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11/03/17 22:18:31.40
ナショナルジオグラフィックニュース
首に羽毛がないニワトリ、遺伝的変異か
March 16, 2011

 首に羽毛がないニワトリの一種「トランシルバニア・ネイクドネック」。最新の研究によると、裸の首の
理由がついに解明されたという。どうやら吸血鬼ドラキュラとは関係が無いらしい。

DNA分析の結果、ネイクドネック種の特異な首は、偶然の遺伝的変異の結果とわかった。羽毛の発生を
阻害する分子「BMP12」が過剰生産されていたのだ。

 この突然変異は数百年前、ルーマニア北部で飼育されていたニワトリで最初に発生した。ネイクドネック種の
体部は通常のニワトリ(chicken)と変わらないが、羽毛のない真っ赤な長い首の上にシチメンチョウ(turkey)に
よく似た頭を乗せている。「ターケン(turken)」や「チャーキー(churkey)」などの愛称も持つ。

 驚くことに、実験室で標準的なニワトリ種の胚にBMP12を組み込んだところ、首に羽毛のないニワトリが誕生した。
研究チームのリーダーで、イギリスのスコットランドにあるエディンバラ大学ロスリン研究所の発生生物学者デニス・
ヒードン氏は、「首の部分はBMP12に対する感度が特に高いと考えられる」と述べる。

 ヒードン氏の研究チームはさらにDNA解析を進め、羽毛のない皮膚でビタミンAに由来する酸が生産されている
事実を突き止めた。この酸はBMP分子の効果を強化するため、首に羽毛が生えてこない。

 通常、遺伝的変異は動物に対して悪影響を及ぼすことが多いが、ネイクドネック種は世界中で人気のニワトリに
なった。「首に羽毛がないと高温に強くなり、良質の肉や卵を生産できる。メキシコなど暑い地域の養鶏業者にとっては
特に重宝だ」とヒードン氏は話す。

 裸の首はネイクドネック種の専売特許というわけではないらしい。ヒードン氏は、「すべての鳥の遺伝子には、最初から
“首の羽毛をなくす”スイッチが用意されているのではないか」と推測する。皮膚のBMP12を増大させる変異が生じた場合、
特に感度が高い首はすぐに羽毛が失われるという。

 BMP12が関係するかは不明だが、例えば野生のダチョウやハゲコウの首に羽毛がないのも、体温を下げる仕組みで
ある可能性が高い。「気候が暑くなり、鳥が大型化すると、首の羽毛をなくす進化の道が常に選択される」。

▽ソース
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)
▽首に羽毛のないニワトリ種「トランシルバニア・ネイクドネック」
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)


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