【物質科学】1秒間に30コマ測定できる「波長分散型軟X線吸収分光法」を開発 KEK・慶應大at SCIENCEPLUS
【物質科学】1秒間に30コマ測定できる「波長分散型軟X線吸収分光法」を開発 KEK・慶應大 - 暇つぶし2ch1:一般人φ ★
11/08/30 00:57:44.49
高エネルギー加速器研究機構(KEK)と慶應義塾大学は8月24日、固体の最表面にある1分子層(固体表面をちょうど
一層だけ覆える分子量のこと)以下の分子の種類と量を、ビデオと同じような1秒間30コマの速さで連続測定できる
世界最速の「波長分散型軟X線吸収分光法」を開発したと発表した。

今回の研究成果は、KEK物質構造科学研究所所属准教授の雨宮健太氏と、慶應義塾大学理工学部教授の近藤寛氏
らによるもので、米科学雑誌「Applied Physics Letters」に掲載された。

触媒はさまざまな場面で使われており、最も身近な1つが、自動車のマフラーに組み込まれたもの。排気ガスを
無害なものに変えてくれるわけだが、自動車のマフラーのような触媒は固体の状態で用いるタイプなので
「不均一系触媒」と呼ばれる(液体の触媒が「均一系触媒」と呼ばれる)。固体触媒の表面で有害なガスの分子
が反応して無害化するという仕組みである。

不均一系触媒を高性能化しようとした場合、触媒が働く場でどのような反応が起きているのかを時間を追って
分析することが重要だ。従来は、固体最表面にどのような分子がどれだけの量で存在するのかを直接調べるのに、
固体表面に赤外線や紫外線、X線などを当ててその吸収や反射を見る「分光法」が用いられてきた。

中でも、「軟X線吸収分光法」はデータの形状から分子の種類を区別し、1分子層の1/100レベルというわずかな
分子までも検出することが可能だ。ただし、1つのデータを得るために数分かかってしまうため、触媒表面で
実際に起きている高速反応を追跡することはまったくできなかったのである。

そして軟X線吸収分光法の一種である波長分散型軟X線吸収分光法は、まず測定したい表面に対し、位置によって
波長が少しずつ変化する軟X線(波長分散した軟X線)を照射(画像1)。それぞれの位置で吸収された軟X線に応じて
放出された電子を別々に取り込むことによって、一度にさまざまな波長に対する吸収の大きさを得るという理屈だ。
軟X線の吸収の大きさが、軟X線の波長(エネルギー)によってどのように変化するのかを示すスペクトルから、
表面にある分子の種類と量を正確に求めることができるのである。

(本文>>2に続く)

▽画像1 波長分散型軟X線吸収分光法の模式図。
URLリンク(j.mycom.jp)

▽記事引用元 マイコミジャーナル(2011/08/26)
URLリンク(journal.mycom.co.jp)

▽高エネルギー加速器研究機構プレスリリース
URLリンク(www.kek.jp)

▽Applied Physics Letters
「Real-time observation of CO oxidation reaction on Ir(111) surface at 33 ms resolution
by means of wavelength-dispersive near-edge x-ray absorption fine structure spectroscopy」
URLリンク(apl.aip.org)



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