12/04/18 02:21:56.65
自衛隊、米領に駐留拠点 北マリアナ・テニアン島 :日本経済新聞
URLリンク(www.nikkei.com)
政府は安全保障上の大きな課題になっている離島の防衛能力などを高めるため、自衛隊を
初めて米国領に駐留させ、米軍との本格的な演習や訓練に乗り出す方向で調整に入った。
米自治領・北マリアナ諸島のテニアンに拠点を確保する計画だ。実現すれば、日米安保協力
は新しい段階に入る。
日本がテニアンの米軍基地の一部を借り、陸海空自衛隊の統合部隊をローテーション方式
で駐留させる考えだ。テニアン駐留の目的は訓練や演習で、米軍だけでなく、オーストラリア
など友好国の部隊との訓練にも活用する。
駐留の規模はこれから詰めるが、普段は最小限の人員を置いておき、必要に応じて追加部
隊を受け入れられるようにする。将来的には自衛隊が常駐する拠点に格上げすることも念頭
にある。
テニアンを選んだのは、米国がアジア太平洋の軍事戦略のハブ(中核)基地に位置づけるグ
アムに近く、日米共同の訓練・演習を実施しやすいためだ。当初はグアムに駐留することも検
討したが「グアムの米軍基地は狭い」(政府関係者)ことから、テニアンに決めた。
自衛隊はソマリア沖・アデン湾での海賊対策を展開するため、アフリカ東部のジブチに拠点を
設けているが、米国領には足場を持っていない。
自衛隊が米軍との訓練・演習を拡充するのは、中国軍の海洋進出や緊張が続く朝鮮半島情
勢を受け、手薄になっている南西諸島の防衛態勢を早急に整える必要があるためだ。
現在、自衛隊には占拠された離島に上陸し、取り返すための能力が十分ではない。テニアン
の拠点を生かし、こうした能力に優れた米海兵隊との訓練や実動演習を増やす狙いがある。
陸上自衛隊と米海兵隊はこれまでも、米カリフォルニア州の演習場を使い、離島侵攻に備え
た訓練を実施している。しかし西太平洋地域には適した施設がないため、訓練の回数や密度
にも限りがあった。