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東日本大震災で被災した岩手、宮城両県沿岸部の外国出身女性たちによる介護資格の取得
プロジェクトが、実を結ぼうとしている。NPO法人などの支援で言葉のハンディを乗り越えて
勉強を続け、早ければ来年1月にも介護現場で勤務する。新たな生活に踏み出そうと奮闘が続く。
岩手県住田町の気仙地方森林組合の事務所で今月上旬、フィリピンとチリ出身の女性9人が、
ホームヘルパー2級の資格取得の勉強をした。
血圧計や車いすなど介護現場の器具の使い方など実技のほか、福祉現場の用語を学んだ。
「けつあつとは、しんぞうからけつえきが…」と黒板に仮名で書かれた説明文を懸命に書き写した。
彼女らの大半は日本人の夫と結婚して家庭を築き、水産加工場や飲食店で働いてきた。だが
津波で勤務先が流され、収入源が絶たれた。
フィリピン出身で陸前高田市の佐々木クリスティンさん(27)は家族5人暮らし。勤め先のスナックは
津波で流された。別のスナックやレストランでアルバイトをしているが、収入は不安定だ。
昨年5月に101歳で死去した夫の祖母の介護経験を生かそうと思っている。「結構楽しく介護した。
私は向いている気がする」と話す。
気仙沼市本吉町の岩槻マリロウさん(39)もフィリピン出身。勤務していた水産加工場が津波で破壊
された。家族5人で生活し、宮城県南三陸町でのがれき撤去のアルバイトでしのぐ。「介護施設なら
夜の勤務もあり、収入が安定すると思う」と言う。
彼女らを支援しているのはNPO法人難民支援協会(東京)。地元ボランティアらと協力し、6月に
日本語の勉強会をスタート。ニチイ学館(同)の資格取得講座を無償で提供する。住田町で学ぶ9人の
ほか、沿岸部のフィリピン、中国人計9人も講座を受けている。
講師を務める大船渡市の介護福祉士及川喜子さん(62)は「仮設住宅に住む高齢者は生活リズムの
変化で体に変調を来す恐れがあり、介護現場の仕事はますます増える。新たな人材が求められている」
と語る。
近く彼女らの現場実習が始まり、12月中には2級の資格が取得できる見通し。ただ資格取得はスタート
地点。難民支援協会はニチイ学館と協力し、彼女らを雇い入れる介護施設を探す。難民支援協会の
田中志穗さん(34)は「みんな本当に頑張っている。就職先のマッチングを成し遂げたい」と話している。
ソース:河北新報(2011年11月28日月曜日)
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