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細野豪志統合本部事務局長は、2011年5月2日16時半頃に開いた福島原子力発電所事故
対策統合本部 の共同記者会見の冒頭説明で、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)について、
新たに5,000件のシミュレーションデータが見つかったと発表。
4月30日の時点で、ニコニコ動画七功尾記者からのSPEEDIに関する質問に
「いま政府が持っているデータはすべて公開した」としていたことを謝罪した。
会見で細野統合本部事務局長は、1日夜に報告を受けるまで未公開データがあることを
把握して いなかったとしながらも、「『すでにすべての情報公開をした』という誤った事実を
伝えてしまった ことに、心よりお詫びを申し上げたい」と語った。
また七尾記者から「SPEEDIのシステムに問題を感じたことはあるか。例えばWSPEEDI(※)は、開発業者のプレゼンレベルのような印象。
これまでSPEEDIのシステムそのものについてあまり議論がなされなかったが、『SPEEDI幻想』といったものがあったのではないか」と問われると、
細野統合本部 事務局長は「問題は大いにあったと思う」とし、 「SPEEDIというのは、(放射性物質の)放出源のデータが正確に得られたときに
初めて機能するシミュレーションの仕組みだ。
大きな事故が起こったときには、モニタリングが安定的にできる状況ではなくなるかもしれないということは
容易に想像がつくはずだが、実際問題として、今回の事故の あと動いていたモニタリングポストは、
東京電力の4ヶ所と、福島県が持っていたものはほとんどダメ になってわずか1ヶ所、その計5ヶ所のみだった。
国がまともにモニタリングをできるようになったのは (事故発生から)1週間から10日後で、事態が最も深刻化していたときには、
モニタリングができなかった…だから、原子力発電所の深刻な事故というのは、どういうもので、どういうことが起こり
うるのかということについての想定がほとんどなされないまま、ソフトが作られていたんだと思う。
したがって、(データの)公開がこれだけ遅くなったことは国民のみなさまに率直にお詫びをしなければ
ならないと思うが、そもそもこのデータが使えるものなのかどうかも含め、SPEEDIというシステム自体に
関係者は疑問を持っていたようなので、その欠陥が影響を及ぼしたのだと思う」と述べた。
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