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(黒鉄ヒロシ:週刊文春 9月1日号より抜粋要約)
昭和三十年代に『ルーシー・ショー』や『パパは何でも知っている』といったアメリカのドラマが
たくさん入ってきた。あの中に描かれるアメリカの豊かさに、日本の子供たちは憧れた。あれは、
タダ同然で日本のテレビ局に渡したのです。
自国や自国の商品に対して抵抗感をなくすための、アメリカの作戦でしょう。
日本人はそれに気づくまで、だいぶ時間がかかりました。
いま、アジアや中東、アフリカ諸国に向けて同じアイデアを行使しているのが、韓国です。
まずドラマを安い値段で持っていって流し、親しみを感じさせる。
次に企業が出て行って、物を買い付け工場を作る。ドラマや音楽は地ならし役の尖兵であることに、
多くの日本人は気づかない。
テレビ局が自前で制作するより安いからという理由で韓国のドラマを安易に買ってきて垂れ流せば、
ドラマの中に内包されている韓国の文化も浸透していく。
たくさん入ってきてくるドラマが、実はトロイの木馬だったらどうするのか、という発想がない。