10/11/30 10:35:59
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突映像の流出先となった「ユーチューブ」では、
これまでも合法、違法を問わずユーザーの投稿が社会に影響を及ぼしてきた。一
般人がユーチューブのおかげで世界的な歌姫になるほどの“メディア 力”があ
る一方で、著作権侵害の動画であふれかえっていることも事実。衝突映像は結果
的に国民の知る権利に応える形になったが、今後、違法投稿を勢いづか せるき
っかけになるのではと懸念する声もある。
「今パソコンの前で『自分が選ばれるわけがない』と考えているあなた。
あなたにもその可能性はあるのです。私はその生き証人ですよ」
英国の歌手、スーザン・ボイルさん(49)は今年7月、自身のサイトでこ
う呼びかけた。ボイルさんは昨年4月にテレビのオーディション番組で美声を披
露。その模様がユーチューブなどに転載されると、世界的な注目を集める存在に
なった。シンデレラ・ストーリーだが、それを後押ししたのが、著作権を侵害し
たテ レビ映像の違法投稿だったことも事実だ。
国内でも、人気アニメ番組などが放送後すぐに登録され、大勢に視聴されてい
る。ユーチューブ側はテレビ局などの削除要請に応じ、「繰り返し侵害行為を行
っているユーザーのアカウントは削除する」として対処しているが、それでも膨
大な数の違法動画が削除されないままだ。
また、ユーチューブの映像で車上荒らしの手口を学び、実行した高校生ら少年
3人が今月逮捕。別の動画配信サイトの「ユーストリーム」でも今月、仙台市の
男性が自殺する様子が生中継され、5千人近くが見るという“事件”もあった。
その一方、ユーチューブのメディアとしての力を評価し、官公庁や企業が「公
式チャンネル」を開設する動きも広まっている。中央官庁は大臣会見を公開し、
テレビ局も地上波では平成19年のTOKYO MXを皮切りに、テレビ朝日な
どがチャンネルを開設、番組の一部などを流している。
専修大学 の山田健太准教授(言論法)は「ネットでは著作権を簡単に無視す
るなど、歯止めや自制心が希薄。また、マスメディアの報道とは違い、真偽や『隠
された意 図』が検証されていない」と指摘。「今回の流出が世論の好意的な反響
を呼んだことから、今後、違法動画の投稿が勢いづく恐れもある。ネット社会の
“規制” の形がどうあるべきかを考える時期に来ている」と問題提起している。
URLリンク(www.sankeibiz.jp)