【リレー小説】シベリア・サスペンス劇場3【三行まで】at SIBERIA
【リレー小説】シベリア・サスペンス劇場3【三行まで】 - 暇つぶし2ch277:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/04 18:22:00.89 発信元:124.146.175.16
女性職員が署長に命じられた弁当を2つ買って戻ってきた。「おう、ご苦労さん」署長は笑顔で受け取る。
『いつもの弁当』とは、ほっともっとの『満腹のり弁』であった。大きな容器の半分がのり弁で半分が焼そばになっている。この焼そばの正体は他の弁当の付け合わせのスパゲッティ麺を使った代物だ。
「これが安くて満腹になる最高の弁当なんです」「はぁ、そんなもんですか‥‥」署長と目暮は向き合って満腹のり弁を食べ始めた頃、先ほどの女性職員がお茶を淹れて持って来てくれた。

278:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/04 20:45:20.14 発信元:61.125.227.214
「また飯食うのかよ、なんで俺だけあらしなんだよ」古手川は弁当を食べながら無能の目暮警部にたいしてそう思った
そこへ神宮寺から電話が入った、新宿三丁目で犯人と思われる韓国人を逮捕した至急パトカーをよこしてくれとのことだった
みんな昼飯を食うのに手一杯なので署長が自らで向かえることにした

279:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/04 21:44:55.46 発信元:202.229.176.49
※流れを読めないなら来ないでください。このスレの主な流れが面白いと感じないのなら最初から来ないで頂きたい。ここは千客万来なスレでは無いのでageないでください。
あまり荒らされると修正するだけで大幅にレス消費してしまって小説として成立しなくなってしまうので、どうしても参加したいのなら最低限、登場人物の立場なり性質なりを把握して書いてください。
この辺を徹底しないとリレー小説スレは一定の水準を維持できないのでお願いします。
ただの言葉遊びなら他のスレを推奨します。
●リレー小説魔界編
スレリンク(siberia板)

280:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/04 22:16:52.66 発信元:61.125.227.214
センスも才能も内容もないな

281:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/04 22:25:30.88 発信元:202.229.177.5
―それでいいから来ないでくれ。
「ん、何か?」満腹のり弁をたいらげた目暮は何か聞こえたような気がしてそう呟いたが、目の前にいる署長は何も言っていなかった。
目暮と署長は満腹のり弁をそれなり満足げに完食すると、午後の捜査方針のディスカッションを始めた。

282:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/05 01:37:36.80 発信元:61.125.227.214
在日丸出しだな

283:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/05 05:44:39.56 発信元:124.146.175.15
「‥‥なんでも目暮警部はトリック博士と親交があるらしいですね」飯能署署長は不意に目暮に尋ねる。
「ハハハ、まぁ、博士の一番弟子を自認してますが、それが何か?」目暮は署長の問いの真意が判りかねていた。
方々に捜査に飛んでる刑事たちから、午後に入っても成果らしい成果の報告は無かった。

284:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/05 08:30:39.99 発信元:111.86.142.206
目暮「ま、署長の激程度で犯人が捕まりゃ、こんな楽なことは無いんだけどな。」

285:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/06 06:04:55.19 発信元:124.146.174.161
夜になったが残念ながら捜査に進展は無かった。「みんな一生懸命やってるのは分かるが、そろそろ結果を出してくれよ!」戻ってくる捜査員たちにゲキを飛ばす署長の表情にも疲れが見えた。
目暮は今夜も神宮寺のとこに行くつもりで署を出たが「‥‥情報交換も何も、これほど何も無いとなぁ‥‥」毎度毎度、何の情報も無いのに泊めてもらい酒を馳走になるのも少し気が引ける目暮であった。
署を出て少し歩いたところで県警の古手川刑事が戻ってきた。「警部、お帰りですか?」「遅くまでご苦労様。何か成果は有ったかい?」

286:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/06 06:14:02.02 発信元:124.146.174.162
「マークしてる人物に張り付いていたんですが、動きは無かったですね。アンパンとコーヒー牛乳しか食ってないから腹ペコっスよ‥」古手川は両手を広げておどけてみせた。
「こっちも1日中、本部で署長とにらめっこさ。昼飯も署長推薦の満腹のり弁だったしな‥」目暮もお互い散々だったなという顔で言う。
「気分直しに晩飯、一緒にどうだい?」目暮は古手川を誘い、神宮寺のとこへ行く前に夕飯を済ます事にした。

287:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/06 06:40:25.34 発信元:202.229.176.5
古手川が運転し、目暮を乗せて車は走る。「運転は自分やりますから警部は安心して飲んでください」と古手川。
目暮は『ありがたい』と心から思った。噂では若いくせにイキがった鼻っ柱の強い人物と聞いていた古手川だったが、実際は随分と気が回る、少なくとも目暮には好人物に見えた。
「酒、飲むなら、もう1人誘っていいかい?」「どうぞ」目暮は神宮寺の携帯に電話した。

288:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/06 06:52:47.37 発信元:202.229.176.6
「ジンちゃんよ、晩飯まだだろ?」『ええ、まぁ』「ご馳走するから一緒に食おう、運転役もいるから今夜は外で飲もう。途中で拾うから越生駅のあたりまで出ていてくれ」
車は越生駅方面に向かう。「名探偵神宮寺三郎氏とも知り合いなんですか?警部はホントに顔が広いですね」運転しながら古手川は目暮を尊敬の眼差しで見た。目暮はあまり自覚していなかったが、自分が実は顔が広い事を古手川の言葉で再認識した。
車は越生で神宮寺を拾い、254号へ向かう。行き先は決まっている。そう、もつ煮込みの杉○食堂だッ!

289:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/06 19:42:39.80 発信元:202.229.177.63
254を北上し、車は小川町に入る。高谷の信号を右折してすぐの所に目的地のもつ煮込みの店は有る。
正確にはもつ煮込み以外のメニューもあるので『もつ煮込みの店』と称するのはどうかとも思うが、来店するほぼ全員がもつ煮込みを注文するので、もつ煮専門店を名乗っても良いのではないかとさえ目暮は思っていた。
車は店脇の広い駐車場に滑り込む。「お、なんか渋い店ですねぇ」後部座席の神宮寺は○浦食堂の店構えを見て少し馬鹿にしたような感想を述べた。「味は保証するよ」と目暮はボソッと呟く。3人は車を降り、駐車場から店までの砂利道を歩き始めた。

290:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/07 12:13:05.83 発信元:124.146.175.33
この店に来るのは初めての神宮寺と古手川は目暮にメニューを一任したので目暮は「もつ定3つ、3つともライス大で!」と入店早々オーダーを告げた。
時間帯が良かった。店はさほど混雑していない。目暮は神宮寺に「飲むんだろ、好きなもん頼めよ」と言うと、神宮寺は「バーボンをロックで‥‥」とオーダーしたが
「そんなものはありません」店主は無愛想に返答した。当然だ。あるわけがない。

291:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/07 12:25:29.21 発信元:111.86.142.205
目暮「最初はジョッキ生、基本だろ。」
古手川「へぇ、初めて聞いたわ。」

292:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/07 21:30:48.74 発信元:61.213.70.66
また飲み食いするのか、バカだろ

293:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/07 21:38:50.64 発信元:124.146.174.166
「もつ定ライス大3つ、お待たせしました」目暮たちのテーブルにもつ定が運ばれる。「おっ、来た来た。」
もつ煮を1口食べた神宮寺と古手川は「う、旨いッ!」と歓喜の声を漏らした。横で目暮は勝ち誇ったような顔でニヤニヤしていた。
「こ、こんな旨いもつ煮は食った事が無い。」と驚く神宮寺に目暮は『―旨い食い物の事は俺に任せな』と表情だけで答えた。

294:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 03:24:15.98 発信元:111.86.142.206
目暮「そうだ、古手川君‥‥」
古手川「なんでひょ?モグモグ」
目暮「さっき、独自にマークしている人物が居るって言ってたよね?」
古手川「あ‥ハイ。」
目暮「詳しく聞かせて貰えないか?」

295:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 05:31:36.88 発信元:202.229.177.68
「ほらほら、こんな旨いモツ煮を前に仕事の話は野暮、野暮」神宮寺は目暮のグラスにビールを注ぐ。
「こんにゃくの代わりに白滝を使ってるのも変わってて良いね。あと、キャベツが入っているが、このキャベツの甘味がモツ煮の旨さを更に引き上げている。いやぁ旨いっ!」神宮寺は劇画調の顔のまま杉浦○堂のモツ煮を絶賛した。
ここまで喜んで貰えると連れてきた目暮も少し嬉しかった。大盛ライスに残ったモツ煮を入れて『モツ丼』にして食らう。「クゥーッ!たまらん」3人はモツ煮の汁も一滴も残さず堪能した。

296:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 06:05:36.62 発信元:210.153.84.204
神宮寺「ふう、目暮さん、こんな美味い店、どこで知ったんです?」
目暮「タクシー運転手の夜明に教えて貰ったんだよ。その後、こっち方面に用がある時は、ちょくちょく1人でも来ているがね‥‥」
古手川「タクシードライバーの推理日誌の夜明日出夫さんとも知り合いなんですか?警部はホント顔広いですね‥‥」

297:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 09:03:34.07 発信元:202.229.177.3
もつ煮とビールを堪能した目暮と神宮寺を神宮寺の滞在するアパートまで送ると古手川は車を自宅に向けて走らせた。
「‥‥それにしても美味いもつ煮だった。目暮警部の隠れグルメの噂は本当だったな‥‥」車内で1人つぶやく古手川。
古手川に『ある予感』が浮かぶ。古手川は自宅に帰るのを止め、反対方向に車を走らせた。彼のこの判断が進展の無い局面を打破する結果を招いた。

298:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 09:30:42.36 発信元:124.146.175.5
朝になった。目暮は携帯の着信歴を見ると、夜の間に何度か古手川から着信があったようだが、深い眠りについていた目暮は全く気づかなかった。
神宮寺はいまだに深い寝息をたてている。起こすのも気の毒なので朝食もとらず目暮は神宮寺のアパートを出て飯能署に向かった。古手川からの電話については署で本人から直接聞こう。
飯能署に着いた目暮は、まったく進展が無かった捜査状況が一転、事件が解決した事を知った。

299:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 09:31:51.32 発信元:124.146.175.5
夜間、張り込みを続行した古手川が動きを見せた人物が殺戮行動を起こすのを未然に取り押さえたのであった。
犯人は本丸のカエル男事件でも捜査線上に挙がっていた人物でカナー症候群(自閉症の一種)の治療を受けていた男であった。カエル男事件をなぞって犯行を続けていた事を自供。事件は急展開で解決した。
犯人を逮捕した古手川は「目暮警部のおかげで解決できました」と最後まで目暮を立てた。

300:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 12:47:09.11 発信元:202.229.176.52
~第6章~
誰が風を見たでしょう

301:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 13:23:04.66 発信元:210.153.84.204
神宮寺「杉○食堂じゃなくて、松○食堂でしたね。目暮さん」
目暮「‥‥そもそも伏せ字にする意味もよくわからんが‥‥。事件も解決。ジンちゃんはどうするの?」
神宮寺「家賃もったいないから僕は月末までこっちに残りますよ‥‥。」

302:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/08 15:44:04.07 発信元:202.229.177.51
続・カエル男事件も解決し飯能署に置かれた捜査本部も解散した。電車を乗り継ぎ警視庁に戻った目暮警部を直属の部下の高木と増田が迎えた。
「さすが警部!世間を騒がした難事件を本部長就任4日目で解決とは、見事です」高木と増田は少し大袈裟に讃えてみせた。
「フン」と鼻を鳴らし、目暮は言った「刑事にとって推理力や洞察力も必要不可欠だが、それよりも大事なのは、捜査に対する熱意だ。事件解決に対する情熱だ。この熱き思いを忘れなかった事が事件を解決に導いたんだと俺は思う」

303:過去ログ
11/06/09 03:50:11.78 発信元:202.229.177.62
■シベリアサスペンス劇場
URLリンク(m.logsoku.com)
■シベリアサスペンス劇場2
URLリンク(m.logsoku.com)

304:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/10 08:25:54.79 発信元:202.229.177.5
これも見つけた
■スリルとサスペンス知的一行リレー
URLリンク(m.logsoku.com)
このシリーズの事実上の1

305:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 11:21:41.96 発信元:219.108.157.30
目暮警部「加茂瀬恒彦?あああの有名な」
工藤「蘭も知ってるだろ?」
蘭「うん!」

306:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 11:36:35.63 発信元:202.229.177.59
「蘭だの新一だのって突然脈略無く出て来ましたが何なんですか?警部」ふと、止まった時間を取り戻すように増田が呟いた。
「おっといかんいかん、過去を振り返っていてボンヤリしてしまった」と目暮は我にかえった。
「そろそろ、前に進みましょうか、それから何度も言いますがageないでくださいね」高木は誰に応えるでもないように呟いた。

307:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 11:49:05.61 発信元:124.146.175.35
飯能での事件を見事な手腕で解決させた目暮であったが、いつまでも勝利の美酒に酔ってはいられなかった。
目暮が戻って早々、警視庁管轄内で殺人事件が発生した。1人暮らしの若い女性が自宅アパートで殺害されたのだ。
現場に到着した目暮、高木、増田は手際良く捜査を開始した。

308:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 12:17:15.48 発信元:210.153.84.193
増田「しかし>>304は今読み返すと凄いですね。金田一やら明智警視まで出てくるんですね」
高木「ブラックジャックこと間黒男氏の出番、船越さんより多いし。一行スレと現在の流れのコラボみたいなスレだね…」
目暮「ヲイヲイ、過去を振り返るのもいいかげんにして捜査に集中しろ!」

309:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 12:20:03.63 発信元:124.146.175.18
「4997……、これ、なんでしょうね?」高木刑事は、開かれた詩集のページを覗き込みながら言った。
「うむ……」目暮警部も、高木と肩を並べるようにして、畳の上に放り出されている詩集の上に屈み込んでいる。「さっぱりわからん。どうして、こんなもの書いたのかな?」
被害者は、小坂久美子という二十二歳のOLだった。目暮達の目をひいたのは、小坂久美子が抱え込んでいた薄っぺらな詩集だった。開かれたページに、赤く太く、文字が書かれていたのである。『4997』誰の目にも、そう読めた。

310:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 16:34:59.61 発信元:202.229.176.25
現場の状況からは、物取りの犯行と推測された。部屋は、荒らされ放題に荒らされ、引出しや戸棚からひきずり出された物が、畳の上一杯にぶちまけられている。
おそらく、この部屋に這入った空き巣狙いが、仕事から帰った小坂久美子に見つかり、居直って凶行に及んだものだろう。
第1発見者は隣室に住む主婦であった。死体を発見する前、犯人らしい男の声を聞いたと証言している。

311:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 17:01:29.30 発信元:202.229.176.25
「隣の主婦の話では争うような物音と男の声で『言え。楽になりたきゃ、早く言ってしまえ!』という声が隣から聞こえたそうです。」先着していた捜査員から聞いた情報を増田は目暮に話した。
目暮は発見者より詩集に残された『4997』の文字が気になる様子で考えこんでいたが、構わず増田は話を続けた。
「様子がおかしい、とは思ったが、なんだか恐ろしくて、隣の主婦は何もできなかったそうです。誰かが隣室から飛び出して行く音を聞いた後、見に行ってみたら殺されてる小坂久美子を見つけたと、いう事らしいです」

312:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 17:18:04.20 発信元:202.229.177.10
『4997』空っぽのハンドバッグの脇に、ぽっきり折れた口紅の先が落ちている。詩集に書かれた四桁の数字は、その口紅で書かれたものだった。
小坂久美子の堅く握り締めた右手を開かせると、口紅の根元が畳の上に転がり落ちた。彼女は、たぶん、ありったけの力を振り絞って、これを書いたのだろう。
「ダイイングメッセージなのか?」目暮は詩集に残された四桁の数字に事件解決の鍵がありそうだと感じた。が、4997が何を意味するのか?皆目見当がつかなかった。

313:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 18:19:51.10 発信元:210.153.84.207
目暮「被害者の交友関係で怪しい者はいないのか?」
増田「彼女には婚約者がいますね。隣の主婦も何度か彼女の婚約者とは会っていますが、事件当夜に聞いた声は婚約者の声では無かったようです」
目暮「手口から見て犯人は強盗だろうからな‥‥。でも一応、その婚約者も洗ってみよう」

314:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 20:32:43.86 発信元:61.213.70.205
で。「お前は一人で寂しく暮らす」とかバカ母がこの間俺に言ってくれましたが・・・w。まるで「ヒーローズ」の「サイラー」じゃないか・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
ヒーローズの中では、ヒロがサイラーに「お前は孤独になって寂しく死ぬ」とか言ってましたが・・・w。それでドラマではサイラーが焦り出したりしますが・・・w。
俺にとってはチャンスじゃないか・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
やっと、五月蠅いお前らから解放されるのに?w。夜寝るのも朝起きるのも自由だし。家の中の様子を筒抜けで逐一監視される事も無いのだから。
逐一監視された挙句に、偉そうに断罪されて非難浴びたりするなら、孤独の方が全然マシだろう?w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
それに、監視だけじゃなく、「操縦&支配」からも解放されるのだから・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
勃起刺激干渉も、思考吹入も、視点誘導も、認知判断も、計算ミスも漢字の度忘れも、何もかもお前らの「操縦&支配」の挙句だろうに・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
「ヒーローズ」ネタで言えば「クレア」が「人形遣い」に操り人形にされて激怒したのと同じだ。(ノ∀`)アチャーマッタク。
あれは、体の動きだけで、頭の中までは支配されなかったが・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
「罪と汚名」から解放される、「虚像扱い」から解放される、それの何が問題だ?嬉しい話じゃないか・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。

「ヒーローズ」の「ネイサン」「サイラー」は俺で言えば俺の中の「善人と悪人」の象徴であって・・・w。(ノ∀`)アチャーマッタク。
あのドラマは、「マット」が俺の様子を再現してたり、色々楽しめるが、他のドラマや映画や番組同様に「恣意的&示威的」で、罪を着せる所が気に入らないのよな。

結局、自分達の都合の良い様に「操り人形」にしたいだけじゃないか。(ノ∀`)アチャーマッタク。

悪魔がキリストを試したのと同じ。最初はこの世をあげようと言って、それが利かなければ40日間試練を与えて・・・w。


この文章も一言一句もレイアウトも何もかも「思考吹入」で自動書記で書かせておいて、陰に隠れて厭くまで「自発的&自己責任」扱いで誤魔化すとか・・・w。
お前らホントみんなマジ悪魔。_| ̄|○


315:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/12 21:04:16.85 発信元:124.146.175.18
「高木は、被害者の交友関係で『4997』に関わりがある者がいないか調べてくれ。増田は、婚約者の方を当たってみてくれ。」目暮は部下2人に指示を出した。
目暮は知恵を借りるため『あの方』の所へ出向く事にした。
手ぶらでは行けない。あの方の好きな『アレ』を手みやげに買ってから行くとしよう。

316:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/13 04:29:06.16 発信元:210.153.84.193
目暮はトリック博士の知恵を仰ぐ為、トリック博士邸に向かった「最近、出番が少ない」とボヤいていたトリック博士への気遣いでもあった。
目暮は途中で山田うどんに立ち寄り、持ち帰り餃子を注文した。トリック博士への手土産だ。
「ん?」山田うどんの店内で物凄い勢いで食べている男の後ろ姿が目暮の目に映った。その後ろ姿は目暮のよく知る人物のものであった。

317:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/13 13:43:13.79 発信元:124.146.175.7
見覚えのある背中が振り向きもせず喋り出す。「また自分は飲んだり食ったりするだけで他力本願な解決を目指していますね目暮警部!」
「な、な、なに―っ!」心の中を読まれたような気がして目暮は驚きの声をあげた。
見覚えある背中の正体、タクシードライバーの夜明日出夫は振り返り笑いながら目暮に言った。「たまには自力で推理してみようね。」

318:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 06:28:56.05 発信元:210.153.84.194
夜明「トリック博士のとこ行くなら乗っけてくよ。勤務中だから有料だけどね」
目暮「フン、まぁ、いいだろ。頼むわ‥‥。」
夜明「今、食い終わるから少し待ってて‥‥。モグモグ」

319:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 09:44:53.04 発信元:202.229.177.16
目暮の携帯に被害者の婚約者をあたっていた増田刑事から連絡が入る。「ごくろうさん。で?どうだった」
『ちゃんとしたアリバイがありましたよ。事件の時間には会社にいて外へは出てません』増田の報告に目暮は「だろうな‥‥。」と返す。事件はどう見ても物取りの犯行だ。
『秋には式を挙げる予定だったんだそうです。彼女の死が信じられない様子でした。結婚の資金計画も立てて、親にはあまり頼りたくないからと、二人でお金をためていたそうです。それを全部やってもいいから久美子を返してくれって、泣いてましたよ』と増田は続けた。

320:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 09:58:30.21 発信元:202.229.176.59
『あと、警部、例の4997の事なんですが―』思いだしたように増田が話を繋げた。『婚約者の話では4997は電話番号だそうです』
「で、電話番号‥‥?」目暮は増田の話が意外過ぎて携帯を落としそうになった。
『4997は小坂久美子の部屋の電話番号の下四桁だそうです。婚約者はそれ以外に4997に心当たりはないと、言ってますが‥‥』増田も腑に落ちない様子だが、報告を受けた目暮もそれは同じだった。死ぬ間際に自宅の電話番号を書き残す被害者などいるものか?

321:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 11:41:46.12 発信元:124.146.175.41
山田うどんのメンチセット(温かい蕎麦チョイス)を食い終えたタクシードライバー夜明日出夫は目暮警部を乗せ、トリック博士邸に向け車を走らせた。
途中、目暮に高木刑事から着信があった。高木は謎の数字『4997』を調べていたが、被害者の交友関係で4997に関連するような人物は浮かんでこないとの報告であった。ここまでで4997について唯一、挙がったのが電話番号についての話だけとは‥‥‥‥。
「パーツは出揃って来たね。あとは目暮さんの推理力で謎を解くだけだねぇ」運転しながら夜明は軽口を叩いた。事件を少し茶化して喋る夜明に目暮は少し不快感を抱いた。

322:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 12:17:10.42 発信元:111.86.142.197
目暮「車のナンバー、キャッシュカードの暗証番号‥、4桁数字の物は色々ある訳だが‥。」


323:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 12:19:29.54 発信元:111.86.142.203
夜明日出夫「なんで数字で伝えたかったんでしょうね。」
目暮「‥‥‥。」

324:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/14 12:55:43.19 発信元:202.229.176.13
「そもそも‥‥」目暮は頭を傾げながら唸るように喋り出す「ダイイングメッセージとは被害者が何を知らせようとして書くものだ?」
「犯人、でしょう?」突然フラれた夜明は戸惑いながらも当然と言える答えを返す。
「だよなぁ‥‥。」力なく目暮が呟いた時、車はトリック博士邸に到着した。

325:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/15 05:56:28.60 発信元:202.229.177.3
「ホッホッホ、目暮さんに夜明さん。お揃いで」いつもの笑い声でトリック博士は迎えた。目暮は夜明に邸内にまで付いて来なくていいからタクシー業務に戻るように言ったが「乗りかかった船だから」とトリック博士の元に同行した。
目暮は博士に「お土産です」と山田うどんの餃子を出す。「ホッホッホ、これは最高のプレゼントぢゃよ」と嬉しそうに受け取るトリック博士。門下生がみんな山田うどんの常連なのはトリック博士自身の影響が強い。
「今日は博士の知恵をお借りに参りました。」目暮は事件の概要をトリック博士に詳細に話した。横にいる夜明は何故かメモをとりながら目暮の話を聞いている。トリック博士は事件の概要を聞き「ほう‥」と興味を持った。

326:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/15 06:23:24.54 発信元:202.229.177.51
目暮はトリック博士に口紅で書かれた『4997』の写真を見せた。証拠品の詩集を持ち出す訳にはいかなかったので博士に見せたのは『4997』が書かれたページを写した写真だ。
「だれが風を見たでしょう。あなたもわたしも見やしない……」トリック博士は『4997』が書かれたページに乗っている詩を読んだ。クリスティナ・ロゼッティの詩である。
「だれが犯人(ホシ)を見たでしょう。あなたもわたしも見やしない」夜明が横で何気なしに呟いた。トリック博士にはそれが思わぬヒントになり「ホッホッホ」と何か気づいたように笑い出した。目暮は、いまだに何も気づかない様子で唸り続ける。

327:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/15 17:45:35.56 発信元:111.86.142.207
目暮「けれど木の葉をふるわせて、風は通り過ぎてゆく‥‥。」
トリック「ほっほっほ、そこまで解っているならもう一息ですぞ。」
目暮「え‥?」

328:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/15 18:43:33.26 発信元:111.86.142.202
夜明「何なんだい、今のは?」
目暮「だれが風を見たでしょう。あなたもわたしも見やしない‥‥の後に続く言葉なんだが‥‥。」
夜明「う~ん‥、解らんわ。」

329:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/16 05:23:22.83 発信元:124.146.175.13
「ホッホッホ、死ぬ間際に自宅の電話番号を書き残す筈は無いのだから、1回『電話番号』は忘れて考えた方が良いかもしれんのう。ホッホッホ」とトリック博士。
「4997‥‥よくくな‥‥良く(49)食うな(97)‥‥良く食うな。‥‥全く関係ないか‥‥」目暮は語呂合わせで考えてみたが関連した言葉に繋がらない。
「目暮さん、安直過ぎるよ」と夜明は呆れたように言ったが、実は夜明も全く解らなかった。

330:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/16 09:07:46.74 発信元:202.229.176.10
「警察の人間が、きちんと解いてあげないと、手がかりを残してくれた被害者も無念だと思うよ!」夜明は目暮に発破をかけた。
「ホッホッホ、目暮さん。ダイイングメッセージとは何を伝える為に残すものですかな?難しく考えない事ですぞ。ホッホッホ‥‥」と、トリック博士は目暮に解決の糸口に繋がるヒントを述べた。
目暮は詩集のページをもう1度よく見た。URLリンク(imepic.jp)。そして「そ、そうか‥‥。もしかしたら‥‥。」目暮の頭脳に1つの仮説が浮かんだ。

331:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/16 10:06:13.34 発信元:124.146.174.165
目暮は自分の推理を口にした「…『4997』は書き間違いで、被害者は本当は『9997』と書きたかったんだ。『999』はスリーナインを表し『7』はラッキーを表す。銀河鉄道999がヒットしてラッキーだった人物、犯人は松本零士だっ!」
ガターン!!トリック博士と夜明日出夫はズッこけて椅子から落ちた「‥‥ま、またそれ?」
「そ、それしか浮かびませんでした。博士、解っているのでしたら、解答をお願いします」やはり目暮は自力解決を放棄し、トリック博士の模範解答を求めた。

332:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/16 16:34:27.49 発信元:202.229.177.29
「だれが風を見たでしょう。あなたもわたしも見やしない‥‥。詩集のページが、たまたまこの詩のページだったのが大きなヒントになったんじゃよ。ホッホッホ」と、トリック博士は『ある場所』に捜査員を回すように目暮に言った。
鈍い目暮はまだ解らない様子で「それは一体?」と首を捻る。そんな目暮に『まだわからぬか』と言わんばかりの口調でトリック博士は断言する。
「ホッホッホ、目暮さん、事件の発見者の言葉をもう1度よく思いだしてみたまえよ。間違いなく犯人は自分から『そこ』に現れる筈だからのぅ。ホッホッホ。」

333:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 07:41:43.25 発信元:124.146.175.3
トリック博士は書庫から古いレコードを引っ張り出してきて、目暮と夜明に聴かせた。
URLリンク(www.youtube.com)~目暮は携帯から高木と増田にトリック博士の言う通りの指示を出した。
「これで解決ぢゃよ。しかし歌唱で聴くと、物悲しい詩ぢゃな。ホッホッホ‥‥。」博士はワイングラスを片手に山田うどんの餃子に箸を伸ばした。

334:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 08:27:41.45 発信元:202.229.176.21
~第7章~
どこから行っても遠い町

335:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 08:41:47.33 発信元:202.229.176.21
OL殺人事件の犯人は『銀行』で張り込んでいた刑事らによって逮捕され、事件は無事解決しました。
「犯人は強盗だ。強盗の目的は何か、むろん、それは金だ。犯人は『言え』と被害者に迫っていた。それは何か?金のありかじゃないか―。」目暮はトリック博士の模範解答を自分の推理の如く部下達に話した。
「電話番号と同じ四桁の数字。何か思いつかないか?そう、銀行のキャッシュカードの暗証番号さ。被害者はね、銀行へ行け、と我々に言ったのさ。この暗証番号で金を引き出す人間が、自分を殺した犯人だ―そう、彼女は我々に伝えたんだよ」

336:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 13:56:30.55 発信元:111.86.142.206
増田刑事「しかし、バカな犯人で助かりましたよねw」
目暮警部「!」
増田「だって普通は現ナマに手は付けても、足のでそうなキャッシュカードなんかに手を出しませんよ、普通は。」

337:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 15:24:45.88 発信元:202.229.176.18
「犯人は空き巣狙い。被害者が、空き巣狙いの名前を知ってる可能性はまずありませんからね。だとすると、4997は犯人を捕まえさせるための手掛かりを与えようとしたものだとは僕も気づきましたが‥‥」高木刑事は珈琲を飲みながら呟く。
「‥‥誰が風を見たでしょう‥‥か。まぁ、この事件は何としても解決したかったから、良かったよ」目暮警部は被害者が最後の力をふりしぼって残したダイイングメッセージが無駄にならず安堵の声を漏らした。
「それにしても‥」増田刑事は目暮に少し冷めた目を向け、乾いた口調で言った。「‥ホントに警部が解いたんスか?」

338:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 20:20:17.17 発信元:111.86.142.206
目暮「何だ、さっきから随分突っ掛かってくるじゃねえか? え!」

339:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 20:22:05.13 発信元:111.86.142.208
目暮「sage忘れた、すまん。」

340:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/17 20:44:18.50 発信元:61.125.225.51
競馬:レース中止に怒った観客が放火
URLリンク(www.chosunonline.com)
車にひかれた犬を「食べようと」言った同僚を殺害 ホームレスを検挙
URLリンク(www.chosunonline.com)

主婦暴行未遂の男、全裸で22時間逃走 /慶州
URLリンク(www.chosunonline.com)

友人と思って「浣腸」したら人違い…24歳会社員を立件
URLリンク(www.chosunonline.com)

双子の息子がテストで全校ビリ、激怒した父親が…
URLリンク(www.chosunonline.com)

「タバコ買って来いって言っただろ!」 魚買ってきた仲間を殺害
URLリンク(www.chosunonline.com)

ハエを火刑しようとして印刷所に火災 30代職員を書類送検
URLリンク(www.chosunonline.com)

「屁がくさい」と避けた男性に暴力容疑 50代男を立件
URLリンク(www.chosunonline.com)

「名字は“朴”が最高」 名字自慢で殴り合いに
URLリンク(www.chosunonline.com)

愛犬の首輪が隣家に…
URLリンク(www.chosunonline.com)
【芸能】BBC、「K-POP成功の裏には奴隷契約」指摘=韓国
スレリンク(mnewsplus板)

341:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/19 06:54:51.37 発信元:202.229.177.48
雨降りの真夜中。街に人通りは皆無だった。「これじゃ、どうしようもないなぁ‥‥」タクシードライバー夜明日出夫は車内で溜め息を漏らした。
本来なら終電をのがした客を何人か拾えても良さそうなものだが、少し強めな雨のせいか、人の姿が全く見えない。本日の成果の数字が全然伸びていない夜明は「せめて、あと1人は中距離以上の客を乗せないとまずいな‥‥」とタクシーを駅前から飲み屋のある繁華街へ向けた。
トラブルの元である酔客をいつもなら避ける夜明だったが、ここまで数字が悪いと、そうも言っていられない。これが夜明がこれから体験する奇妙な夜の物語の始まりであった。

342:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/19 13:04:22.46 発信元:111.86.142.199
夜明日出夫「泥酔なヤツだけはカンベン‥‥おっと!」
どうやらお客のようである。

343:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/20 04:03:53.49 発信元:124.146.175.5
大雨の中、傘もささずにズブ濡れの若い女性が手をあげている。
『どうする?』夜明は考えた。雨の夜中に傘もささずに繁華街にいる女。まともな輩には見えない。ズブ濡れの服でシートを汚されるのも嫌だ。
夜明は徐行させ、近づくも、厄介な相手なら乗車拒否も考えた。しかし、赤信号で停車した夜明の真横に女は既に来ていた。もう乗車拒否はできない。夜明はドアをあけ、女を乗せた。

344:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/21 13:35:54.42 発信元:111.86.142.208
夜明「お客さん、どちらまで‥」
女「‥‥。」
夜明「行き先言ってくんないと‥」
女「しばらく流してもらえませんか。」

345:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/21 23:30:37.51 発信元:124.146.175.1
言われた通り車を走らす夜明だが「あっちこっち行かせて、お金ありませんとか、そういうのは勘弁してくださいね」と一応、釘をさす。
「‥‥お金、‥‥なら、持ってます‥‥。」女は、何とか聞き取れる音量の声で言う。雨で濡れた髪から水滴がしたたり落ちる。
バックミラーで女の顔を確認する夜明。よく見れば綺麗な顔立ちの娘だ。何やら事情がありそうだが、とりあえずは言われた通り車を流す夜明だった。

346:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/22 09:35:45.73 発信元:210.136.161.10
女「‥‥ボソボソ‥‥」
夜明「えっ‥‥」
しばらく車を流した後、女は行き先を告げた。それは夜明もよく知る地名であった。

347:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/23 11:29:52.22 発信元:111.86.142.198
夜明「え‥?、もう一度。」
女「大宮まで‥。」


348:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/23 12:22:00.87 発信元:124.146.175.10
雨は女を乗せた頃より更に激しさを増した。フルワイパーで夜明のタクシーは北に向かう。
目的地は大宮の櫛引町であった。大宮駅から徒歩で24~25分という場所だが、駅から特別近い訳でもなく周囲に店も少なく不人気なエリアで賃貸の家賃も安い。
古くから建つ老朽化した住宅が多く、金持ちとは無縁の町だ。夜明は何度か来た事があった場所だが、ろくな思い出も無い地であった。車は埼玉県へと入った。

349:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/23 17:44:32.17 発信元:111.86.142.202
夜明「いやぁ、最近のさいたま市の開発は目を見張るモンがありますよねぇ‥。」
女「そうですか?‥。」
夜明「昔じゃ埼玉スタジアム2002や、さいたまスーパーアリーナなんて考えられなかったでしょ?」
女「‥‥。」
時事ネタでは会話は弾まないようだ。

350:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/23 19:33:11.17 発信元:202.229.177.14
「雨、すごいですね‥‥」「‥‥‥。」夜明の語りかけに最初のうちは一応返答はしていた女は、さいたま市に入る辺りから全く喋らなくなった。
夜明のタクシーは櫛引町周辺まで、辿り着く。この辺りは古い家が多く、家が建った当時の生活形態からか、駐車場が無い家が多く存在する。当然、路駐してる車が道に溢れ、走行し難い。
「どのあたりで停めましょうか?」夜明は女に聞いた。「‥‥ボソボソ‥‥」女は何やら喋るも、激しい雨に掻き消されて夜明は聞き取れなかった。

351:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/25 08:13:20.60 発信元:124.146.175.11
滝のような雨の中、タクシーは路駐の車を避けながら古い住宅地を徐行する。
今はもっと都心に近い所も住宅地として分譲されている。この辺りは新しく家が建つ訳でも無く、昔からある家が建て替えられる事もなく延々と続く。古い家、路駐車、そして大雨が鬱蒼としたシチュエーションを盛り立てる。
「‥‥ここです」小さい声ながら、はっきり聞き取れる声で女は言った。夜明はウインカーを出し、車を停止させた。雨は更に勢いを増した。

352:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/26 13:09:46.81 発信元:124.214.254.138
高遠遙一「なんだ、こんな時間に!」
女「あなたには関係無いでしょ!」


353:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/26 13:37:17.52 発信元:202.229.176.29
急な場面変更はスルーさせていただき、夜明は車を停め「一万二千三百円です。」と女に料金を伝えた。
「…お金……ありません……」「え?」危惧していた展開になりそうな予感がした夜明であったが、「家、そこなんで取って来ます」と女の方から言い出したので
「じゃあ、取ってきて」と夜明は女に家に金を取りに行かせた。滝のように降る雨の中を小走りで女は深夜の住宅地の自宅らしき家に吸い込まれるように夜明の視界から消えた。

354:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/26 14:32:56.52 発信元:111.86.142.203
ここで>>352になるんか?

355:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/28 17:53:52.34 発信元:124.214.254.138
しばらく経ったが女は戻って来なかった。
シビレを切らした夜明が女の自宅前に来た時、男とあの女の声がした。
男「なんだ、こんな時間に!」
女「あなたには関係無いでしょ!」
男「なんだと、このアマがっ!」 パンッ パン!
女「キャッ!」





356:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/28 23:16:09.10 発信元:111.86.142.201
夜明「お取り込みのところ申し訳ありませんが‥、」
女「すいません、すぐにお金を‥。」
夜明「(男に対して)‥アンタ、理由は解らねぇが女性に対しての暴力はよくねえな。」
男「何だと! オメェ色男にでもなったつもりかよ!」

357:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/28 23:46:24.89 発信元:202.229.176.48
「‥‥ったく」夜明は舌打ち混じりに呟く。夜明の態度に「なんだ?ゴラ」と凄む男を無視し、夜明は続けた。
「世の中には、ルールがある。そう、どんな世界にもルールがあるんだ。三行ルールはちゃんと守ってくれないか」
夜明は嘆くように呟いたが、喧嘩中の男女は「ハァ?」と何だかわからずポカンとするだけであった。

358:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/06/29 12:45:31.09 発信元:111.86.142.205
夜明「(それにしても‥、どこかで見た顔だな、アノ男‥。)」
男「おい、さっさとこのタクシーの運ちゃんに金払ってやんな。 はっきり言って目障りだ。」

359:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/02 22:17:55.25 発信元:1.72.2.77
ぺニス一郎だ

360:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/03 13:17:53.99 発信元:124.214.254.138
夜明は料金を受け取り、その場を後にした。
「まぁ職業病だな、デジャーブーって奴か・・。」

361:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/03 13:34:20.51 発信元:111.86.142.202
夜明「あーあ‥、シートびしょ濡れだよ‥。」
車を屋根のある所に止め、シートを拭いていると‥‥、ケータイ電話が放置されていた。

362:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/03 13:37:54.83 発信元:111.86.142.199
夜明「さっきの客のか‥、もう夜も遅いし明日届けよう。」
夜明は本日の業務を終了し、会社に帰社した。

363:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/04 21:33:15.59 発信元:220.157.225.87
~第八章、業務を終えて帰宅した~

364:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/04 23:44:40.81 発信元:202.229.177.17
勝手に話を切って新章にするなタコ
sageもできない奴は来るんじゃねえよ
―というナレーションが流れた。by渡瀬恒彦

365:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/05 00:22:57.88 発信元:210.136.161.11
会社に戻り、日報を書く夜明に係長が話しかけて来た。♪ポワコンゴン、ビョッビョ、ポワコンゴン、ビョッビョ←BGM
係長「夜明さん。いけませんねぇ、物語が全然盛りあがりませんでしたねぇ。真夜中、大雨、古い住宅地‥‥どうしてどうして話をふくらませられないかなぁ?」
夜明「リレー小説も2手3手先の展開まで考えて話を繋げるセンスが必要なんだ。だが、残念ながら、そこまでの書き手は少ない」

366:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/05 01:13:07.44 発信元:111.86.142.205
係長「‥で夜明さん、さっきからなにを見てるんです?」
夜明「昨日の忘れ物、このケータイ電話なんだが‥果たして中のデータを見ていいんだか迷っている。」

367:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/05 01:15:10.99 発信元:111.86.142.203
係長「見なきゃ持ち主解らんでしょ!」
夜明「‥‥でも、見ちゃイケナイものまで見ちゃいそうで‥。」

368:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/05 12:51:22.54 発信元:124.146.175.15
「まぁ、遺失物として預かっておくよ。夜明さん、携帯の持ち主の見当は付いてるんでしょ?」係長はそう言って携帯を保管庫に仕舞った。
「多分、最後に乗せた若い女性の物だと思うけど」夜明は、そうとしか考えられないといった口調で呟いた。
「まぁ、携帯なんか失くしたら困るだろうから、すぐ問い合わせが来ると思うよ。夜明さんは疲れただろうから、早く、あがってくださいね」係長がそう言うので、夜明は日報を出して帰宅した。

369:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/05 23:52:00.92 発信元:124.214.254.138
夜明は自室で考え事をしていた。
(あの夜に会った男、絶対どこかで見ている! それも犯罪絡みで・・)
明るい所で見れば思い出せるハズ。

370:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/09 23:25:31.35 発信元:124.214.254.138
夜明は保管庫から例のケータイを持ち出し、
そして電話帳の一覧を検索した。
(やっぱ気が引けるなぁ・・)

371:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/10 07:52:46.58 発信元:202.229.177.45
「夜明さん!」後ろから突然話しかけられ夜明は「ひっ?」と不意打ちの情けない声を出した。
「非番の日の夜の事務所に忍び込んで何をしてるんです?」声の主は係長であった。
「あ、いや、携帯がどうしても気になって‥‥」「そうですか。あんまり怪しい行動は止めてくださいね。あとsageは徹底してくださいよ」係長はそう言って去って行った。

372:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/15 05:24:00.13 発信元:202.229.176.52
次の日の昼頃、夜明は目暮警部を訪ねて警察署にやって来た。目暮は捜査一課のデスクで冷やしおろしゴボウ天そばを食っていた。
「う、美味いっ!これで420円は安いっ!」目暮は歓喜の声をあげながらスーパーで買ってきたと見られる冷やしそばを食らっている。目暮らしい仕草を見つけ、夜明は吹き出した。
「ん?」冷やしそばに夢中の目暮は、やっと訪ねてきた夜明に気づいた。「おう久しぶり。今日はどうした?」

373:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/16 15:38:19.56 発信元:111.86.142.203
夜明「‥‥それにしても、ここ最近暑いな。」
目暮「‥‥。」
夜明「‥‥。」

374:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/23 08:02:31.82 発信元:202.229.176.2
「高遠遙一を見た‥‥。」いきなり夜明は核心に触れた。
「ほう、どこで?」蕎麦に夢中の目暮は真剣に聞いていない。
「真夜中の住宅街の一軒家で」夜明は乾いた声で漠然とし過ぎた事を答えた。

375:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/25 03:38:10.78 発信元:111.86.142.201
目暮「あっそ‥。」
夜明「真面目に訊いてんのか?」
目暮「‥‥。」

376:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/28 22:11:49.97 発信元:202.229.177.56
「久しぶりに松浦食堂のモツ煮が食いたいなぁ‥‥」目暮がポツリと呟く。
「今、蕎麦食ってたばかりだろ?それに夏に食いたいかモツ煮?」夜明は呆れ顔で返す。
「たまに少し涼しい日あると食いたくなるんだな。これが!」目暮の脳細胞は真夏も食欲で満たされていた。

377:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
11/07/28 22:50:50.18 発信元:122.249.171.114
~第九章、山田うどんの夜明け~


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