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5月9日、日雇い労働者が集まる大阪市西成区のあいりん地区で、無料の職業紹介をしている財団法人
「西成労働福祉センター」に、同センターが仕事を斡旋した60代男性から、「福島第1原発で
働かされた」との相談が寄せられていたことが分かった。
センターによると、本来、男性に斡旋したのは岐阜県の建設業者から受け付けた
「宮城県女川町で10トンダンプ運転手。
日当1万2千円で30日間」という求人。だが実際には、タンクローリーで福島第1原発へ水を運んだり、
敷地内で防護服を着て5、6号機への注水作業に従事するなどさせられたという。
原発作業員を巡る杜撰(ずさん)な雇用実態が明らかになった形だが、日雇いセンターで雇われるような
「素人」が働いても問題ないほど、安全管理は徹底されているのだろうか。
1970年代から原発労働ひと筋、今では日立プラント系の3次受け会社を経営し
20名の社員を抱えるAさん(74歳)はこう語る。
「原発は安全だよ! 40年働いてこのとおりオレはまだピンピンしている。言われていることをやっている限り作業は安全。
被爆量をサルベージする人(放射線管理者)がいつもそばにいるしね。
働く人には丸2日かけて原発作業と放射能についての教育も受けさせるしさ。ここ15年くらい、安全基準は特に厳しいんだ」
だが、80年代から福島第一原発や浜岡原発など数多くの原発で働いてきた川上武志氏(60歳)は、安全面に関してこう疑問を呈する。
「一応丸1日、5時間の安全講義を受けますが、内実は『放射能は安全です』と思い込ませるだけの
マインドコントロールです。しかも、『余計なことを言って殿様(電力会社)を怒らすな!』と、下請け業者から事前に諭される。
各地で講義を受けたけど浜岡は教科書すらなかった。そうして、本当は危険なのに何も考えずに
働くという作業員が出来上がっていくわけです」
西成の男性も十分な安全講義を受けていないと見られており、高額な報酬で人を集め、
安全管理は適当という電力会社の実態は、追求されて然るべき。
今回の原発事故が“人災”と言われても仕方のない事実がリアルに存在するのだから。
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