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人気の高いプロバイオティクスヨーグルトの健康に対する有益性を調べた新しい研究で、
このヨーグルトの摂取により食品が代謝される方法が変化する可能性が示された。
ただし、プロバイオティクス食品やサプリメントによって健康が改善するかどうかはまだわからないという。
“プロバイオティクス”という用語は、一般に十分な量を摂取すれば健康の増進につながりうる
細菌やウイルス、酵母などの消化可能な生きた微生物を指す。サプリメントの製造業者は、
これが免疫システムを活性化させ、“悪い細菌”から防御し、消化プロセスを助けるために疾患と闘うことに役立つとしている。
米ワシントン大学医学部(セントルイス)ゲノムサイエンスセンター所長のJeffrey Gordon氏らは、
米国立衛生研究所(NIH)とダノンプロバイオティクスヨーグルトActiviaを製造する
食品複合企業の一部門であるダノン研究所の資金援助を受け、
マウスとヒト双生児を対象に先端技術を用いた研究を実施した。研究結果は、
医学誌「Science Translational Medicine(サイエンス・トランスレーショナル医療)」10月26日号に掲載された。
同氏らは、無菌マウスの腸内環境が、遺伝子配列の決定された
15種類のヒトの腸内細菌のみになるよう慎重に飼育した。この“ヒト化”マウスと、
健常な双子の若い成人女性7組に4カ月間、市販のプロバイオティクスヨーグルトを摂取させ、
摂取前後、摂取中の腸内細菌叢の組成と行動パターンを分析した。
研究の結果、ヨーグルトの細菌種はヒト、マウスともに新たな居住者として腸内に留まらなかったため、
マウスとヒトの腸内細菌環境はヨーグルト摂取前後でほぼ同じであった。
ただし、“ヒト化”マウスの尿検査で代謝に関与する酵素活性に“有意な変化”がみられ、
最も顕著な変化は炭水化物の分解に関係していた。同氏らは、プロバイオティクス摂取が
ヒトの健康に及ぼす影響について確定的なことを述べるには、さらに研究が必要であるとしている。
Gordon氏は「連邦規制当局では、プロバイオティクス食品の製造業者による
すべての栄養機能表示の評価への興味が高まっている。実際、食品成分の代謝に影響を及ぼす可能性が示され、
微生物群の構造は変化しないが機能は変化する。我々は、
これらの微生物が腸に及ぼす影響を調べる方法の開発に成功した」と述べている。
別の専門家は「実際にどの微生物が存在するかではなく、何をするかが問題である」としている。
2011年11月 7日 13:01
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