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東日本大震災で起きた県内の液状化被害は、横浜、川崎、茅ケ崎の3市で計72件に上ることが、県の集計で分かった。
地盤の弱い臨海部の埋め立て地が中心だが、液状化が想定されていなかった内陸部でも住宅が傾く被害が発生。
専門家は本震の揺れが長かったことが原因とみている。
影響が広範囲に及んだ上、復旧費用の住民負担も大きいことから、県は25日、庁内にプロジェクトチームを設置。調査を進め、今後の対策を検討する。
県が市町村を通じて確認した被害の内訳は、横浜市が、中、金沢、港北の3区で計68件、川崎市川崎区3件、茅ケ崎市1件。
一戸建て住宅に被害が出たのは、横浜市港北区小机町と茅ケ崎市みずき。
ともに内陸部の住宅地で、県の液状化予測図で被害が想定されていなかった。
ただ、小机はため池を埋め立てて50年以上前に分譲された場所。
みずきもかつては水田だったとされ、もともとの地盤の弱さが影響した可能性があるという。
小机は家が傾斜するなどの被害が相次ぎ、20軒以上が「一部損壊」と判定された。
住民は「庭の駐車場が沈み、玄関ドアが開かなくなった」「地中の浄化槽が浮き上がった」「アパートの外階段が建物から離れてしまった」などと被害を訴えている。
みずきでは「地震の時に砂交じりの水が噴き上がり、家が傾いたとの情報がある」(市防災対策課)としている。
一方、臨海部は、川崎市川崎区東扇島で約4千平方メートルにわたって液状化がみられ、道路と公園に被害が出た。
横浜市金沢区福浦と柴町では道路や集合住宅など各所で発生。
共用の地下駐車場が隆起し、地表と1・5メートルほどの高低差が生じたマンションもある。
主に金沢区の被害を調査した関東学院大の規矩大義教授(地盤防災工学)は
「大震災で県内で観測された震度4や5では、本来液状化は発生しない。それが今回起きたのは、揺れがあまりに長かったためではないか」と分析。
さらに「硬い地盤までくいを打ち込んでいる集合住宅が傾くことは基本的にないが、基礎が浅い一戸建ては沈んだり傾いたりしやすい」と指摘し、
「余震が相次ぐ現状では、再び液状化が起きる可能性があり、復旧のタイミングが難しい」と影響の長期化を懸念する。
傾いた家を元の状態に戻すには数百万円かかるとされるが、傾斜以外の建物損傷がないケースでは、
「全壊」に対して最大300万円を支給する被災者生活再建支援法が適用されない可能性が高い。
このため県と横浜市は、支援法の適用緩和や支援金の増額などを要望している。
25日の県プロジェクトチームの初会合では、横浜、茅ケ崎市内の被害箇所でボーリング調査などを行い、秋までに結果をまとめることを決めた。
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