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小惑星探査機「ドーン」によるベスタの概観
8月から正式に科学観測を開始した小惑星探査機「ドーン」による、小惑星ベスタの観測結果について
紹介しよう。ベスタには太陽系屈指の高い山があり、南半球と北半球ではその地表面の年代が異なる
ようだ。
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「ドーン」による地形データを用いて再現された、ベスタの南半球の山。その周囲からの高さはエベレストの
3倍近い、22kmにもなる。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/PSI)
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「ドーン」が7月24日に撮影したベスタ。高度5200kmのところから撮影したもの。下の明るい部分が南半球
(夏)に相当し、上の暗い部分が北半球(冬)に相当する。1ピクセル辺り500mの解像度。クリックで拡大
(提供:NASA/JPL-Caltech/ UCLA/MPS/DLR/IDA)
探査機「ドーン」は8月11日にベスタの科学観測を開始し、まずは20日間の「概観観測軌道」(survey orbit)
での観測を行った。その後9月末からは、30日間にわたって高度680kmの「高高度マッピング軌道」(HAMO)
での観測を行った。
「概観観測軌道」(survey orbit)とは約2,700km上空を3日間で1周しながらベスタの全体像をとらえたものだ。
可視光線と赤外線で全球を観測したマッピング分光計のデータと、フレーミングカメラによるモザイク撮影画像
から、地表の地形・組成図を生成する。また、探査機の動きから重力を割り出し、重力場の測定も行っている。
それによると、ベスタの南半球には高さ22kmという太陽系内でも屈指の高い山があり、その周囲には地すべり
でできたと考えられる急斜面が発見された(画像1枚目)。またクレーターの周囲には元素組成の多様性が
見られた。
さらにクレーターの数から年代を求める「クレーター年代学」による初期観測の結果、南半球は10~20億年
前に形成されたと考えられ、北半球よりも少し若いことがわかった。
12月5~9日にかけて行われるアメリカ地球物理学会では、さらに最新の結果が報告される予定だ。「ドーン」
自体はHAMOでの観測の後、「低高度マッピング軌道」(LAMO)に移行して観測を行う。その後2012年中に
ベスタを離脱し、次の目的地である準惑星ケレスに向かうことになっている。
アストロアーツ 2011年11月30日
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