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「神はサイコロを振りたまわず」。確率の話が出ると思い出すアインシュタインの言葉である。
量子力学では物事は因果律ではなく確率で決まる。そんな世界観に異を唱え主流派と対立したという
▲天才を悩ませたのは目に見えない微小な世界の話だが、普段の生活でも確率は私たちを惑わせる。
福島第1原発のような重大事故が1基の原発で起きる確率は10万年に1回なのか500年に1回なのか。
かけ離れた数字が原発の発電コストを検討する政府の会議で議論されている
▲「10万年に1回」は国際原子力機関(IAEA)が定める安全目標だ。しかし、これほどの事故を経験した
後では普通の感覚からかけ離れている。「500年に1回」は日本での原発運転実績と今回の事故に
基づいて算出されている。国内54基に当てはめると10年に1回。より実感に近いが、世界四百数十基に
当てはめると1年に1回となり、恐ろしい
▲確率が人々を惑わすのは地震の予測も同じだ。東日本大震災以前に政府の委員会が出した30年
以内の発生確率はマグニチュード(M)7.5前後の宮城県沖地震が99%、福島県沖はM7.4前後が
7%以下。M9の巨大地震を予測できず、惨敗といっていいだろう
▲大震災を踏まえて見直した長期予測によると、30年以内に今回と同じタイプのM9級地震が起きる
確率はほぼゼロ。三陸沖北部から房総沖の海溝寄りでM9級が起きる確率は30%。だが、これを
どこまで信じていいかは未知数だ
▲巨大地震も原発事故も現実に直面した人にとっては100%。神のサイコロ振りと割り切るわけには
いかないのが地震列島の宿命だ。
ソース:毎日新聞(2011年11月27日 0時08分)
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