11/02/04 15:18:04
ロシアのセルジュコフ国防相が４日、視察のため北方領土の択捉島と国後島を訪れた。
色丹島へも視察に向かうとみられている。インフラ整備など社会経済開発だけでなく、
軍事的な重要拠点としての国防上の観点からも北方四島の実効支配を誇示する
狙いがあると見られる。
前原誠司外相が１０日にロシア訪問へ出発する直前の国防相の北方領土訪問は、
日本側の反発を呼びそうだ。
インタファクス通信などによると、国防相は４日、ロシア東部軍管区本部がある極東
ハバロフスクに到着。そこからまず択捉島に向かった。駐留部隊の装備や後方支援の
実情視察が目的とされる。
昨年１１月にメドベージェフ大統領がソ連時代を含む歴代最高指導者として初めて
国後島を訪問して以降も、シュワロフ第１副首相やバサルギン地域発展相らが国後・
択捉両島を訪問。クリル諸島社会経済発展計画（２００７～１５年）に基づくインフラ
整備の点検が主眼だった。先月には軍の後方支援担当のブルガコフ国防次官も訪問していた。
ロシア軍は昨年夏、択捉島のオクチャブリスキー演習場で戦術演習を実施。その際、
当時の岡田克也外相は「日本の立場として認められない。極めて遺憾」と述べていた。
今回、１９５６年の日ソ共同宣言で平和条約締結後の引き渡しが明記された色丹島
も訪れれば、いっそう波紋が広がるとみられる。
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