魔法少女まどか☆マギカ×特撮ネタ全般スレ その12at SFX
魔法少女まどか☆マギカ×特撮ネタ全般スレ その12 - 暇つぶし2ch934:名無しより愛をこめて
11/11/04 01:59:40.81 QzBHmc1m0
カードキャプター佐倉投下
今回は思いっきり会話劇になった


知世は自宅に戻るや否や、父親の部屋を訪ねていた。
杏子父「・・・どうした、知世」
無気力ですっかりやつれた父の姿がそこにあった
知世「お父様、お話がありますわ」
杏子父「・・・何だ?」
知世「お姉様にお会いしましたわ」
杏子の名を出され、一瞬、杏子父が顔を上げる。
だが、すぐ様俯いてしまった

杏子父「・・・杏子の話は聞きたくない」
知世「お姉様は今、悪の手先になっています」
杏子父「ふん、魔女め。落ちる所まで落ちたか」
悪態をつく杏子父であるが、俯いているためその表情は窺えなかった
そんな父の様子には構わず尚も知世は続ける。

知世「お姉様は家を出てからひたすら戦いに身を投じていらっしゃいました。自分にはもうそれしか残っていないと」
杏子父「・・・・」
知世「ただ、傷ついた心はお姉様の体を蝕んでいました。遂には戦う事すらできない体になってしまっていたのですわ」
杏子父「・・・・」
知世「そんな時、再び戦える力を与えてくれた悪人に従ったからといって誰が責めることができるのでしょう?」
杏子父「・・・違う、そもそも私欲のために戦いに身を投じた事が間違いなんだ!!」
今まで黙っていた。杏子父が突如声を荒げて叫ぶ。
知世「そうですわね。確かに、自身の願いを魔法などという物で叶えようとするのは間違っているのかもしれません。ですが、大切な誰かのため、自身が傷つくのも辞さず、戦い続ける姿を間違いだと言われたら、そんなの違うって、何度でも言い返せます。」
杏子父「・・・」
知世「家族のために・・・お父様のために必死に戦うお姉様の姿はとても美しかったですわ。」
にっこりとほほ笑み、知世は告げる。

知世「もし、憎むべき者があるとすれば、それはそうせざるを得ない様にさせた者・・・」
杏子父「ああ!!、そうだよ、全ての元凶は私だ!!、いつまでも自分の夢にしがみつき、家族を顧みず、逆に優しさに甘えるだけだった、この私だ!!」
父の告白を知世は黙って聞く。それはさながら信徒の懺悔を聞く神父の様でもあった

杏子父「家族すら幸せにできない男が!!、娘一人に重みを押し付け道を踏み外させてしまうような男が何故世界中を幸せにできるのか!!、はぁっ、はぁっ」
荒い息を整えながら、尚も杏子父の懺悔は続く。
杏子父「集まって来た信徒が杏子の魔法による物だと知った時、私はただ、『ありがとう。だがもう良いんだ。』と言えばそれで良かった。それを私はここでもなおプライドに囚われていた!!、なのに、『魔女め』などと・・・私は取り返しのつかない事をしてしまった!!」
知世「取り返しは・・・付きますわ。お姉様は私の制止に躊躇されました。まだ心は残っています。」
杏子父「私は・・・一体どうすれば・・・」
知世「私の言葉では連れ戻すには至りません。連れ戻せるのはきっと・・・お父様だけですわ。面と向かってただ一言お告げくださいな『すまなかった』、と」

杏子父「こんな私の言葉でも聞き届けてもらえるというのか・・・・」
知世「ええ、もちろん。お父様はお姉様にとって自慢の父親ですもの」
膝を抱えたままの父親の頭を優しくなでながらほほ笑みを讃えた知世が、そう告げた。
杏子父「ううううううううう」
杏子父はとめどなく涙を流し、むせび泣くのだった。


杏子父「さて、問題はどこに行けば杏子に会えるのかだが」
身支度を整えた杏子父が知世に尋ねる。
知世「先ほどまでべそをかいておられた方とは思えませんわね。」
杏子父「それは言わない約束だよ」
知世「くすくす。そうですわね、きっとお姉様はアンデッドの出てくる所にやってくるはずですわ。まずはBOARDに接触して情報を集めるべきですわね」

BOARD仮研究所に向かって駆けだす二人であったが、それをつけ狙う影がある事を二人は知る由もなかった・・・・



次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch