【論説】渡辺淳一氏「ひきこもりをパソコンオタクにしておくのは勿体ない。『ひきこもり村』を作り、ひきこもり同士で生活してもらおう」at WILDPLUS
【論説】渡辺淳一氏「ひきこもりをパソコンオタクにしておくのは勿体ない。『ひきこもり村』を作り、ひきこもり同士で生活してもらおう」 - 暇つぶし2ch1:諸君(もろきみ)φ ★
10/08/06 00:03:04
 ある新聞の報道によると、いまや「ひきこもり」が全国で70万人にのぼるとか。これは最近の内閣府の実態調査によってわかったものだが、
さらに将来、ひきこもりになる可能性のある「ひきこもり予備軍」は155万人とかで、今後さらに増える可能性がある、と分析しているようである。
(中略)
 以上のデータから内閣府では危機感を深め、各自治体や学校へ支援の手引きなどをまとめて配布し、家庭、学校、地域社会などで
連携する必要がある、と考えているようだが、この問題、はたしてそんなことで解決するのだろうか。だいたい「ひきこもり族」は、外からの
呼びかけに応じようともしないのだから、学校や地域社会が呼びかけたからといって、すぐに応じるとは思えない。もっと斬新で画期的な
方法は、ないものだろうか。

■ひきこもり同士で

 そこで考えられるのが、「ひきこもり村」をつくることである。「なんだ、それは?」といわれるかもしれないが、ひきこもり族だけで村をつくる。
「どこに?」ということになるが、国や都が持っている土地の一部を提供してもらう。たとえば東京湾の埋立地とか公園の一部などを利用して、
そこに新しい村をつくる。

 もちろん、村をつくるのだから、土地だけでは困る。そこにプレハブでもいいから、まず人が住める程度の家かアパートをつくり、ひきこもり族が
勝手に来て、自由に住めるようにする。そこでは、ある程度の入居費をとり、管理人も必要だが、住む人が増えるにつれて、簡単なレストラン
やコンビニなどもできてくるかもしれない。とにかく、住むに必要な最低条件だけ揃えておき、あとは、「自由にどうぞ」ということにする。

 それで、はたしてひきこもり族が集まってくるか。危惧する人も多いかもしれないが、ひきこもり族といっても、なにも好んでひきこもったわけ
ではない。一般の人々の生活ペースや人間関係が合わなくて、孤立しただけである。たとえ、ひきこもっていたとしても、みなと触れ合い
社会に出て働きたいという気持ちはある。ただそれを容易に実行する場がなかっただけだから、きっかけさえつくってやれば、あとは簡単。
自分たちのための村があり、同じ悩みを抱えている仲間が集まっているときいたら、少しずつこの村に興味を抱くに違いない。

 それに、彼等はとくにお金がないわけではない。なにもしなくても生きてこられたのは、実家がある程度、恵まれていたからである。それならば、
親もひきこもりの子供に多少のお金を与えて、「ひきこもり村に行ってみろ」とすすめてみればいい。ひきこもりの7割が、家族に対して申し訳
ないと思っているという。それだけに当人たちも、家に籠って、まわりの人たちに白い目で見られるより、いっそ仲間のいるところに行ったほうが
楽しそうだし、親にも迷惑かけずにすむと、この村に集まってくるに違いない。

■まず寄り集まって

 最近小学校の運動会では、一位二位と順位をつけないらしいが、こんな不自然なことはない。順位をつけずに表面だけつくろっても、
現実に足の速さに差があることは誰でもわかる。こうした当たり前のことを隠して、幼いときから甘やかすと、長じてさまざまなことに対応
できなくなる。

 ひきこもりも、世間を知るチャンスを逃して、社会への対応力を失った人々である。対人関係こそ苦手で駄目だが、精神的にはむしろ
純粋である。こういう人材を家に閉じ込め、パソコンオタクにしておくのはもったいない。

 それより、この人たちにひきこもり村に集ってもらい、ひきこもり同士で生活してもらう。ひきこもりから脱却する第一歩は、まず人と触れ合う
ことである。初めは苦手でも、それをくり返すうちに、少しずつ話せるようになり、人間がさほど嫌いでなくなり、逆に興味をもつにいたる。
そして、ともに働こうという気になれば、ここに若い労働力を求める人々が集まり、村は活気を呈し、さらにひきこもりが集まってくる。

 こうなればしめたもの。ひきこもりが治り、さらに街も活性化し、一挙両得だと思うけど。ぜひつくってみて欲しいものである。

ソース(週刊新潮 8/12・19合併号 78~79ページ 「あとの祭り」 渡辺淳一氏)


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