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世の中には、おかしな規制が数多い。役所が業界を仕切るためのツールである。もちろん、中には食品の安全性や
建物の耐久性など、必要な規制もあるにはある。しかし、バカバカしくて笑っちゃうようなものもたくさんある。
それらをまとめたのが「『規制』を変えれば電気も足りる」という本だ。著者は渡辺喜美・元行革担当相の下で
大臣補佐官を務め、その後、役所を辞めた原英史氏。たとえば、TVで流れる風邪薬のCM。必ずピンポンという
音が入るが、これも規制だ。厚労省が「使用上の注意を促すように」と通達を出していて、厚労省の役人が天下っている
業界団体が「視聴者の注意を喚起するような音声も併用する」と、細かく決めているのである。
そんな規制を原氏はおバカ規制と呼んでいる。原氏に日本のワーストおバカ規制を聞いてみた。
「ワースト1は電力規制、次が運転免許に関する規制、3番目は派遣規制ですね」
電力規制は山のようにあって、例えば、六本木ヒルズが自家発電装置を持っていても、その電気を近隣住民は使えない。
六本木ヒルズの自家発電は特定電気事業者に分類され、特定の地域にしか供給できないからだ。さらに送電事業は
一般電気事業者に分類される大手電力会社が握っている。新規事業者は電力会社に託送料金を支払う必要があり、
これだけですごいハンディを背負わされてしまう。
「うまいラーメンを作っても、出前は老舗ラーメン屋のバイクを使用するように義務付けられているようなもの。
競争相手に頭を下げなきゃいけないのです」(原氏)
ベラボーな出前代をふんだくられれば、勝負にならないわけである。
「運転免許は多くの国が一度取れば、更新なしです。日本は3、5年ごとに2550円の更新料と700~1700円の
講習料を取られる。その際、教則本が配られますが、あれは年間1400万部も出る大ベストセラー。大ヒット漫画、
『ONE PIECE』を軽く超えるのです。これを独占的に扱っているのが全日本交通安全協会。警察のOBを
大量に抱える天下り組織です」(同)
派遣規制も笑ってしまう。厚労省の局長通達で、特定の派遣社員の仕事は厳しく制限されるようになった。
1年契約の一般事務ではなく、「パソコン操作」などをする5号業務の派遣社員(こちらは派遣期間の制限がない)は、
お茶くみをしてはいけないことになったのである。
「局長通達に伴う疑義応答集にはわざわざ『5号業務の実施に伴い、お茶くみが必要になることは考えられない』と
書いてあります。だったら派遣なんか雇わないという企業が出てきて、5号業務の実働者数はこの3年間で
約25万人から12万人に減少しました」(同)
役人は世間の常識が何にもわかっていない。
ソース:ゲンダイネット
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