10/05/03 20:06:30 uQsaS80m
食事を通して体内に入った脂質(中性脂肪、コレステロール)は、十二指腸で、肝
臓でつくられた胆汁酸と一緒になり、吸収されやすい形になって小腸へ送られま
す。そして小腸から吸収されると、形を変えながらリンパ管から血管へと流れ、肝
臓に運ばれます。消化吸収された胆汁酸の大部分は、肝臓から胆のうをへて再
び十二指腸へ流れます。コレステロールはそれ自身が胆汁酸を合成する材料に
なったり、LDLコレステロールとして体内でコレステロールを必要としている組織に
送られます。一般に血中コレステロール値が高い状態というのは、血液中にこの
LDLコレステロールが増えた状態のことをいいます。では、食事で脂肪と大豆たん
白をいっしょに摂った場合はどうなるでしょうか。胃から十二指腸までのところは
同じです。ところが、十二指腸で分泌された胆汁酸は、中性脂肪やコレステロール
ではなく、水にも油にもなじみやすい性質をもつ大豆たん白の方に結びつきます。
このため、本来なら中性脂肪やコレステロールに結びつくはずの胆汁酸が少なく
なり、これらの脂肪の吸収量が低下します。この結果、小腸から肝臓に運ばれる
脂肪の量が抑制され、血中に流れるLDLコレステロールの量が低減することにな
ります。一方、大豆たん白と結びついた胆汁酸や、吸収されなかったコレステロー
ルなどは小腸で再吸収されず、そのまま体外に排泄されますが、大豆たん白自
体は小腸や大腸で更に消化を受けて吸収されます。つまり、大豆たん白は小腸
でのコレステロールの吸収を抑え、さらに「運び屋」である胆汁酸の量を減らすと
いう、二重のコレステロール低下作用をもっているのです。
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