11/08/20 19:51:22.42
(※かなり抜粋しています。議論全体はソース元の動画でご覧下さい)
メディア戦争から行こうか。あのなんだっけ、宮崎あおいの旦那さん、高岡さんだっけ。「フジテレビは韓流ばっかりとりあげてうぜえ」
って話だよね。で、それに関して、いろんな意見があるんだけどさ。
一人、クラウドシティの中で、中国に長い間行ってた人が書いたのがあって、それが面白かったんだ。どういう論に展開していくのか
っていうと、「いまの韓流ブームとか、韓流を仕掛けようとしてるって言うのは…一部で噂がある、韓国のメディアのなり韓国の政府
なりが、誰かを買収してるんじゃないか、そういうふうなこともあるのかもわかんないんだけど、もっと本質的な理由として、日本の
テレビ局が、番組制作能力を失っているんじゃないか。」
これはオレね、いい線だと思う。すっごいいい読みだと思う。あのさ、みんなテレビ見ないじゃん。あのさ、6月ぐらいの民放の
ゴールデンタイムの視聴率が軒並み10%を割っちゃったそうなんだけども、みんな見てなくて、ニコ生見てるわけじゃん(笑)。
どういうことかっていうと、製造業の外注化によって産業の空洞化って言うのがあるよね。例えば、昔は、アメリカのアニメってたいした
もんだったんだよ。でも1950年代・60年代・70年代に、アメリカのテレビ局は、アニメの製作に関して、アメリカのアニメ会社も大量に
日本に外注した。だから、今の日本の、ガンダムとかエヴァとかその辺のレベルの高いアニメ、ポケモンとか何でできてるかというと、
その当時アメリカが「安いから」という理由で、自分の国の産業を空洞化させて、日本にアニメを発注しちゃったおかげ。自業自得。
アメリカの凋落はそうだし、日本のアニメ産業がのびたのは、そのおかげでもあるんだ。
で、いま日本と韓国の間で起こっていることもこれなんじゃないのか。結局、日本のテレビ会社は、番組制作能力が下がってきてる。
ドラマを作っても、そんなに面白いものが作れない。すっごいいい配役をつれてきても、視聴率10%取れない。ところが韓国のドラマ
だったら、日本のドラマだったら1からつくらないといけないんだけど、もう既に人気あるものを買ってくればいい。だからリスクも低い。
これが韓流ブームの仕掛けの裏にあるんじゃないかなって思ったら、なんかオレにはしっくり来る。
なんていうかな、「メディアによって、日本のメディアが買収されて、それで流してるんだ」って言うような陰謀論ぽいものって、あまりにも
単純すぎて俺は信用できないんだ。
俺がもっと大事なことだと思うのは、もし日本のテレビドラマとか、もしくは日本のJ-POPといわれるものが、コストそんなにかからずに、
韓国のやつより、他の国のやつより、面白かったら、こんな問題起こんなかったと思うんだよな。
僕らは20年ぐらい前かな、デトロイトで日本車をボコボコに壊すアメリカ人を見て「バカだな」って思ったわけなんだ。そんときに
アメリカのデトロイトの人たちが言ってるのは、「日本車の輸入をやめろー」とか、「アメリカの市民の生活を守れ」って。
日本人何て言ったか。当時の島耕作なんか読んでみてくれればわかるんだけども、「お前らは働かないからだよ」と。
「お前らが安くていい車作っていればこんなことにはならなかったんだよ」と。「そのこと考えずに、日本車をボコボコ叩いていって、
それで何か?ナショナリズムに燃えたつもりかよ。もうほんとにアメリカ人は田舎者だよな」っていうふうに、日本人はみんな思った。
下手したらオレたちもそんなこと考えちゃうところにいるわけだな。だから、「電通なりどっかなりが日本のメディアを巻き込んで、
売国奴的な動きをしてる」っていうことより、日本のドラマ界か映画界が、根本的に生産能力を失いつつあるところだっていう、
そっちの方の危機感を持ったほうが、国益には近いと思うんですが、どう思いますか?
ソース(ニコニコ生放送・岡田斗司夫ゼミ8月号「戦争は好きですか?」を文字起こし)※上記の話は22分頃から30分ごろまで
URLリンク(www.nicovideo.jp)