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―日本企業はこの20年で地盤沈下したが、なかでも目立つのがエレクトロニクスの失速だ。
「日本の電機の勢いはソニーと松下電器産業(現パナソニック)が家庭用VTRで『ベータ対VHS』の規格争いを繰り広げたころがピークだった。1980年代限りで日本の時代は終わったのではないか。」
= 電機オワタ
―何が原因か。
「年功序列や終身雇用の慣行は基本的に揺らいでおらず、『会社をつぶさないこと』が美徳だと思われている。思い切ったリストラには踏み込めず、M&A(合併・買収)の利益が享受できない。」
= リストラ推進
―企業の経営の方向性に問題があるのか。
「国内市場のシェアを気にしすぎるのも、日本企業の問題点だ。国内では手広く事業をする一方、世界市場をにらんだ発想が弱い。」
= 日本企業オワタ
―かつて出井さんが率いたソニーは、携帯音楽プレーヤーで米アップルに遅れを取った。
「ソニー時代のことはあまり話す立場にないが、一般論でいえば、日本人全体にコンピューター・リテラシー(知識や活用能力)が十分ではない。」
= 日本人無能
―今後の日本の見渡して、どんな人に期待するか。
「これだけ先行きが不透明になると、優秀な人の間には(組織に頼らず)自分の力でキャリアを切り開こうとする人たちがかなり出てくると思う。」
= 転職万歳