/25(日) 18:29:38.65 ID:IWtF0vJN0
>極端な営利(出版など)が目的でなければ自由、ってのがひろゆきの見解だったかと
>常見のアフィなんてまとめBlogに比べればおまじないレベルだしなあ
すんごく所沢にとってムシのいい意見だと思ったら>>956-957見て納得
やっぱ自作自演かよw