10/06/07 01:00:33 SKaEH9VM0
オリンピックは思ったより簡単だとおもった。そう言った後、テレビで
また泣いちゃった。自分でも矛盾だと思うけれど、涙が止まらないから
仕方ない。
母と帰宅すると父が死んだ魚の目を私に向ける。事業に失敗してから、
父はいつもずっとこうだ。たちまちのうちに父と母が言い争いをはじめ
る。私は自分の部屋にこもって姉に電話する。
「エラ、私ね…何か買ってあげたいと思って。」
「は? 何を?」
「今日インタビューで言われたし。妹のために夢を断念した姉さんに
何かプレゼントしたかって。車とか、そういう、…」
「…何もいらないわ、ヨナ、そんなこと気にしないで」
病院で働いている姉は口調だけはやさしいけれど。
インターネットで見る、あの、アサダマオ、マオチャン、
のおねえさんのマイ、のようではない。
「ヨナ、私とあなたは住む世界が違うの。だから、ネットで
私のこと書かないで、写真も前みたいにアップしないでね、
ほんとに困るから、困るのよ、絶対にやめて、絶対に絶対に」