10/10/16 20:21:30 HOGiMRef0
【もしも仮面ライダーの第4話「人食いサラセニアン」と第8話「怪異!蜂女」がリンクしていたら・・・】
改造人間の素体を拉致するという任務を受けたショッカーのサラセニア人間は、向ヶ丘遊園の植物園で
巨大な食虫植物キングサラセニアに擬態して、獲物が来るのを待ちかまえていた。
改造人間の素体となるには、身体能力、精神力ともに優れた、拉致されてもあまり騒がれない孤独な境遇の
人間が好ましい。
サラセニア人間の頭部の蔓は、そうした適性を持った人間をキャッチできるアンテナであった。
サラセニア人間の蔓がピリピリとうずいた。適性を持った者がやって来る。
若い女だ。なんだまた女か? 今度の女は幼い子供を連れている。
蔓がすかさず、ショッカーアジトのコンピュータデータベースと無線で繋がり、適性者の素性を割り出した。
宮下雪江。17歳。2年前に両親を亡くし、夜間高校に通いながら働いて5歳になる弟を養っているらしい。
なるほど、拉致するには最適の素体だ。
花に擬態したサラセニア人間の前に立った雪江は、スタイルの良いなかなかの美人だった。
サラセニア人間はほくそ笑んだ。今日の午後の獲物は二人とも女だった。さっきの一人暮らしの女子大生も
かなりの美形だったが、この女もいけてるじゃないか。この美しい娘が、自分と同じ改造人間になるのか。
女の改造人間など見たことがないが、いったいどんな姿になるんだ? エケケケケ。楽しみじゃないか。
サラセニア人間は奇声を発しながら擬態を解き、そのグロテスクな姿を雪江の前に晒した。
「きゃあっ!」
驚く雪江めがけて、サラセニア人間は右手の長い蔓を放った。そしてからめ捕った雪江の体を抱え、
地面深く掘った穴の中に引きずり込んでいった。
「あーっ!誰か助けてぇ!ケンちゃーん!ケンちゃーーん!!」
「おねえちゃん!おねえちゃーん!!」幼い少年の目の前で、美しい姉は奇怪な花とともに消えてしまった。