10/12/28 14:04:27 発信元:114.48.197.254
ことし、中学校からの大親友が職を失った。
大学も出ているのに、本当に職が見つからないらしい。
それでもバイトをしながら、必死で面接に通っている。
俺を慕って、ちょくちょく電話やメールをくれる。
少ないバイト代で、誕生日プレゼントもくれた。イイ奴だ。
そんな彼が、初めて弱音を吐いた。先週の話だ。
都会にひとり取り残された気がする、地元に帰ろうかな、って。
どうすることもできない俺は、うんうん、と頷くばかりだ。
帰る前に、旧友や中学の担任に年賀状でも送って近況報告したいという。
律儀な彼らしい行動だ。
そこで俺に、昔の住所録を持っていないかと尋ねて来たんだ。
あいにく卒業アルバムも住所録も実家に置いてきたままなので
電話帳で調べるしかないな、と思った。
東京のど真ん中ならいざ知らず、
田舎で住所を調べるのに、電話帳の力はいまだ健在だ。
俺は親友にこう言った。
「一緒に『ハローワーク』で調べてみようか?」
みるみる顔色を変える親友の前で、「あ、死にたい。」と思った。