11/09/16 14:17:39.13
もう黙ってはいられない!真の文明は、山を荒さず、人を殺さない
孫正義 「ソフトバンクの社長、今度は東電を買収しようとしているんじゃないか」そんな批判の嵐が吹き荒れました。
私がエネルギー問題に対して熱心だという記事やニュースが流れるたびに、株価もどんどん下がっていく。
ソフトバンク社内でさえ、批判の声や冷たい視線は流れてきます。私は上場会社の社長ですから、
「その社長が本業を離れて何をやっているんだ」と役員会でも大議論になりました。
それでも私は動かないわけにはいかなかった。あの震災、とりわけ福島原発の事故を目の当たりにしてしまった後では……。
私自身も大いに悩みました。というのも創業以来、私は「自分が決めた本業以外はしない」と固く心に決めていたからです。
私にとっての本業とは情報革命。ITと通信分野で勝負し、それ以外はやらない。そう決めていました。
しかしその決心は原発事故が起こったことで大きく揺らぎました。
放射能汚染の怖さは目に見えず、匂いもないことです。色も形もないのに、確実にそこにある危険。
多くの方が現在不安を抱え、未来の生活にもおびえて暮らしています。そんな中で自分だけが本業に専念していていいのかと散々悩みました。
おかげさまでソフトバンクの業績は悪くありません。創業以来最大の利益と売り上げも出しています。
しかし自分たちだけが利益を稼いだらそれでいいのかといえば、やはりそれは違います。
最初の筋道だけつくろう。原発に代わる自然エネルギーの可能性を探り、その最初のモデルケースをつくろう。
最初の糸口さえつくれば、あとは放っておいても様々な企業が参戦する。
そうなるまで力を注ぎ、その後再び本業に専念しよう。そう心に決めました。
そこで登場するのが自然エネルギーです。太陽光、風力、地熱、水力など、
地球に天然自然にある恵みを利用して人間が使う電力を得ようというものです。
先日、菅首相も交えて自然エネルギーについての対談を行いました。
その際に音楽家の坂本龍一さんからビデオメッセージをいただいたのですが、その中の彼の言葉に私は大変感動いたしました。
「真の文明は山を荒さず、川を荒さず、村を破らず、人を殺さざるべし」
(編集部注・足尾銅山鉱毒事件を告発した明治の政治家田中正造氏の言葉)
我々人類は文明として電気を生み出し、電気を普及させてきましたが、
その文明の利器が結果として人を傷つけて不幸にしてはならないのです。
思い切り空気を吸うこともできない、水も野菜も魚も安心して口に運ぶこともできない。
そんな世界は真の文明国家とはいえません。もう一度私たちが人を幸せにする文明を築くためには、
やはり根本的なエネルギー転換が必要なのです。(抜粋)
URLリンク(president.jp.reuters.com)
URLリンク(president.jp.reuters.com)
URLリンク(president.jp.reuters.com)